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風に吹かれて

My Life & My Favorite things

Category: 日本映画

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映画「響 HIBIKI」

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漫画が原作のアイドル映画だろうとの予想を覆しての、この面白さ。
先の読めない展開に、釘づけになってしまった。

15歳の女子高生が書いた小説が芥川賞、直木賞を同時受賞するという荒唐無稽さ。
奇想天外な話だが、それを不自然に感じさせない。
映画が持つ力、物語がもつ力なんでしょうね。
とにかく主人公の女子高生・響の自由奔放ぶりが痛快だ。
自分の考えをけっして曲げず、反対意見に対しては真向から挑む。
そして最後は有無を言わせず、暴力によって相手をねじ伏せてしまう。
わずか15歳の女子高生が、そんな過激な行動で怯むことがない。
現代のピカレスクロマンともいえる内容だ。

主人公・響を演じるのは欅坂46の平手友梨奈。
アイドルとは思えない押しの強さ、ふてぶてしさは特筆もの。
謎を秘めたキャラクターになり切っている。
脇を固めるのは、北川景子、柳楽優弥、小栗旬、北村有起哉といった主役級の俳優たち。
豪華極まりない布陣である。

あまり期待していなかっただけに、面白い映画と出会った満足感には人一倍大きいものがある。


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Category: 日本映画

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映画「坂道のアポロン」

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この歳(72歳)になると、高校生が主人公の青春映画を観るなどということは、かなり憚れる。
今さらという気になるが、時代が1966年で、さらにジャズを演奏する高校生が主人公ということになると、気持ちが動く。
そこで試しに観てみようとなったのである。
ところがこれが思わぬ拾い物、気持ちよく泣かされてしまった。

1966年といえば私が高校を卒業して大学に入学した年なので、主人公たちは1学年下ということになる。
ほぼ同年代といってもいい。
そういうわけで自分自身の高校時代を思い出しながら楽しんだ。

1966年の再現は、大分県・豊後高田市にある「昭和の町」でのロケによって行われている。
郷愁を誘う街並みだ。
そこを3人の主人公たちが歩いてゆくと、自然とその時代へと連れ戻される。
もうそれだけでこの映画を観た甲斐があるという気になってしまう。
そしてレコード店の地下室や文化祭でのジャム・セッションが始まると、その気持ちがさらに高まる。
演奏されるのは「モーニン」と「マイ・フェイバリット・シングス」。
あの時代に繰り返し聴いた馴染のジャズナンバーだ。
それらを背景に、恋と友情の物語が展開されてゆく。
時に恥ずかしく時に懐かしい。
そんな真っ直ぐさに引かれながら、知らず知らずのうちに物語世界に嵌ってしまった。
こうやって予想を覆させられるのは、なかなかの快感だ。
思い切って観たのは、無駄ではなかった。
いい映画だった。

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Category: 読書

Tags: ミステリー  

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横山秀夫「ノースライト」

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図書館での予約待ちが数か月、ようやく順番が回ってきた。
本屋大賞にノミネートされた人気作である。
横山秀夫のミステリーを読むのは「64(ロクヨン)」以来のこと。
「ノースライト」はミステリーではあるが、犯罪が描かれるわけではない。
建築家ブルーノ・タウトをキーワードにした建築家の話が語られるだけ。
そんなものが果たしてミステリーになるのかとの疑問は、読み始めるとすぐに払拭された。
そしてあっという間に読み切ってしまった。

「ノースライト」とは住宅の北側から射し込む明かりのこと。
普通、住宅ではとり入れることのない明かりである。
その「ノースライト」に拘る建築士が、「あなたが住みたいと思う家を作って欲しい」という依頼を受けて、北側に大きな窓を持った家を設計する。
それが建築雑誌に紹介されて代表作になる。
だが、なぜか施主は新居には住まず、忽然と姿を消してしまう。
そして「ノースライト」の部屋には、「タウトの椅子」だけが残されていた。
その椅子を手掛かりに、施主一家の失踪の謎に迫ってゆく。
その探索のなかで別れた妻と娘との関係や、幼少期の暗い記憶などが、友人やライバルたちを絡ませながら描かれてゆく。
ミステリーとしての面白さはもちろんのこと、人間ドラマとしても秀逸。
「64」に劣らない面白さだった。


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Category: 外国映画

Tags: 西部劇  

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映画「三人の名付け親 3 GODFATHERS」

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名作ぞろいのジョン・フォードの映画のなかにあって、この映画は意外と評価されていないが、それでもなかなかの愛すべき映画である。
それが先日のBSプレミアムで放映された。

1948年製作というから、私が生まれた年に作られたことになる。
70年以上昔の映画だが、古さを感じさせないのはさすが。

その年のクリスマス興行を目的として作られたというだけあって、宗教的要素が強いが、だからといって難解というわけではなく、われわれ日本人が観ても非常に解かり易い。
そこはやはりジョン・フォードだ、話の進め方、キャラクターの描き方、自然描写のうまさと、唸らされるところが多い。
さらに銀行強盗を働いた3人の男と、それを追いかける保安官たちの攻防も見応えがあり、飽きさせることがない。
そしていちばんの見どころである人情の機微の描き方には、ジョン・フォードらしいヒューマニズムで貫かれている。
どんな人間の中にもある善なるもの、性善説を土台に描かれた人間賛歌には思わず笑みがこぼれてしまう。
心洗われる映画である。

ところで3人のならず者のうちのひとり、メキシコ人のペドロを演じたペドロ・アルメンダリスは、どこかで見たことのある俳優だと思って調べてみると、『007 ロシアより愛をこめて』(1963年)でイギリス諜報機関のイスタンブール支局長を演じた俳優だった。
大きな目玉とひょうきんな個性で印象に残っている。
ところで彼が演じたメキシコ人ペドロは、この映画の中で最後は拳銃自殺をすることになるが、現実の彼もまた51歳という若さで拳銃自殺をしたそうだ。
その悲しい符号に驚かされた。


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Category: 日本映画

Tags: 安藤サクラ  

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映画「万引き家族」

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カンヌ映画祭パルムドール受賞ということで、話題になった映画だが、なかなか観る気にならなかった。
それがレンタル・ショップで旧作になったのを機会に、観てみることにしたのである。

是枝監督の映画はこれまで10本の作品を観てきたが、良かったのはデビュー作の「幻の光」と「誰も知らない」、「そして父になる」、「海街diary」。
残りの6作品(「ワンダフルライフ」、「DISTANCE」、「花よりもなほ」、「歩いても 歩いても」、「海よりもまだ深く」、「三度目の殺人」)は、残念ながら今ひとつ印象に残らないままで終わってしまった。
だからといってそれらの作品が駄作というわけではなく、それぞれに作家性の強いレベルの高い作品であることは間違いない。
だがあまりに淡々とし過ぎていて、ドラマとしての盛り上がりに欠けるところが、今ひとつ不満だった。
そうした傾向は是枝監督がドキュメンタリー映画出身ということからくるものだと思う。
出来るだけ作為的にならず、現実をありのままに切り取ろうとする習性が身についているからだろう。
だがそれがいったんツボにはまると、知らず知らずのうちに作品世界に絡み取られてしまう。
そんな粘着力をもっている。
ただそれも当たり外れがあるわけで、期待が大きいだけに外れたときの失望感も大きくなってしまう。
そんなことから、今回の「万引き家族」は観ることを躊躇していたというわけだ。
そして観た結果は?
ちょっと複雑なものがある。
キャスティングは、レギュラーともいえるリリー・フランキーと樹木希林に加えて是枝組初参加の安藤サクラ、松岡茉優という布陣で、監督好みのメンバーが揃っている。
なかでも最強メンバーともいえる安藤サクラが加わったことが大きい。
今回はどんな演技を見せてくれるか楽しみだったが、期待を裏切らないしなやかで心に刺さる渾身の演技だった。
また子役ふたりは、おそらくオーディションで選んだのだろうが、ともに自然な演技がとてもいい。
そんなメンバーたちが、楽しそうに家族を演じている。
そう、まさに楽しそうにである。
しかしその裏にあるものは?というのがこの映画の胆である。
そしてそれが徐々に明らかにされていく。

いつもながら是枝監督の映画は、いろいろと考えさせられる。
今回もその点は変わらないが、それでも意外とあっさりと終わってしまった、というのが正直なところ。
いまひとつ引っかかるものがなかったということで、いささか憾みが残ってしまったのである。

パルムドール作品ということで、いささか辛口な感想になってしまったが、それでも混迷する現代社会に対する辛辣なメッセージが込められた良作であることは間違いない。
そして社会の片隅に見捨てられた人間たちを、ひたすら掬い上げて作品化しようとする是枝監督の真摯な志には、素直に頭が下がる。
そうした思いをこちらも真摯に受け止めたいと思う。



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Category: 外国映画

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映画「負け犬の美学 SPARRING」

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「負け犬の美学 SPARRING」

主人公はいつ引退してもおかしくない中年ボクサーのスティーブ。
戦績は48戦して13勝3分32敗。
しかもここ3年間は1勝もしていない。
ボクシングだけでは食えず、家族を養うためにレストランのアルバイトをして凌いでいる。
そんな「負け犬」ボクサーが、娘のピアノを買うために、チャンピオンのスパーリングパートナーを体当たりでつとめることになる。

ボクシング映画に外れはないというが、この映画もまさにそうだ。
子供のために戦うといえば、アメリカ映画の「チャンプ(1979)」や「シンデレラマン(2005)」とも似ているが、ただそこまでのドラマチックな展開があるわけではない。
アメリカ映画とフランス映画の違いかもしれないが、終始地味で静かな描写。
抑制がきいており、けっして大げさに盛り上げたりはしない。
しかしそれでいてホロリさせられる。
なるほどこれがフランス版ボクシング映画なのだなと妙に納得してしまった。

主役のスティーブを演じるのは、マチュー・カソヴィッツ。
『憎しみ』(1995年)でカンヌ国際映画祭で「監督賞」を受賞した映画監督でもある。

黄昏時を迎えた主人公の姿を見ているうちに、昔観たミッキー・ロークの「レスラー」をふと思い出した。
どちらもしみじみとした余韻を味わえる映画である。


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プロフィール

cooldaddy

Author:cooldaddy
住んでいるところ:青森県弘前市
出身地:香川県
年齢:今年(2018年)70歳です。
性別:男

還暦(10年前)という節目を迎え、何か新しいことを始めようとブログを開設しました。
趣味のこと、生活のこと、心に残ったことなど、My Favorite thingsを、気ままに書いていこうと思います。
末永くおつき合いください。

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