風に吹かれて

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Category: テレビ・ラジオ番組

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風のガーデン

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先々週から続けて観ていた、テレビドラマ「風のガーデン」をようやくぜんぶ観終わった。
レンタルショップでは、いつも貸し出し中のままで、なかなか借りることができなかった「風のガーデン」だったが、先日たまたま行ってみると、ラッキーなことに7話以降最終回までがすべて揃っていたのである。
さっそく全部借りてきた。
そして最後までいっきに観たのであった。
「風のガーデン」は、最近では数少なくなった良質の大人のドラマである。
観ながら何度涙を流したことか。
テレビドラマでこれほど涙を流したのは、ほんとうに久しぶりのことである。
生きること、死ぬことについて真剣に考えさせられる深刻な内容でありながら、ときにシリアスに、ときにメルヘンチックに、そしてときに笑いを交えるという緩急自在な描き方に、どんどんとドラマの世界へと引き込まれていった。
そして観終わったあとは、心地いい充足感にいつまでも浸っていた。

このドラマは倉本聰の書く脚本のよさはもちろんのこと、ディレクターである宮本理江子の演出が、脚本のよさをさらに引き出す冴えをみせていた。
倉本聰の作品といえば映画「冬の華」と「駅 STATION」がすぐに思い浮かぶ。
どちらも降旗康男監督、高倉健主演の映画で、今でもさまざまな名シーンをすぐに思い出すことができる、印象深く、大好きな映画であった。
しかしテレビドラマのほうは、「北の国から」も「優しい時間」も残念ながら観ていない。
どちらのドラマもこちらではリアルタイムで放送されなかったということもあるが、このドラマ放送当時に倉本聰が主宰していた「富良野塾」の妙に熱を帯びた活動に違和感を感じていたこともあって、いささか避けていたというところもあった。
こちらの勝手な思い込みと偏見にすぎないのだが、こうした真っ直ぐに突き進む集団の熱気というものは、どうも苦手で、そうしたことも手伝って、彼の作品を敬遠していたのである。
そういうわけで富良野を舞台にしたドラマを観るのは、これが始めてであった。

フジテレビ開局50周年の記念ドラマとして作られたこのドラマは、かなり力の入ったドラマ作りをしたようだ。
たとえば主な舞台となるイングリッシュガーデンは、ドラマが撮影される2年前から作られたということである。
さらにそこには300種以上の花が植えられ、それぞれの開花時期に合わせて撮影をしたそうだ。
またこれが緒形拳最後の出演作品となったことも、このドラマを特別なものとしている。
彼が演じる町医者が淡々と死について語る場面は、涙なくしては観ることができなかった。
死を間近に控えた彼の放つ特別なオーラが出演者全員に伝わって、それぞれの最高の演技を引き出すことになったのではなかろうか。
なかでも主役の中井貴一の鬼気迫る演技がことのほか印象に残るものだっただけに、そうした想像が果たして当たっているかどうかは別にしても、自然と想像させられることになったのである。

ところでこのドラマは「ガーデン」が重要な舞台となっていいることから、1話ごとにタイトルに花の名前が付けられていた。
第一話から順番に書いていくと、「スノードロップ」、「エゾエンゴサク」、「タイム」、「ゲラニウム」、「カンパニュラ」、「デルフィニウム」、「サポナリア」、「フロックス」、「ラムズイヤー」、「ユーフォルビア」、「ナツユキカズラ」。
そしてそれぞれの花に倉本聰がユニークな花言葉を独自に考案しており、ドラマのなかで緒形拳演じる医師・白鳥貞三が作り出した花言葉として使われている。
面白いと思ったので、最後にそちらも書いておく。

「スノードロップ」(去年の恋の名残りの涙)
「エゾエンゴサク」(妖精たちの秘密の舞踏会)
「タイム」(冬の天使の 涙の跡)
「ゲラニウム」(大天使ガブリエルの哀しいあやまち)
「カンパニュラ」(花園の小人の禿かくしの帽子)
「デルフィニウム」(大天使ガブリエルの蒼いマント)
「サポナリア」(大天使ガブリエルの飼い猫)
「フロックス」(妖精たちの新盆の迎え火)
「ラムズイヤー」(生まれたばかりの孫の耳たぶ)
「ユーフォルビア」(乙女の祈り)
「ナツユキカズラ」(今年の冬に、降る筈の雪)


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