山本兼一「利休にたずねよ」

第140回直木賞を受賞した『利休にたずねよ』をようやく読み終わった。
途中何度か読むのをやめようかと思いながらも、何とか読み切った。
結局一週間近くかかってしまったわけだが、これは茶の湯というものに対する興味があまり持てなかったということが、その大きな原因だったかもしれない。
だから侘び寂びという美の頂点に立つ千利休という人物にも、あまり魅力を感じることができなかったのである。
そんなわけで、どの人物にも感情移入することなく、淡々と読み進んでいくだけの読書になってしまった。
ただ、茶の湯と云う摩訶不思議な世界や、そうしたものに身を捧げる人間たちの狂おしい姿は克明に書かれており、そうした面での醍醐味だけは味わうことができた。
力作であることは間違いがないが、最後までこちらの琴線に触れることはなかった。


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