風に吹かれて

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Category: 外国映画

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映画「ローマの休日」

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一昨日BSプレミアムで「ローマの休日」が放映された。
これまで繰り返し何度も見たが、テレビで放映されるとやはり観てしまう。
そして気がつくと映画の世界にどっぷりとはまってしまっている。
笑いあり涙あり、そしてため息が出るような名場面の連続、まさに名画中の名画である。

監督は名匠ウィリアム・ワイラー、そして脚本はイアン・マクレラン・ハンター。
これはすなわちダルトン・トランボの偽名である。
当時ダルトン・トランボはレッドパージによってハリウッドから追放されていたため、偽名を使わざるを得なかったのである。
ちなみにトランボはこの頃4つの偽名を使ってシナリオを書いていた。
この名前はそのなかのひとつ。
さらにもっと正確に言えば、イアン・マクレラン・ハンターというのは友人のシナリオライターの名前である。
その名前を借りて「ローマの休日」を書いたのである。
そしてそれがアカデミー賞の最優秀脚本賞を受賞することになった。
いろいろと複雑な事情がからみあっているようだが、この辺の経緯を描いたのが、最近封切られた映画「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」である。
これは必見。
ちなみにダルトン・トランボが最初にこの作品を書いたとき、監督はウィリアム・ワイラーではなく、フランク・キャプラであった。
キャプラはこの作品を、50年代版の「或る夜の出来事」にしたいと考えていたようだ。
それがなぜかキャプラの手を離れ、ワイラーの元へと渡ってしまったのである。
これには諸説あるようだが、有力なのは作者が「ハリウッド・テン」のトランボであることを知ったキャプラが、トラブルを避けたためではないかといわれている。
いずれにしても以後キャプラが関わることはなくなった。
ファンとしてはそちらも見てみたかったと思わぬでもないが、しかしそれだとオードリー・ヘプバーンのアン王女は生まれなかったわけで、そうなるとこれほどの名作たり得たかどうか、いささか疑問である。
ちなみにキャプラ版での配役はケーリー・グラントとエリザベス・テイラーであった。
いずれにしてもこの映画でのヘプバーンの登場は、映画史に残る輝かしいものであり、この映画と彼女の存在はけっして切り離すことのできないものである。
それほどスクリーンの中の彼女は可憐で美しく輝いている。
この映画のために天上から舞い降りてきた妖精なのではなどと思ってしまうほどだ。
そしてそれを優しく受け止めるグレゴリー・ペックの男らしさ。
ふたりの絶妙のやりとりに胸踊るが、これを可能にしたのがウィリアム・ワイラーの卓越した腕の冴えであることは言をまたない。
優れたシナリオと演出、そして巧みな演技、これらが三位一体となって映画史に残る名作が生まれたのだということを今回も強く実感したのである。
以前観たときは涙を流すことはなかったが、今回は何度も繰り返し胸が熱くなり、涙を流してしまった。


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