風に吹かれて

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Category: 日本映画

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映画「若者たち」

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昨晩のBSプレミアムで観た映画「若者たち」。
懐かしい映画である。
この作品はもともとはフジテレビの連続ドラマとして始まったものであった。
第一回放送は、1966年2月7日。
ちょうどその日、私は大学受験のために上京しており、泊めてもらった知り合いのアパートで何気なくテレビを見ていて、このドラマと出合ったのであった。
受験で東京に出て来たものの、右も左も分からず、アパートの住人も仕事で出かけてしまい、ひとり取り残され、心細い思いをしながらこのドラマを観たのであった。
それだけに、ドラマの熱い内容がよりいっそう心に沁みこみ、観終わった後は心底勇気づけられたのであった。
そして忘れがたい思い出となったのである。

主演は山本圭、佐藤オリエ、 松山省二、橋本功、そして田中邦衛。
彼らは両親を亡くした兄弟たちで、5人が肩を寄せ合うようにして暮らしている。
長男の田中邦衛は建設会社に勤める労働者、次男の橋本功はダンプの運転手、そして三男の山本圭は大学生で、アルバイトをしながら大学に通っている。
そして四男の 松山省二は大学入学を目指す受験生である。
そんな男4人に交じって佐藤オリエはかいがいしく家事をこなす。
物語は彼ら5人の家族を中心に、彼らを取り囲む人たちとの触れ合いのなかで、受験や就職、労働、恋愛、結婚、そしてその他さまざまな社会問題を浮かび上がらせるというものだった。
放送当初は地味で深刻な内容からか、あまり視聴率は上がらず、早期終了も検討されたが、それを知った熱心な視聴者からの抗議が相次ぎ、結局放送は継続されることになった。
そして次第に視聴率も上がり始め、翌年の9月まで続けられることになったのである。
さらにこのドラマは映画化もされることになった。
それが今回放映された作品であった。
しかしこの映画化でも、つぎつぎと問題が持ち上がってくることになる。
まず撮影は始まったものの、途中で製作資金が底をつき、撮影がストップしてしまう。
そこでこの映画に多くの所属俳優が出演している俳優座が、資金のバックアップをすることになった。
それでようやく撮影の続行が可能になり、無事完成まで漕ぎつける。
しかしそこでもまた問題が持ち上がってくる。
どの映画会社も地味で生真面目すぎる内容を敬遠して、配給ルートに乗ることがないまま、半年間のお蔵入りとなってしまう。
そこで仕方なく自主上映という方法での上映運動を起こすことになるが、その結果は、またもや熱心なファンが大勢つめかけることとなり、予想外の大ヒットとなるのであった。
そんなさまざまな紆余曲折を経ることになった作品であった。
また大勢のファンに支え続けられることで、広く知られることになった作品でもあった。

懐かしく観たが、とにかく出演者みんなが若い。
主役の5人以外にも、石立鉄男、栗原小巻、そして江守徹、みんな若く溌剌としている。
そしてこの時代、若者たちはこんなにも真剣に、そして熱く社会や人間たちについて考えていたんだ、ということをあらためて思ったのであった。
おそらく今の若者たちから見れば、彼らはこの上なくダサい姿に写ることだろう。
しかし反面これほど熱く真剣に物事を考える彼らの姿に、きっとある種の羨望のようなものも感じるに違いない。
いや、というかそうしたものをこの映画から感じ取ってほしいと強く思うのである。
一生懸命なこと、真剣なことというのは、一方ではかっこ悪いことなのかもしれない。
そうしたことを敬遠するのが、今の風潮ではあるが、果たしてそれでいいのだろうか。
そう遠くない過去にこうした若者たちがおり、こんな風に真剣に考え、本気でぶつかり合っていたのだということをこの映画を観ることで、ぜひとも知ってほしいと思うのである。
映画は時代を写す鏡、ということがよく言われるが、この映画こそまさにその言葉通りの映画である。
今回この映画を観て、そのことをいちばん痛切に感じたのであった。



当時のテレビの映像があったので、参考までに載せておくことにした。
作曲・佐藤勝、作詞・藤田敏雄、そしてザ・ブロードサイド・フォーが歌う主題歌は、永遠の青春の歌だと思う。


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