映画「西の魔女が死んだ」

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梨木香歩のロングセラー小説「西の魔女が死んだ」のDVDがレンタル店に登場したので、さっそく借りてきた。
7月に原作を読んでいたので、映画のほうもぜひ観たいと思っていた。

山梨県の清里でロケーションをし、映画のほとんどを清里で撮影したとあって、全編に清里の美しい自然がいっぱいつまっている。
まずそのことが、この映画の好感度の第一だ。
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そしてその自然いっぱいの林のなかに、「西の魔女」である祖母の家のロケセットを建てて撮影したということだが、そのロハスな家のたたずまいを見ただけで、この映画がいい映画に違いないという予感がした。
さらにインテリアや置かれている雑貨類へのさりげないこだわり、さらにはハーブを中心とした自然味あふれる庭の景色の美しさ、そういったものが、原作のイメージを損なわない形で再現されているのを見て、さらにその確信を強くした。

主人公の中学生、まいには13歳の高橋真悠が、おばあちゃんはアメリカの女優、サチ・パーカーが演じているが、どちらも適役で、このキャステイングがこの映画の成功の大きな要素を占めている。
サチ・パーカーはシャーリー・マクレーンの娘で、2歳から12歳まで東京の代々木上原に住んでいたことがあり日本語が堪能、映画を観るまでは、たどたどしい日本語を話すのではないかと、いささか危惧していたが、どうしてどうして、なかなか堪能な日本語を話し、まったく違和感がない。
登校拒否のまいをさりげなく導く、人生経験豊富な祖母という役柄にぴったりである。
彼女がまいに対して話して聞かせる内容のひとつひとつが、説得力をもって迫ってくる。
少女まいでなくとも、納得させられる含蓄のあるセリフに、いちいち頷いてしまう。
また、まい役の高橋真悠は感受性が強く多感な少女を自然な演技で演じていて、感心させられた。
この両者のコンビネーションのよさが、この映画の何よりの要になっている。
だからこそ、ラストの感動が何の抵抗もなく素直に心に迫ってくるのである。
原作を読んで、あらかじめ結末が分かってはいたものの、思いっきり泣かされてしまった。

今という困難な時代だからこそ、こういったファンタジーが求められているのだと思う。
いい映画を観たという満足感でいっぱいに満たされた。

手嶌葵が歌う主題歌「虹」も、この映画にふさわしいピュアな味わいをもった歌であった。
この歌が映画の余韻をさらに心地よいものにしてくれた。

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