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風に吹かれて

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孫と過ごした3日間、3日目

3日目は近くの河西体育センターに泳ぎに行くことにした。
そのため水着やゴーグルが必要である。
確か昔スイミングスクールに通っていた時のものがあるはずと探してみたが、見つからない。
仕方がないので買うことにした。
孫の面倒を見るためだけなので、安いものでいいと「ゼビオ・スポーツ」で探してみると、1450円というのがあった。
ただしMサイズしかない。
それでも間に合わせなので、これでもいいと買うことにした。
家に帰って試しに穿いてみると、案の定小さい。
まあ仕方がない。
我慢して穿くことにした。

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次はゴーグルとスイミングキャップである。
確か以前100円ショップで目にしたことがあったので行ってみたところ、やはりあった。
これを買うことにした。
何か必要なものがあればまずは100円ショップである。
探してみれば予想外なものが置いてある。
そういうわけでこれですべての用意ができたのである。
予想以上の安上がりであった。

さっそく孫を連れて河西体育センターに出かけた。
受付で説明を聞くと、市内在住の小学生と65歳以上の高齢者は無料だという。
有難いことだ。
気分よく入場した。

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更衣室で着替えをし、シャワーを浴びてプールに入る。
プールで泳ぐのは何年ぶりだろう。
40代の頃以来なので、20数年ぶりということになる。
何だか懐かしい気分だ。

孫はほとんど泳げないので、そばを離れることができない。
プールの一部が柵で囲まれて子供用に浅く作られているところで孫を遊ばせる。
その横で、少しだけ泳いでみた。
以前のようには泳げないが、それでも何回か泳ぐうちには次第に勘が戻ってきた。
こうして2時間弱プールで遊んだが、孫といっしょにプールで遊ぶのもなかなかいいものだ。
だが久しぶりで泳いだせいか、予想以上に疲れた。
それでも孫が思いのほか楽しんでくれたので、よかった。
夏休みが終わるまでには、また何回か連れてこようかなと思っている。

テーマ : 夏休み/お盆休み  ジャンル : 日記


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孫と過ごした3日間、2日目

2日目は柏のシネマ8に映画を観に行った。
「ジュラシック・ワールド 炎の王国」である。

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せっかくだから鶴田の孫も一緒に連れていくことにした。
連絡すると、父親も同伴で着いてくるという。
9時半に現地で待ち合わせることにした。

待ち合わせ時間より10分ほど早く着いた。
鶴田のふたりはすでに着いて待っていた。
映画館の開場が9時半からということで、入り口にはすでに20人ほどの列が出来ている。
いっしょに並んで開場を待つことに。
数分後開場、今度はチケット売り場に並んだ。
ここでもやはり10分以上待たされ、さらに隣のフードコートでも待たされること10数分、結局映画が始まるギリギリまで待たされることになったのである。
やはり夏休みということで、この混み様なのであろう。
早めに来てよかった。

映画は吹き替え版だったが、見応えじゅうぶん。
やはり映画館のスクリーンは迫力がある。
孫たちも思いっ切り楽しんだようだ。

映画が終わった後は、鶴田の孫は「りんご娘」のライブがあるからと、そちらに移動することになった。
ちなみに「りんご娘」は、青森県の地元アイドルで、津軽地方を中心にライブ活動を行っているグループだ。
鶴田の孫は近くでイベントがあると必ず行くというファンで、将来そのグループの一員になりたいという夢を持っている。

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われわれふたりは別れて、映画館に隣接している「つがる市図書館」に行ってみることにした。
2016年に出来た図書館である。
エントランスには「タリーズコーヒー」が併設されており、館内へのコーヒーなどの飲料の持ち込み可能となっている。
いちど来てみたかった図書館である。

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館内は広々とした窓に囲まれて明るく、開放的な造りである。
ゆっくりと過ごしたかったが、この日は時間がなかったので、またもういちどあらためて訪れることにして図書館を後にした。

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孫と過ごした3日間、1日目

今年のお盆は孫と過ごした。
13日から15日までの3日間である。
昨年までは保育園だったので、夏休みはなく、毎日保育園に通って過ごせたが、今年は小学生になったので、それができなくなった。
そのため日中は児童館で面倒を見てもらうしか方法がなく、そうなるとせっかくの夏休みなのに味気ないだろうと考え、預かることにしたのである。
その3日間の様子を記録しておく。

まず13日はお墓参りに行った。
新町にある専求院(せんぐいん)である。
暑くなると思ったので、午前中に済ませることにした。
お寺に着くといつもと違って大勢の参拝客で賑わっていた。
いかにもお盆といった風景である。
まずは位牌堂に行って持参の花と果物と菓子、そして水を供えた。

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次は墓場に移動し、花を供えて墓の掃除。
孫が一生懸命手伝ってくれた。
掃除を済ませた後は、孫と並んで手を合わせた。

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お墓参りの後は、お寺で参拝客用に用意してくれたかき氷をいただいた。
これも例年通りの行事である。
かき氷に孫は大満足。
これがいちばんのお目当てだったかもしれない。
一緒に来た甲斐があったというものだ。

家に帰った後は、野球とバトミントンで遊んだ。
この日のために買っておいたオモチャの道具を使った遊びであるが、それでも夢中になって遊んだ。
最初はうまく出来なかったが、しばらくやると少しコツを掴んだようで、うまく当たるようになった。
歓声を上げて大喜びである。
最終的には野球よりもバトミントンのほうが気に入ったようで、以後3日間は時間があればバトミントンにつき合わされることになった。

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Category: 日本映画

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映画「彼女がその名を知らない鳥たち」

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不快な人物、不快な行動、そして不快な展開、心を逆撫でするような場面ばかりが延々と続く。
もちろんそれはこの映画の意図するところであり、敢えて露悪的ともいえるほどそれらを積み重ねていく。
それが白石和彌監督のスタイルなのだということはよく判る。
だが、それを観続けるのは、やはりかなりのエネルギーを強要されることになる。
それでいてどうしても画面から目が離すことができないのは、この映画がもつ力強さゆえ。
先日観た「葛城事件」も不快感全開の映画だったが、こちらも負けていない。
そういえば「葛城事件」での三浦友和は高圧的なクレーマーであったが、この映画の蒼井優もかなり陰湿なクレーマーである。
その嫌味な態度は腹立たしく不快。
さらに彼女の言動、人間関係など生活すべてが不快な色彩に彩られている。
また彼女がつき合う恋愛相手ふたり(竹野内豊、松坂桃李)が、いずれも小狡く計算高いダメ人間。
そんなダメ人間ばかりのなか、唯一異色なのが阿部サダヲ演じる佐野陣治という男。
蒼井優演じる十和子の同棲相手で、十和子から蔑まれ、手ひどい仕打ちを受けているにも関わらず、献身的に尽くそうとする。
だらしなく働かない十和子の生活の面倒は、彼がすべて支えているが、それでいながら十和子は傍若無人に自分勝手な行動ばかりをとる。
都合よく彼を利用し、完全にバカにしきっているのである。
それでもめげずに、十和子に気に入られようと、どこまでも尽くそうとする。
まさしく現代版「痴人の愛」である。
文豪・谷崎が描いた被虐の世界を現代に移し変えたような話である。
究極の優しさ、究極の愛、狂気の愛ともいえる。
その行きつく先には、不吉な影が見え隠れしているが、その予感を超える驚きの結末が用意されている。
こんなことが果たして現実にあり得るのかと思えるような結末である。
その結末がこの映画最大の胆ではあるが、いっぽうそれをどう受け取るかによって、この映画の評価が大きく変わることになる。
賛否が大きく分かれるところ。
いずれにしてもこれは「葛城事件」に負けず劣らずの問題作。
そして最後にもうひとつ、この映画には「葛城事件」の赤堀雅秋監督が、刑事役として出演していることも付け加えておこうと思う。


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Category: 日本映画

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映画「葛城事件」

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譬えようもないほど重い映画である。
「人生の悲劇の第一幕は親子となったことにはじまっている。」というのは、芥川龍之介の「侏儒の言葉」の中で書かれた言葉であるが、この映画はその究極ともいえるような姿を描いている。
その閉塞感、行き止まり感は尋常ではない。
そしてそれが絵空事だと追いやれるほど現実離れしたものではなく、むしろこうしたことは誰の身にも起こりうることなのかもしれないと思わせられるだけに重く迫ってくる。
目を背けることができないのである。

ボタンの掛け違え、感情のもつれ、そうしたことはどんな家庭でも見られることである。
だがそれが修復されず、滓のように積み重なっていくことで、考えもしなかったような悲惨な結果に繋がってしまうことがある。
この映画ではそうした家庭の風景が、ひとつひとつ丁寧に掬い取られて克明に描かれていく。
その元凶となるのが、家父長制の遺物のような父親の存在である。
傲岸不遜で人を人とも思わない。
そんな暴君な父親に、母親もふたりの息子も反抗できず、ただただ黙って従うだけ。
その結果、家庭は崩壊、長男は自殺、次男は無差別殺傷事件を起こして死刑、そして母親は精神に異常を来して施設に入院。
最悪の結末を迎えることになってしまうのである。
それでも父親は自らの態度を顧みることなく、「俺がいったい何をした!」と叫ぶ。
そして世間に牙を剥くことで、自らの身を守ろうとする。
必死に喘ぐその姿は禍々しく、哀れであり、そして時に滑稽でもある。
演じるのは三浦友和。
その渾身の演技には圧倒される。
「俺は、やるべきことはやってきたんだ」と、どこまでも自らを主張して居直る姿には、反撥しか覚えないが、それでも時間とともに次第に印象が変わっていく。
そして絶望の果てのふてぶしさといったものに対して感動さえも覚えるようになっていく。
映画はこの歪な男をけっして否定的に見るだけでは終わらない。
人間としての脆さ、哀しさを持った血の通った人間としてリアルに描き切っている。
彼は現実離れをしたモンスターなどではなく、どこにでもいる人間が何かの拍子でこうしたモンスターになるのだという危うさを示唆している。
そのことに強い戦慄を覚えるのである。
そして混迷する今という時代だからこそ作られた映画なのだということを、痛いほど感じたのである。


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Category: 外国映画

Tags: ウディ・アレン  

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映画「カフェ・ソサイエティ Cafe Society」

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ウディ・アレンの自画像。
主人公の青年ボビーを演じるジェシー・アイゼンバーグは、ウディ・アレンそのもの。
チビで猫背のユダヤ人。
それなのに、美人にはモテるし成功も手にする。
しかしそれでいてけっしてそこで満足することはなく、さらなるアバンチュールを求めてしまう。
これはもうどう見たって、ウディ・アレン以外にはありえない。
そんな人物を主人公にしたラブ・コメディである。

1930年代のハリウッドとニューヨークが舞台である
ハリウッドでは華やかな映画産業の舞台裏が、虚実入り混じって皮肉に描かれる。
誰もが知る有名俳優やプロデューサーそして監督たちの名前が数多く連発されるが、誰ひとり登場することはない。
そこは多くの有名作家たちを登場させた「ミッドナイト・イン・パリ」とは対照的。
その華やかな世界に憧れて、主人公ボビーがハリウッドにやってくる。
そしてそこで成功している叔父フィルの使い走りをやることで、次第にハリウッドの水に染まってゆく。
そのなかで秘書のヴォニーと恋に落ち、結婚間近というところまでいくものの、思わぬ障害が現れて破局を迎えることになる。
傷心のボニーはハリウッドでの生活を諦めて、ニューヨークに戻っていく。
そこでギャングとなって勢力を伸ばしている兄ベンが経営するナイトクラブを手伝うことになる。
そして次第に手腕を発揮、とうとう支配人となって成功を手にすることになる。
同時に洗練された美人のヴェロニカという女性と出会って結婚、公私ともに絶頂期にある彼の前に、昔の恋人ヴォニーが現れる。

こうした物語が洗練された音楽と美術、そしてウイットに富んだ会話の積み重ねで、いつも通りテンポよく描かれていく。
その軽やかなフットワークは、ますます円熟味を増したように感じられる。
いつの間にかアレン的世界に心地よく引き込まれていった。
そして気がつけば、おかしくてほろ苦い結末へと導かれていく。

人生はなかなかうまくいかないもの。
それでも人生は限りなく素晴らしい。
ここでもそんなウディ・アレンの切ない呟きが聞こえてくるのである。


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Category: 地域情報

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黒石までドライブ

久しぶりの郊外ドライブ。
メンバーは娘と孫ふたりとわれわれ夫婦の5人。
娘の運転で一路黒石の「ル・グレ」まで。

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「ル・グレ」に行くのは数年ぶりのこと。
着くとまずはロシェルの兄弟であるラビに会いに行く。
そろそろ13歳になるラビは、衰えが目立つ。
後ろ足が覚束ない。
切ないものがあるが、それでも10歳で死んだロシェルに比べればまだマシか。
出来るだけ長生きしてほしい。
ロシェルの分まで。

ラビと別れた後は店内でいつものようにピザやパスタを注文。
オーナー夫婦と話し込む。
久しぶりなので話が弾む。

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「ル・グレ」の後は近くの「津軽伝承工芸館」まで行く。
そこで全員で足湯に浸かる。
少し熱めのお湯が心地いい。
場内を散策後は旧市内まで移動、「こみせ通り」を見物。

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「こみせ通り」のなかほどにある「高橋家」に入る。
庭に面した場所でコーヒーを飲みながらしばしの休憩。
古い家屋と庭に癒される。
まるで田舎の実家に帰省して夏休みを楽しんでいるような気分である。
開け放した座敷から時折り吹いてくる冷たい風が、体の熱を奪って夏の暑さを忘れさせてくれる。
これぞ夏休みといった趣きに浸る。
いい時間を過ごすことができた。


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Category: 月別観た映画と読んだ本

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今月観た映画と読んだ本(2018年7月)

観た映画


Scent of a Woman「セント・オブ・ウーマン 夢の香り Scent of a Woman」(DVD)
1992年アメリカ 監督:マーティン・ブレスト 出演:アル・パチーノ/クリス・オドネル/ジェームズ・レブホーン/ガブリエル・アンウォー/フィリップ・シーモア・ホフマン/リチャード・ヴェンチャー/ブラッドリー・ウィットフォード


bijo-yaju.jpg「美女と野獣 BEAUTY AND THE BEAST」(DVD)
2017年アメリカ 監督:ビル・コンドン 出演:エマ・ワトソン/ダン・スティーヴンス/ルーク・エヴァンス/ジョシュ・・ギャッド/ケヴィン・クライン/ユアン・マクレガー/イアン・マッケラン/エマ・トンプソン


red-sparrow.jpg「レッド・スパロー RED SPARROW」(DVD)
2018年アメリカ 監督:フランシス・ローレンス 出演:ジェニファー・ローレンス/ジョエル・エドガートン/マティアス・スーナールツ/シャーロット・ランプリング/メアリー=ルイーズ・パーカー/ジェレミー・アイアンズ


showman.jpg「グレイテスト・ショーマン THE GREATEST SHOWMAN」(DVD)
2017年アメリカ 監督:マイケル・グレイシー 出演:ヒュー・ジャックマン/ミシェル・ウィリアムズ/ザック・エフロン/ゼンデイヤ/レベッカ・ファーガソン/キアラ・セトル/ヤヒヤ・アブドゥル=マティーンII


yozoraha-s.jpg夜空はいつでも最高密度の青色だ(DVD)
2017年 監督/脚本:石井裕也 出演:石橋静河/池松壮亮/佐藤玲/三浦貴大/松田龍平/田中哲司/ポール・マグサリン/市川実日子/野嵜好美/大西力


gf2.jpg「ゴッドファーザーPARTII」(DVD)
1974年アメリカ 監督/脚本:フランシス・フォード・コッポラ 出演:アル・パチーノ/ロバート・デュヴァル/ダイアン・キートン/ロバート・デ・ニーロ/ジョン・カザール/タリア・シャイア/リー・ストラスバーグ/マイケル・ヴィンセント・ガッツォー


sinkansen.jpg新感染 ファイナル・エクスプレス(DVD)
2016年韓国 監督:ヨン・サンホ 出演:コン・ユ/キム・スアン/チョン・ユミ/マ・ドンソク/チェ・ウシク/アン・ソヒ/キム・ウィソン/チェ・グィファ/パク・ミョンシン/シム・ウンギョン/イェ・スジョン


paterson-s.jpgパターソン(DVD)
2016年アメリカ 監督/脚本:ジム・ジャームッシュ 出演:アダム・ドライバー/ゴルシフテ・ファラハニ/永瀬正敏/バリー・シャバカ・ヘンリー/チャステン・ハーモン/クリフ・スミス/ウィリアム・ジャクソン・ハーパー


sinryakusya.jpg散歩する侵略者(DVD)
2017年 監督/脚本:黒沢清 出演:長澤まさみ/松田龍平/高杉真宙/恒松祐里/前田敦子/満島真之介/児嶋一哉/光石研/東出昌大/小泉今日子/笹野高史/長谷川博己




読んだ本


saketohon.jpg「酒と本があれば、人生何とかやっていける」(河谷史夫 書評・エッセイ)


seiran.jpg「青嵐の坂」(葉室麟 時代小説)


utsurona_20180801083656a2a.jpg「虚ろな十字架」(東野圭吾 ミステリー)




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Category: 日本映画

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映画「散歩する侵略者」

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風変わりな映画である。
SFと言うには、ちょっと戸惑いがある。
といってリアルな物語というのでもなく、何とも形容しがたい。
簡単にいうと、宇宙人による地球侵略の映画なのだが、よくあるSFもののような宇宙船や宇宙人が現れることはなく、地球人との戦闘が描かれるわけでもない。
映画の大半はごく普通の日常生活が描かれるだけ。
そこに普段の日常とは違ったものが唐突に侵入してくる。
侵略という事実は、単にセリフによって知らされるだけ。
宇宙人の実像はなく、宇宙人に体を乗っ取られた人物がそのセリフを口にするが、そんな冗談ともつかないような言葉は、誰も本気にしない。
だが確実に侵略の日は近づいている。
そんな不思議な映画である。

伊坂幸太郎の「終末のフール」や「フィッシュ・ストーリー」といった小説と似た肌触りというか設定である。
これらの小説もリアルな日常生活が主な舞台として描かれるが、そこに地球滅亡という危機がからんでくる。
その事実を省くと、ごく普通の小説と何ら変わらない。
そこがこの映画と共通するところだ。

主人公を演じているのは、松田龍平、そしてその妻を長澤まさみ。
松田龍平は宇宙人に体を乗っ取られ、地球侵略のために地球人がもつさまざまな概念をリサーチするという役目を担っている。
彼のヌーボーとした地の部分が、役によく合っており、なかなかの適役。
そして訳の分からなくなってしまった夫を持て余しながらも、見捨てることもせず、地球滅亡の最後まで彼から離れずにいる妻役をよく演じて、こちらも適役。
このふたりに絡むのが、ちょっと斜に構えた記者を演じる長谷川博己。
彼も宇宙人に体を乗っ取られた若いふたり(高杉真宙、恒松祐里)と行動を共にしている。
その5人を中心に追いつ追われつの逃走劇があり、そしてついに地球侵略の日を迎えることになる。
そして意外な結末へと向かってゆく。

監督は黒沢清。
得意のホラー演出を随所に見せながら、徐々に危機感を募らせていくところは、やはりベテランならではの味わいがある。
不安や不可解なことの多い今の時代、ひょっとするとこういうこともありかも、と思わせるような説得力がある。
終末感を漂わせる画面に釘付けになってゆく。
そして張り詰めた後に来る静かなラストでは、ホロリとさせられた。
荒唐無稽なだけでは終わらせない。
さすがである。


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映画「パターソン PATERSON」

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愛すべき小品。
繰り返される単調な日常を淡々と描いただけの映画なのに、なぜか愛おしくなってしまう。
朝決まった時間になるとベッドから起き出して、キッチンでシリアルだけの朝食をとる。
弁当箱ひとつを下げてバス会社まで歩いて出勤、定時になるとバスを発車させる。
そして運転中のバスの中で交わされる乗客たちのたわいない会話に耳を傾ける。
仕事が終わると定時に帰宅、夕食の後は、愛犬マーヴィンを連れて夜の散歩に出かける。
そして行きつけのバーで1杯だけビールを飲む。
そんな判で押したような日常が、淡々と繰り返されていく。
たったそれだけの映画が、何とも愛おしくて心温まる。

主人公はパターソンに住むパターソンという名前の男。
年齢は30代半ば、もしくは後半くらいか。
市バスの運転手をしており、イスラム系の妻ローラと小さな家で暮している。
子供はいないが、マーヴィンという名のブルドッグを飼っている。

パターソンはバスの運転手だが、詩人でもある。
一冊のノートを常に携帯しており、時間を見つけてはノートに詩を書きつけていく。
その詩が町の風景とダブって時々画面に挿入される。
日本でいえば、俳句や短歌をものにするシロート詩人といったところ。
それが判で押したような日常の、鮮やかな句読点になっている。
彼は自分が書く詩で有名になりたいとか、誰かに認められたいといった野心を持って書いているわけではない。
どこかに発表しようといった気持ちなどはなく、唯一妻に読んで聴かせるだけ。
一方妻は対照的に野心満々で、カップケーキを焼いて近く開かれるバザーに出品、それを契機にいずれ店を開いて成功させたいと考えている。
またデザイン好きで、服やカーテンを自作したり、室内を塗り替えるなど、まことに行動的というか衝動的。
パターソンの弁当も彼女が作っているが、そのユニークさもなかなかのもの。
さらに通販でギターと教則本を買って、歌手として成功したいとも考えているが、どこまで本気なのか判然としない。
無邪気な夢見る少女と変わりがないようにも見える。
そんな陽気で楽天的な妻と、穏やかで感情を露わにしないパターソンとの取り合わせが微笑ましい。

パターソンは、ニュージャージー州にある人口15万人ほどの町。
古い町で、静かで寂れた街並みが、イギリスの古い炭鉱町のように見える。
町の中にグレートフォールズという雄大な滝が流れていて、主人公パターソンはこの滝を見るため、しばしばそこを訪れる。
そしてそこで静かに詩作をする。
古びて薄汚れた町だが、いかにも住み易そうだ。
またこの町は様々な有名人を輩出しており、行きつけのバーではパターソンに関連した人物たちの写真や雑誌や新聞記事の切り抜きが、「殿堂の壁」と名づけられた壁に貼られている。
たとえば凸凹コンビで有名なアボット・コステロのひとり、ルー・コステロ。
パターソンと妻が観に行く映画も、彼が出演している「凸凹フランケンシュタインの巻」である。
さらに黒人ボクサーのルービン・ハリケーン・カーター。
殺人の冤罪で逮捕されたという人物で、そういえば、以前観た「ハリケーン」という映画では、デンゼル・ワシントンが演じていたことを思い出した。
また詩人のアレン・ギンズバーグもこの町の出身。
さらに詩人のウィリアム・カーロス・ウィリアムズが、この町を題材に「パターソン」という詩集を出しているが、主人公パターソンは、その詩集を座右の書として大切にしている。

こうした背景の中で月曜から始まって月曜に終わるパターソンの単調な生活が描かれていくわけだが、これといって大きな事件が起きるわけでも、ドラマチックなことが起きるわけでもない。
それでいて目が離せないのは、彼が代わり映えのしない毎日をけっして不満に思っているわけではなく、いやむしろそんなささやかな生活を愛おしくさえ思っていることが伝わってくるからである。
詩人としての目を通して見れば何もないと思える日常が、別な輝きをもって見えてくるのだろう。
たとえば映画の冒頭で語られる詩は、彼が集めているマッチの中の「オハイオ印のブルーチップ」というどこにでも転がっているようなマッチについて書くことから始まっているが、それが次第に「愛の詩」という詩に結実されていく。
また朝ベッドで目が醒めた奥さんが「双子の夢を見た」と呟けば、町のあちこちでいろんな双子たちと出会うようになる。
それが幻想なのか、妄想なのか、あるいは現実なのか、判然とはしないが、ついつい笑いを誘われる。
そしてそのなかでいちばん印象に残るのが、詩を書く少女との出会い。
エミリー・ディキンソンの詩が好きだというこの少女が、自作の詩を読んで聴かせる。
その詩にパターソンは強い印象を受け、触発される。
そこに現れたのが少女の母親と姉、すると姉妹はなんと双子であった。
ここでもつい笑いを誘われる。
こうした微苦笑は、映画のあちこちに散見され、いい味付けになっている。
そして心優しい人たちとの交流。
バーのマスターであるドク、別れ話でもつれているマリーとエヴェレット、コインランドリーで自作のラップを唄う男、皆アフリカ系アメリカ人ばかり。
そしていつも不平不満ばかりを口にする同僚のインド系アメリカ人。
静かな日常のなかで、彼らとの交流だけが小さなさざ波のような変化をもたらしている。

パターソンを演じているのは、アダム・ドライヴァー。
今いちばん気になる俳優である。
最近映画でよく見かけるが、いちばん最初に彼を見たのは、「フランシス・ハ」という映画だった。
以来気になる俳優のひとりになった。
そして最近では「ヤング・アダルト・イン・ニューヨーク」や「沈黙」といった映画で出会い、そして今回のこの映画である。
パターソンはまさに適役。
そして妻のローラを演じているのが、イラン人女優のゴルシフテ・ファラハニ。
調べてみると、パターソンという町はイスラム系の人が多く住む町として知られている。
そんなところから、イラン人女優の彼女が起用されたのだろうが、この映画に登場する人たちが全員マイノリティというところは、パターソンの偏見をもたない人間性を表していて好感が持てる。
そして特筆すべきは、愛犬マーヴィンを演じたブルドック。
何とも愛らしく、何度も笑いを誘われた。
主役のふたりに次ぐ存在、いやそれ以上の存在感を示した演技であった。
この映画には欠かせない重要なキャラクターになっている。
こんな可愛い犬と過ごせるのであれば、やはりそれは何物にも代えがたい生活ということになるだろう。
そう思わせる存在であった。


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プロフィール

cooldaddy

Author:cooldaddy
住んでいるところ:青森県弘前市
出身地:香川県
年齢:今年(2018年)70歳です。
性別:男

還暦(10年前)という節目を迎え、何か新しいことを始めようとブログを開設しました。
趣味のこと、生活のこと、心に残ったことなど、My Favorite thingsを、気ままに書いていこうと思います。
末永くおつき合いください。

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