風に吹かれて

My Life & My Favorite things

Category: 外国映画

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映画「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)」

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哲学的な言葉を散りばめて、時空間を自在に行き来する、現実と幻想が入り混じり、どれが現実なのか、幻想なのか、判然としない。
しかしそうした疑問を軽く躱し、物語はどんどんと進んでいく。
その内容に戸惑いながらも、置いてきぼりを食わないようについていくのに懸命である。
途中息切れしそうになるものの、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督独特の映画マジックに乗せられて、いつしか目が離せなくなったしまった。
実験精神溢れた映画である。
主演は久々に見るマイケル・キートン。
バットマンで名を馳せたものの、その後長く低迷が続く彼が、現実の彼自身と重なるような役柄を演じているのが、いかにも皮肉である。
演じるリーガン・トムソンは、当たり役バードマンで一世を風靡した俳優である。
しかしその人気は今はなく、落ち目からの起死回生を図ろうと、ブロードウエーの舞台で主演を務めるものの、いかにも前途多難、その涙ぐましい悪戦苦闘ぶりが描かれていく。

マイケル・キートンの老醜を曝け出した鬼気迫る演技が見応えある。
さらに彼に絡むエドワード・ノートンが、それに負けず劣らずの切れっぷり。
ふたりの演技合戦と、舞台での演技合戦が重なって、奇妙な面白さに笑える。

まるでワンカットで撮られたような撮影方法(まさにこの映画が一幕ものの舞台であるかのような)、全編に流れるドラムスの音、しかもそのドラマーの姿が時々挿入されていくという驚きの撮影スタイルは、いかにもイニャリトゥ監督らしい実験精神に満ち溢れている。
彼の映画はこれまで「21グラム」、「バベル」、「BIUTIFUL ビューティフル」と観てきたが、作品ごとに違った手法を駆使して、斬新な映像を見せてくれる。
理屈で観るというよりは、感覚で観る映画、まるで前衛ジャズを聴くかのようなとでも謂おうか。
一筋縄では行かない監督である。

果たしてリーガン・トムソンは起死回生を図ることができるのか?
それは映画を観てのお楽しみだ。


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