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Category: 日本映画

Tags: 小津安二郎  

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小津安二郎 生誕110年、没後50年

昨日12月12日は小津安二郎の命日だった。
同時に小津安二郎の誕生日でもあった。
小津安二郎は1963年12月12日、自らの60歳の誕生日に亡くなっている。
すなわち今年で生誕110年、没後50年になる。
それに合わせて各地で上映会などさまざまな催しが行われている。
そのひとつとして昨日のGoogleのトップページのロゴDoodleは「東京物語」のワンシーンになっていた。
こんな画像である。

google-odu.jpg

また昨日の朝日新聞の「天声人語」にも小津映画が採り上げられていた。
<苦楽をともにしてきた老妻が死んで、葬式もすんだ。隣家の奥さんが通りかかって「お寂しゅうなりましたなあ」。「一人になると急に日が長(なご)うなりますわい」。つぶやく夫の向こうに瀬戸内の海――。変哲もないシーンながら、映画「東京物語」のラストは何回見ても胸にしみ入る。>から始まるもので、小津映画のなかに描かれた「絆」について書かれたものであった。

また先日出版されたBRUTAS12月1日号では「小津の入り口。」と題した小津特集を組んでおり、写真による小津映像の再現など、さまざまな面白いアプローチが行なわれていた。

odunoiriguti.jpg

そして昨日NHK BSブレミアムで「小津安二郎・没後50年 隠された視線」というドキュメンタリーが放送された。
女優の司葉子、岡田茉莉子、香川京子、当時助監督であった吉田喜重、篠田正浩、また「早春」「彼岸花」「お早よう」などのプロデューサーであった山内静夫など、小津映画の現場に携わった人たちへのインタビューを通して、小津映画がどのようにして出来上がっていったのか、また小津映画に隠された様々な謎を解き明かそうと試みたものであった。
このなかで興味をひかれたのは、吉田喜重が語った「小津さんの映画のなかで力を持っているのは、見せることではなく、隠されてることなんですね。」という言葉であった。
そして「東京物語」を例にとって、それを解き明かしていく。
映画の冒頭、尾道から上京してきた両親が訪れる長男の病院は、看板が写されるだけで、建物が写されることはない。
また長女が営む美容院も同様である。
さらに東京見物の最後に訪れたデパートの上から眺める東京の街の映像も、観客には示されない。
映画のさまざまな場面で、こうした仕掛けがなされている。
それについて吉田喜重は「見せないことによって観客の想像力をそのまま持続してもらう。映像を見せることよりも観客の想像力のほうが強いんだということを小津さんは主張をしているんですね。」と説明する。
なるほど大いに頷ける話である。説得力充分な分析である。
こうした見方は今回の番組で初めて知った。
これはほんの一例だが、小津映画にはこのように汲めども尽きない深い意味や秘密が、まだまだ眠っていることを、この番組を観ながらあらためて実感した次第である。


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テーマ : 邦画  ジャンル : 映画

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