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映画「黄金のアデーレ 名画の帰還」と「顔のないヒトラーたち」

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ホロコーストが残した負の遺産を描いた秀作映画2本を観た。
アメリカ映画の「黄金のアデーレ 名画の帰還」と、ドイツ映画「顔のないヒトラーたち」である。
どちらも裁判劇、しかも法曹界の経験の浅い若い青年が裁判に挑むという共通点がある。

ホロコーストを扱った裁判映画といえば、古くは「ニュルンベルク裁判」がある。
第二次世界大戦におけるドイツの戦争責任を追及した裁判映画である。
また近年では「ハンナ・アーレント」という秀作も作られている。
そうした裁判劇に連なるものだ。

「黄金のアデーレ 名画の帰還」はナチスによって不法に掠奪されたクリムトの名画「黄金のアデーレ」を取り戻そうとするものである。
同じ様な題材を扱った映画に、「大列車作戦」がある。
ナチスがパリの美術館から掠奪した美術品を輸送列車で国外に持ち出そうとするのを、ひとりの鉄道マンが阻止しようとした映画である。
ジョン・フランケンハイマー監督、バート・ランカスター主演で1964年に製作された。
また最近の映画では「ミケランジェロ・プロジェクト」がある。
特殊チームを編成して美術品の奪回作戦を行うというもの。
そして今回の映画「黄金のアデーレ 名画の帰還」である。
こちらは個人による名画奪回のための裁判を描いた映画である。

クリムトの名画「黄金のアデーレ」は、もともとはオーストリアのユダヤ人実業家がクリムトに依頼して描かせた妻アデーレの肖像画である。
それをドイツ軍に不法に奪われ、今はオーストリアの美術館に所蔵されており、オーストリアの「モナリザ」と呼ばれている。
その国宝級の名画を、アメリカに住むアデーレの姪である女性が取り戻そうと訴訟を起こす。
代理人を務めるのが、同じ亡命者仲間の息子である若き弁護士。
一方、「顔のないヒトラーたち」はドイツの若き検事が、アウシュビッツ強制収容所での隠された事実を明らかにしていく。
ドイツ人自身が同じドイツ人の戦争犯罪を告発するという裁判である。
いずれの裁判も困難を極める。
途中何度も投げ出してしまいそうになり、また自らも傷つきながら前へ前へと進んでいく。
その長く苦しい道のりを、声高にならず淡々とリアルに描いていく。
どちらの映画も事実を基に作られたもの。
それだけにズシリと重いものが伝わってくる。
そして人間の愚かさだけでなく、誇り高さも同時に教えてくれるのである。


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