風に吹かれて

My Life & My Favorite things

Category: 読書

Tags: 時代小説  短編小説集  

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宇江佐真理「余寒の雪」

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先日読んだ「深川恋物語」に続いて読んだ宇江佐真理の短編集。
「紫陽花」、「あさきゆめみし」、「藤尾の局」、「梅匂う」、「出奔」、「蝦夷松前藩異聞」、「余寒の雪」の7篇から成る。
「深川恋物語」同様、どの話も心に沁みる話ばかりだ。
なかでも「梅匂う」と表題作の「余寒の雪」がいい。
「梅匂う」は、女房に先立たれた小間物屋の主が、見せ物小屋の大女・大滝太夫に心奪われるという話。
「余寒の雪」は、剣術で身を立てようとするあまり、婚期を逸してしまった女剣士・知佐が、剣術修行のためと称して叔父夫婦に連れられて、江戸にやってくる。
ところがそれは両親や親戚一同が考え出した策略で、実は北町奉行所の同心・鶴見俵四郎との婚礼が、本来の目的であった。
騙されたと知った知佐は、その話を断るが、行き掛り上、しばらくの同居に同意することになる。
鶴見俵四郎には病没した先妻との間に、松之丞という5歳の子供がいる。
子供嫌いである知佐が、そこで過ごすうちに、次第にふたりと心通わすようになっていく姿が、微笑ましく描かれる。
どちらの話も主人公が男勝りの女性という共通点がある。
またこれらの話以外にも、しっかり者の女たちが登場してくるが、それぞれの生き方が頼もしい。

「深川恋物語」は市井の人たちを描いたものばかりだったが、ここでは「出奔」、「蝦夷松前藩異聞」、「余寒の雪」と3篇の武家ものが入っている。
市井ものもいいが、武家ものもいい。
いずれも楽しんで読むことができた。

「蝦夷松前藩異聞」は、函館在住の作者らしい小説だ。
これまでほとんど採りあげられることのなかった松前藩の話だけに新鮮である。
地元に暮らす作者ならではのものといえるだろう。


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