風に吹かれて

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ヒューマンドキュメンタリー「画家・堀文子 93歳の決意」

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今日は敬老の日である。
それに合わせて<ヒューマンドキュメンタリー「画家・堀文子 93歳の決意」>という番組がNHKで放送された。
偶然観た番組だったが、93歳という年齢にもかかわらずその瑞々しい感性には驚かされた。
作家の戸井十月がインタビューをしていたが、そのなかで話す言葉のひとつひとつに聞き入ってしまった。
うろ覚えではあるが、印象に残った言葉を書いてみる。

「深海魚のように人に知られることなくひっそりと生きたい」
「物事に慣れることのないよう常に新鮮な刺激を受けるように生きている」
「死はすでに自分のなかで同居している。だから心穏やか」

正確ではないが、インタビューに答えて、そんなふうな言葉がつぎつぎと話されていく。
この番組を観るまでは未知の画家だったが、興味を覚えて調べてみると、次のような経歴であった。

29歳で外交官と結婚。
昭和20年代には「キンダーブック」「ふたば」など児童向け出版物に多くの作品を描いていた。
43歳で夫と死別、それをきっかけに海外を放浪。
また70歳を過ぎてからイタリアに移住。
82歳で、幻の花ブルーポピーを訪ねて、ヒマラヤの高地を踏破。
しかしその後重い病に倒れ、自由に旅をすることが難しくなる。
そんな中で出会ったのが、顕微鏡の中の世界。
その極小の世界に生きるミジンコに、シンプルだけど生きるための完璧な生命装置を見出し、それを絵にすることでさらに新しい境地を開いている。
かつては「花の画家」と呼ばれた彼女だが、今は「極微の宇宙」を描く画家として活動しているのである。

「群れない、慣れない、頼らない」、これが彼女のモットーである。
それは孤高という頑なさともまた違った、柔らかな信念といったものである。
そうしたオーラが彼女の全身から発散されているのを感じることができた。
彼女は長年画壇からは認められず、しかしそうしたことには頓着することなく、自由に絵の世界に生きてきた。
そんな潔さ、強さが93歳を過ぎてなお矍鑠と生きるバックボーンとなっているのであろう。
番組の最後に流れた彼女の言葉「死ぬまで感動していたい」には強く共感を覚えた。

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歳をとることに前向きでありたいと常々思っているが、こういう人に出会うと、そうした思いをますます強くする。
敬老の日にふさわしい、いい出会いであった。


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テーマ : ドキュメンタリー  ジャンル : テレビ・ラジオ

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Comments


とても興味深く読みました。私もこの番組みたかったです。絵も素晴らしいね。
Re: タイトルなし
> とても興味深く読みました。私もこの番組みたかったです。絵も素晴らしいね。

こんなふうに歳をとれたらいいなあと思わせる人でした。






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