風に吹かれて

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Category: 外国映画

Tags: 西部劇  

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映画「ワイルド・レンジ 最後の銃撃」

wild-range.jpg

2005年にいちど観て感銘を受けた映画である。
それが昨日のBSプレミアムで放送されたので、またもういちど観直した。
そしてやはりこれは隠れた名作であるとの認識を新たにしたのである。
これほどいい映画でありながら、ほとんど話題にもならず、また賞とも無縁の映画である。

2005年にこれを観た後、この映画について書いている。
参考までに載せておく。

<「ポストマン」以来6年ぶりにケヴィン・コスナーが製作、監督、主演した西部劇である。
 ケヴィン・コスナーといえば過去に「ダンス・ウイズ・ウルブス」、「ワイアットアープ」、さらにはSF仕立ての西部劇「ポストマン」と、製作、主演、監督した西部劇が3本もある。
(後に調べて判ったことだが、「ワイアットアープ」は彼の監督作ではなく、製作、主演のみ、監督はローレンス・カスダン。なおこの監督が1985年に撮った西部劇「シルバラード」にもケヴィン・コスナーは出演している。)
 西部劇が作られることの少なくなった近年のハリウッドにおいて、この数はかなりのものだ。
 彼の西部劇へのだわりのほどがうかがえる。
 それはおそらくインディアンの血をひくといわれる自らのルーツに対するこだわりからくるものに違いない。
 そんなケヴィン・コスナーらしい本格的西部劇である。
 
 牛を追うカーボーイ4人の一行がある町を通り過ぎようとするが、その町の悪徳牧場主から道理に合わない言いがかりをつけられて、仲間のひとりが殺され、さらにひとりが瀕死の重傷を負わせられる。
 そして牛まで奪われそうになってしまう。
 残されたふたりは圧倒的な不利を承知で、悪徳牧場主一家との対決に立ち上がる。
 ストーリーは西部劇にはありがちの、ごくありふれたものである。
 だがこの映画のいいところは味わいのあるデティールを丹念に積み重ね、西部に生きる男の心意気を描き切ったところだろう。

 カーボーイ一行のボスを演じているのが名優ロバート・デュバル。
 ケヴィン・コスナーとは10年来の相棒で、「ボス」「チャーリー」と呼び合うが、未だにお互いの本名も、過去も知らない。
 チャーリーは南北戦争の帰還兵で、その後はガンマンとして幾たびか修羅場をくぐりぬけ、だがそんな殺伐とした生き方にも疲れ果て、荒野に身を投じたという過去がある。
 いっぽうボスもかつては妻も子供もある牧場主だったが、何らかの事情で家族を失い、以後放牧を生業としたカーボーイ生活を続けている。
 ともにわけありの過去があるものの、あえてそのことに触れようとはしない。
 お互いを思いやる優しさと、今現在のお互いが人間的な信頼で結ばれていればいいという暗黙の了解がそこにはある。
 そして師弟愛とも呼びたいような良好な関係がふたりの間に築き上げられている。
 長年西部の荒野を生き抜いてきた無骨な男どうしの節度ある友情が心地良い。
 さらにアネット・ベニング演じる町の気丈な女性とケヴィン・コスナーとの不器用な恋がこの映画にもうひとつの色合いを付け加えている。
 もうけっして若くはないふたりの木訥な愛情表現がほほえましい。
 そしてそれを見守るボスの慈愛に満ちた眼差し。
 血なまぐさい決闘を前に、一服の清涼感を与えている。
 だがそんな平和なひとときを振り払い、正義を貫くためにふたりは決闘の場へと赴く。
 「生命と財産を守る権利は持っている」と言い切るボスの潔さ、決闘を前にボスがスイス産のチョコレートとキューバ産の葉巻を奮発、お互いの本名を教え合うエピソード、死を覚悟しながらもユーモアを忘れないボスとチャーリーの心意気、また雨で洪水になった町の大通りで流された子犬をチャーリーが助け、そのことで町の人々の信頼を得るといったエピソードなどが挿入されることで物語をさらに豊かなものにしている。
 また西部の大自然の雄大さ、厳しさが美しい映像で捉えられていることも、この映画を印象深いものにしている大きな要素だ。
 いい西部劇には詩情がある。
 この作品もその例に洩れない。
 西部劇にこだわり続けるケヴィン・コスナーの集大成ともいうべき作品である。 >

こんな感想であった。
そしてそれは今回観ても変わりはない。
というよりも前回以上にこの映画のよさを再認識したのである。
この映画は単に西部劇としての面白さだけでなく、人間ドラマさらにはラブ・ストーリーとしても優れており、台詞のひとつひとつが身に沁みて響いてくる。
繰り返し何度でも観たくなる映画である。


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