FC2ブログ

風に吹かれて

My Life & My Favorite things

Category: 外国映画

Comment (0)  Trackback (0)

映画「ある女流作家の罪と罰」

sakkanotumitobatu.jpg

生活費もままならないほど落ちぶれてしまった女流作家が、窮余の策として思いついたのが、有名作家たちの手紙の偽造。
作家としての文才と知識を生かして偽造した手紙は、鑑定家の眼も欺くほどの出来栄えで、思わぬ高値で取引されることになる。
それに味をしめた彼女は、次々と偽造を繰り返す。
だが次第に疑われるようになり、ついには逮捕されてしまう。

この映画は、女流作家のリー・イスラエルが、自らの犯罪について書いた自伝『Can You Ever Forgive Me?』を原作としたもの。
そして主人公を演じたメリッサ・マッカーシーと、偽造手紙の売買に手を貸すことになった相棒役のリチャード・E・グラントが、この映画でともにアカデミー賞にノミネートされている。
それでいて、日本では劇場未公開である。
内容が地味なせいと、主役ふたりの知名度の低さがその理由かと思われるが、そのDVDが先日レンタルされた。
さっそく借りてみた。

観始めると確かに地味な内容で、幾分退屈を覚えて眠気を催すが、それでも相棒となる中年ゲイ男のリチャード・E・グラントが登場するや、俄然面白くなってくる。
ダメ人間同士のふたりの日常と奇妙な付き合いが、ディテール豊かに描かれて、まことに興味深い。
彼らふたりは似た者同士、人生の落伍者であり、世間の嫌われ者、だがけっして弱音を吐かない。
いやむしろ世間に対して鋭い刃を向けながら生きている。
その図太さ、厭らしさ、罪深さに次第に惹きつけられていく。
それにつれて、嫌悪すべき存在であった彼らが、いつしか身近で愛すべき人間となって見えてくる。
そして手紙偽造の顛末やふたりの関係がどのように推移していくのか、目が離せなくなってしまったのである。

結末は苦い。
だがそれでいて最後はまことに清々しい。
こんな人間関係もあるのだと、思わず胸が熱くなってしまった。
忘れられない結末である。


にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ 
  ↑ クリック、お願いします。 ↑
スポンサーサイト




Newer Entry映画「ラッキー」 Older Entry今月観た映画と読んだ本(2019年7月)
Comments






カレンダー
11 | 2019/12 | 01
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
プロフィール

cooldaddy

Author:cooldaddy
住んでいるところ:青森県弘前市
出身地:香川県
年齢:今年(2018年)70歳です。
性別:男

還暦(10年前)という節目を迎え、何か新しいことを始めようとブログを開設しました。
趣味のこと、生活のこと、心に残ったことなど、My Favorite thingsを、気ままに書いていこうと思います。
末永くおつき合いください。

映画サイト「マイ・シネマ館」もやっています。
こちらもよろしく。

ランキングサイトに参加しています。
もしよければクリック、お願いします。↓
ブログランキング・にほんブログ村へ 

月別アーカイブ
cooldaddyの本棚
FC2ブログランキング
ブログ内検索
QRコード
QRコード

1234567891011121314151617181920212223242526272829303112 2019