風に吹かれて

My Life & My Favorite things

Category: 読書

Comment (0)  Trackback (0)

藤岡陽子「手のひらの音符」

tenohirano.jpg

初めて読む作家である。
この本を読むまで、知らなかった。
それほど知名度のある作家ではない。
著者紹介によると、1971年京都府生まれ。
スポーツ記者として勤務した後、すべてをリセットすべくタンザニア・ダルエスサラーム大学に留学。
帰国後、慈恵看護専門学校に入り、看護師資格を習得。
さらに大阪文学学校で小説を学び、2006年「結い言」で第40回北日本文学賞選奨を受賞。
2009年『いつまでも白い羽根』でデビュー。
<いまもっとも注目されている著者のひとり>とある。
かなり特殊な道を歩んできた作家のようだ。

主人公は45歳の独身の女性。
貧しい子ども時代を送ったが、今は念願叶って新進の服飾デザイナーとして活躍している。
しかし会社の方針で服飾部門の撤退を告げられる。
人生の岐路に立った彼女が、今後の生き方に悩みながら過去を回想することになる、というのが物語の骨子である。
そこに登場してくる幼なじみの4人の少年たち。
共通の貧しさの中でともに励ましあった記憶が蘇る。
そして服飾デザイナーとなる道を開いてくれた恩師との出会い。
そうしたことを通して語られる家族や貧困やいじめといった問題。
それらが違和感なく物語に散りばめられて話が進んでいく。
そこから浮かびあがてくる生きることの困難さ。
普通の人が普通に生きるだけでも、厳しい現実が容赦なく立ち塞がってくる。
それにどう立ち向かい克服していくか。
そうしたことをこの小説は優しく教えてくれる。

「人によって、闘い方はそれぞれ違うんや。だから、自分の戦い方を探して実行したらええねん。自分に合ったやり方を見つけたら、とことんそれをやったらええんや。無理することはないって。」という言葉が心に響く。

なるほど著者紹介にある<いまもっとも注目されている著者のひとり>というのは、けっして大げさな売り文句というだけではなさそうだ。


ブログランキング・にほんブログ村へ 
  ↑ クリック、お願いします。 ↑


スポンサーサイト
テーマ : 図書館で借りた本  ジャンル : 本・雑誌

Newer Entry映画「チャイルド44 森に消えた子供たち」 Older Entry映画「ハドソン川の奇跡」
Comments






カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
プロフィール

cooldaddy

Author:cooldaddy
住んでいるところ:青森県弘前市
出身地:香川県
年齢:今年(2008年)還暦です。
性別:男

還暦という節目を迎え、何か新しいことを始めようとブログを開設しました。
趣味のこと、生活のこと、心に残ったことなど、My Favorite thingsを、気ままに書いていこうと思います。
末永くおつき合いください。

映画サイト「マイ・シネマ館」もやっています。
こちらもよろしく。

ランキングサイトに参加しています。
もしよければクリック、お願いします。↓
ブログランキング・にほんブログ村へ 

cooldaddyの本棚
FC2ブログランキング
ブログ内検索
QRコード
QRコード

1234567891011121314151617181920212223242526272829303108 2017