Category: 外国映画
映画「1917 命をかけた伝令 1917」

全編ワンカットで撮ったように見える映像の迫力、凄さに終始圧倒されっぱなし。
いったいどうやってこんな映像を撮ったのだろう。
まったく驚きしかない。
そしてワンカットで見せることで兵士といっしょに戦場を駆け巡るリアルな疑似体験をすることになる。
その臨場感は圧倒的。
鳥肌が立つほどの迫力である。
戦争映画でこれほどの体験をしたのは、『プライベート・ライアン』のノルマンディー・オマハビーチ上陸作戦の衝撃以来のこと。
まさに映画史に残る戦争映画である。
主役のジョージ・マッケイはどこかで見た顔だと思っていたら、『はじまりへの旅』でヴィゴ・モーテンセンの長男を演じていたのを思い出した。
その映画ではまだ少年っぽさを残していたが、それから3年経ったこの映画では立派な青年兵士を演じ、体当たりの演技を見せている。
その成長ぶりを見ることができて、感慨深い。
そして死と隣り合わせの任務を果たすことができたのは、青年兵士の真っ直ぐな使命感や友情、家族への愛があったからだということが、彼の説得力ある演技、必死でまさに「命をかけた」演技によって伝わってくる。
この映画の着想はサム・メンデス監督が少年時代に第一次大戦に従軍した祖父から聞かされた話がベースになっている。
それを膨らませ、さらにワンカット映像によってリアルな戦場シーンを生み出した。
その困難な撮影のカメラを担当したのは、『ブレードランナー2049』でアカデミー賞を獲得したロジャー・ディーキンス。
そしてこの映画で再度アカデミー撮影賞を受賞したのである。
ちなみに映画の背景となった第一次大戦の塹壕戦の攻防は、これまでにも度々映画化されているが、印象に残っているのはスタンリー・キューブリック監督の『突撃』(1957年アメリカ映画)と、スティーヴン・スピルバーグ監督の『戦火の馬』(2011年アメリカ映画)。
『突撃』はフランス軍を舞台に描いたもの。
『戦火の馬』はこの映画同様、イギリス軍の戦いを描いている。
対するドイツ軍の視点から描いたのが、『西部戦線異状なし』(1930年アメリカ映画)。
こうした映画を観れば、この映画をさらに深く感じることができるだろう。
参考までに書いておく。


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