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風に吹かれて

My Life & My Favorite things

Category: 月別観た映画と読んだ本

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今月観た映画と読んだ本(2019年12月)

観た映画


41qsCqfmMOL.jpg「寝ても覚めても」(DVD)
2018年 監督:濱口竜介 出演:東出昌大/唐田えりか/瀬戸康史/山下リオ/伊藤沙莉/渡辺大知/仲本工事/田中美佐子


51SC9JXV5TL.jpg「キューポラのある街」(BSプレミアム)
1962年 監督:浦山桐郎 出演:吉永小百合/浜田光夫/市川芳郎/東野英治郎/鈴木光子/森坂秀樹/浜村純/菅井きん/北林谷栄/殿山泰司/下元勉/加藤武


3145T5TDWEL.jpg「若い人」(BSプレミアム)
1962年 監督:西河克己 出演:石原裕次郎/吉永小百合/浅丘ルリ子/三浦充子/大坂志郎/北村和夫/小沢昭一/井上昭文


51AFigBmDLL.jpg「ラストミッション」(DVD)
2014年アメリカ 監督:マック・G 出演:ケビン・コスナー /アンバー・ハード/アンバー・ハード/コニー・ニールセン/リヒャルト・サメル


51Dbimeh3iL.jpg「道」(BSプレミアム)
1954年イタリア 監督/脚本:フェデリコ・フェリーニ 出演:ジュリエッタ・マシーナ/アンソニー・クイン/リチャード・ベイスハート/アルド・シルヴァーニ


kurinche.jpg「牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件」(DVD)
1991年台湾  監督/脚本:エドワード・ヤン 出演:チャン・チェン/リサ・ヤン/チャン・クオチュー/エイレン・チン/ワン・ジュエン/チャン・ハン/ジャン・シウチョン


chisanahasi.jpg「小さな橋で」(DVD)
2017年 監督:杉田成道 出演:松雪泰子/江口洋介/田中奏生/藤野涼子/筧利夫/笹野高史/松井玲奈/中村梅雀




読んだ本


514EZYHKSSL__SX334_BO1,204,203,200_「屋烏」(乙川雄三郎 時代小説)




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Category: 行事・記念日

Tags: 故郷  

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40数年ぶりの再会

香川滞在最終日は高校時代の友人に連絡をとることにした。
大学時代に県人寮で1年間同室だった友人である。
彼とは大学卒業後にいちど会ったきり、それ以後は年賀状のやりとりをするだけで会うことはなかった。
そして気がつくと40数年が経っていた。
そこで今回は思い切って連絡をとることにしたのである。

電話をするとこれから出勤だという。
退職して今はもう仕事はしていないだろうと勝手に思いこんでいたが、そうではなかった。
それでも今日しか会うことができないと言うと、仕事を休んで会いに来るという。
有難いやら申し訳ないやら。
申し出を有難く受けることにした。

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丸亀駅で落ち合い、喫茶店に。
そこで40数年分の積もる話が始まった。
お互いの家族や仕事のこと、健康のこと、旧友たちの消息、話は尽きない。
そして小一時間が過ぎた頃、共通の友人Nに連絡をとることになり、待ち合わせて、昼食をいっしょにとることになった。

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Nとは昨年4月に会って以来。
3人揃うとさらに話が盛り上がる。
忘れていた記憶がつぎつぎと蘇ってくる。
そしてあっという間に時間が流れ、別れの時がやってきた。
名残惜しいが、次回の再会を約束、ふたりと別れた。

こうして香川での2泊3日の帰省が終わり、帰路に就いた。
復路の飛行機は往路と同じくプロペラ機、最近はジェットしか乗ったことがないので珍しい。

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青森空港付近は雪と強風の影響で、着陸が難しく、1度目の着陸は失敗。
上空を30分ほど旋回した後、2度目のトライで何とか着陸することができた。
別な空港に引き返すという最悪の事態を覚悟していたが、ひとまず回避でき、ひと安心。
結局1時間遅れの到着であった。

今回の帰省は弟の見舞いという名目ではあったが、印象深いこと、思いがけないことが多く、盛りだくさんな3日間だった。
そして「思えば遠くに来たもんだ」を実感させられるセンチメンタル・ジャーニーでもあった。
今度はいつ帰ることができるか分からないが、できるだけ帰りたいとの思いを新たにしながら帰り着いた。



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浜一食堂

2日目の夜はゲストハウスから目と鼻の先にある「浜一」に行ってみた。
ここは子供の頃、祖父や両親に連れられて行った懐かしい食堂。
ガード下にある店で、かつては同じ並びに何軒も食堂が連なっていたが、今は数軒が残るだけ。
商店街に昔の賑わいはない。

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店に入ると、客は私ひとり。
テレビから演歌が流れている。
それを聴きながらひとり静かに熱燗を呑んだ。
侘しいような切ないような、そして少しばかり甘酸っぱい時間が過ぎていった。
これもひとり旅ならではの醍醐味だ。


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父母ヶ浜

弟が入院している病院は観音寺市にある。
面会は3時から。
着いた日は義妹の運転するクルマで案内されたが、二日目はそのクルマを借りてひとりで病院へ行くことにした。

森安君に実家まで送ってもらい、時間があったので、面会前に仁尾町まで行ってみることにした。
仁尾町にはSNSなどで話題になっている「父母ヶ浜(ちちぶがはま)」がある。
ゲストハウスのMちゃんから観音寺まで行くのなら、近くなので寄ってみればと勧められたのだ。

仁尾町の海岸沿いを観音寺方面へ走ると、開けた砂浜が見えてきた。
そこが目指す「父母ヶ浜」である。

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遠浅の砂浜が大きく広がり、所々に水たまりがある。
その水面が鏡になって周辺の景色を美しく映し出す。
それが評判を呼び、今や全国的な人気スポットになっている。
とくに夕陽のときが絶景で「日本の夕陽百選」にも選ばれている。

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砂浜前の広場にはオシャレなカフェが何軒か建っている。
いずれも新しい建物ばかり。
「父母ヶ浜」観光で訪れた客たち目当てにオープンしたものだ。
こうした賑わいが、町おこしの大きな力になっているのを感じる。
これもネット社会の産物、昔では考えられない現象である。

面会の時間が迫って来たので、「父母ヶ浜」を後にした。
できれば夕陽の写真も撮りたかったが、あいにくこの日は曇り空だったので夕陽は望めないと思い、帰路は立ち寄ることなく別の道を行った。
ところが、予想に反して空が夕陽に染まってきた。
今さら引返すわけにはいかない。時間的に無理がある。
涙を飲んで諦めることにした。
せっかくのチャンスを逃してしまったが、その代わりに、ため池越しの夕陽の写真を撮ることにした。
その時サギが一羽飛んでいった。

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偕行社そして丸亀城の石垣修復工事

早朝うどんの後は、中学時代の友人、森安君に電話。
突然の電話に驚いたようだが、すぐにクルマで駆けつけてくれた。
昨年4月以来の再会になる。
その時のことは昨年のブログにも書いたが、Facebookで彼が私を見つけてくれて交流が始まり、昨年の4月に実際の再会が実現したのだ。
57年ぶりの再会だった。

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彼の案内で善通寺の「偕行社」に行って、見学。
ここは明治時代に陸軍の将校たちの社交場として建てられたもの。
同様の建物が弘前にも残されているので、共通した歴史を感じる。

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偕行社には「偕行社かふぇ」というモダンなカフェが隣接しており、そこでお互いの近況を報告し合った。

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そしてお昼は朝同様のうどん。
丸亀まで引き返して行ったのは「おかだ」という人気店。
駐車場はほぼ満車状態で、観光バスまで停まっている。
お遍路さん一行のバスのようだ。

店内は客で混雑、行列に並んでうどんを注文。
ここのうどんは柔らか目だった。
美味しくいただいた。

昼食をすませた後は、昨年の台風24号の大雨で崩落した丸亀城の石垣を見に行くことにした。
崩落個所は母校、丸亀高校のすぐ正面、高校時代に毎日のように見ていた場所だ。
かなり広い範囲で崩落している。
もともとそれらの石垣はかなり老朽化が進んでおり、いずれ修復の必要があると考えられていたそうだ。
それが台風による大雨の影響で、一気に崩れ落ちてしまったのである。

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当初は修復にかなりの年数がかかるとみられていたが、官民一体となった募金活動を始めたところ、多くの義援金が集まった。
それにより工期を大幅に短縮できることになったとのこと。
現在修復工事が進行中である。

ところでわが町、弘前城も現在石垣修復中である。
こちらは災害の影響というわけではなく、老巧化にともなった修理ということで、数年前から大々的なプロジェクトを行ってきた。
また丸亀城も弘前城もどちらも現存12天守のひとつという共通点があり、そんなことから不思議な縁を感じている。

丸亀城HP https://www.marugame-castle.jp/



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早朝うどん

2日目の朝、朝食をとろうとネットで検索してみると早朝から営業しているうどん屋が近くで3軒見つかった。
さっそく行ってみることにした。

検索したうどん屋はすべて海沿いにある。
ゲストハウスから歩いて数分で海が見えてきた。
朝の港の景色は風情があってなかなかいい。

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海のない弘前に住んでいると、時々無性に海が見たくなる時がある。
こうやって海を目にすると心穏やかになってくる。
やはり瀬戸内育ちにとって、海という存在は切っても切り離せないものがあるのだろう。
久しぶりの海を眺めながらいちばん近い店を探す。
なかなか見つからない。
ようやく見つけたと思ったら「本日休業」の看板。残念!

仕方なく2軒目を目指すが、思った以上に距離がある。
なかなか辿りつけない。
途中やめようかと何度か思うが、せっかく来たのだからと心を奮い立たせて歩いていった。
そしてようやく目的の店が見えてきた。

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店内に入ると客はまばら。
うどん県なので早朝でも込み合っているだろうと勝手に思いこんでいたが、予想に反して人は少ない。
そういう時間帯なのかもしれない。

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行列に並ぶことなく、オーダーしたのは期間限定のおすすめで、「温たま肉入りぶっかけうどん」、これで480円、安い、うまい。
わざわざ長い距離を歩いてきた甲斐があったというもの。
これが今回初の讃岐うどん。
こうやって早朝うどんが味わえるのも、やはり本場香川ならではだ。
大満足、ごちそうさまでした。



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ザ・丸亀ゲストハウス ふくふく

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帰省の際に泊まったのは、丸亀駅前の「ザ・丸亀ゲストハウス ふくふく」という宿泊施設。
ネットで検索して予約したもので、チェックイン時に聞いた話では、昨年出来たばかりで、ご夫婦ふたりだけで運営されているとのこと。
ここを選んだのは、丸亀駅のすぐ目の前にある立地の良さと、格安で泊まれるということ。
寝泊りするだけなのでこれで充分と考えたからである。

チェックインすると、ご主人からiPadを使ってハウスの決まり事や使い方についての詳しい説明があった。
それによると部屋は相部屋、貴重品はそれぞれ割り当てられたロッカーにしまう。
トイレ、シャワーは共用、チェックアウト時には枕カバーと布団のシーツは備えのバスケットに入れていくというもの。
さらにその他こまごまとした説明が続いた。

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ゲストハウスに泊まるのはこれが初めてだが、なかなか興味深い。
私が泊まる部屋は2段ベッドが4つと、一段ベッドがひとつの計9人が泊まれることになっているが、この日相部屋だったのは20歳くらいのカナダ人の青年がひとり。
お遍路をしながら四国を旅しているとのこと。
ゲストハウスでは2週間にわたって滞在、その間少林寺拳法と空手の道場に通って修行に励んでいるそうである。
そういう話をご主人たちとしているなかで、弘前から来た私に「こちらにはどなたか知り合いがいるのですか」という質問があった。
そこから「実家が多度津にあって」という私の自己紹介が始まった。
するとご主人も同じく多度津の出身だという。
しかも同じ町内に住んでいたというではないか。
詳しく話を聞いてみると、何とご主人は幼馴染みで遊び友達だったMちゃんだということが判り、びっくり。
こんなことってあるんだ。
あまりの偶然にふたりとも唖然としてしまった。
なるほどそう言えば昔の面影がある。
子供の頃のMちゃんの顔が重なって浮かんできた。
そしてそこから俄然昔話で盛り上がったのであった。

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弟を見舞う

10日から2泊3日の日程で四国の実家に帰った。
入院している弟を見舞うためで、1年8ヵ月ぶりの帰省だ。
その間のことはFacebookに書いたが、それに少し書き足して備忘録としてブログにも残しておこうと思う。

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青森空港から伊丹へ、伊丹から空港バスで新大阪まで、新大阪から新幹線で岡山、岡山から瀬戸大橋線特急で多度津までというルートはいつもと同じ。
3時過ぎに多度津着、雅美さんがすでに迎えに来てくれている。
クルマで実家まで行き、甥や姪たちに挨拶、すぐに弟を見舞うために病院に行くことにした。

病院は観音寺市にある。
クルマで30分ほどの距離である。
この距離を通うのは大変だ。
本来ならもっと近くの病院に入院できればいいのだが、なかなか入ることができなかったという。
それでも手を尽くして探しているので、いずれは実現できるだろうとのこと。
一日も早くそうなってもらいたいものだ。

弟の病室へ行く。
弟は眠っているように見えたが、そうではなくいつもそんな状態だという。
声をかけると、分かった様で目から涙が流れた。
こちらからの問いかけに少しは反応らしきものはあるが、心許ない。
いろいろと話したいことがあったが、何を話していいのか分からない。
ただ手を握ったり、顔を撫でたりすることしかできなかった。
そうやって1時間ばかりベッド脇に座り続けた。

夜は実家の隣の「平野屋」で食事をしながら酒を呑む。
この日のために雅美さんが設けてくれたのだ。
いつも行く丸亀の「ジャコ家」はあいにく休みだったそうで、代わりにここを予約してくれたという。
「平野屋」はもともとはうどん屋だけの食堂だったが、先代のご主人がなくなった後、娘さん夫婦に代替わり、それをきっかけに夜は居酒屋としてやっている。
評判がいいらしく、賑わっている。

丸亀から濱田さんが同席してくれた。
彼は私が帰るたびに駆けつけてくれる。
ありがたいことだ。
瀬戸内の魚をおいしくいただいた。

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Category: 外国映画

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映画「希望の灯り IN THE AISLES」

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先月観た映画は3本。
この他には「マイ・ブックショップ」と「ローマ法王になる日まで」の2本。
何となく気ぜわしく、ゆっくりと映画を観る気にならなかったというのがその理由だが、たまたま観た3本はいずれも地味な内容ながら、いい映画だった。
さらに、「マイ・ブックショップ」はイギリス、スペイン、ドイツの合作、「ローマ法王になる日まで」はイタリア、そしてこの「希望の灯り」はドイツと、いずれもヨーロッパ映画ばかり。
別段意識して選んだわけではないが、結果的にそうなったということだ。
気ぜわしく、ゆとりのない気持ちが、そういったものを自然と選ばせたということなのかもしれない。
いずれにしてもその数少ない映画に癒された。
なかでも「希望の灯り」は、いちばん印象に残る映画だった。

旧東ドイツ、ライプツィヒ近郊のスーパーマーケットが舞台。
そこにいわくありげな青年クリスティアンが、見習い社員として入ってくる
そしてそこで出会った同僚たちとの交流を通し、内気で引きこもりがちなクリスティアンが次第に変わっていく様子が描かれる。
なかでも直属の上司であるブルーノと、菓子コーナーで働く年上の女性マリオンのふたりが重要な人物として登場する。
ブルーノは旧東ドイツ時代にはトラック運転手として働いていた中年男。
無骨でいかつい外見とは違って、何くれとなくクリスティアンの面倒を見てくれる。
そしていつしかクリスティアンにとっては父親のような存在になってゆく。
そしてもうひとりのマリオンは、クリスティアンが見染めた相手。
彼女の謎めいた魅力に引き込まれ、次第に親密になってゆく。
また彼らふたり以外の同僚たちも、素朴な人物ばかりで、新参者のクリスティアンを優しく受け入れてゆく。
実はクリスティアンは罪を犯して刑務所を出たばかりの人間だということが次第に明らかにされていくが、そんないわくつきのクリスティアンであっても同僚たちはごく自然な態度で接してくれる。
それは彼らが東ドイツ崩壊後の混乱の後に、社会から取り残されてしまった人間ばかりということが大きいのかもしれない。
クリスティアン同様、社会の片隅で複雑な思いを抱えながら生きる人間としての共感が、いわくつきのクリスティアンへの優しい眼差しとなっている。
そしてそんな環境が、クリスティアンの心に次第に温かいものを灯してていくようになる。

舞台となるのがほとんどがスーパーマーケットの倉庫の中。
そこに流れる「美しく青きドナウ」の音楽に合わせるようにフォークリフトが滑らかに動き回る映像を見ていると、殺風景な倉庫の中が急に特別な空間に見えてくる。
そしてその限られた空間のなかで懸命に働く人たちの姿が、切なくも親近感溢れる隣人として迫ってくる。
人生決して悪いことばかりじゃない。
ささやかだが歓びもあれば、希望もある。
そんな声なき声が聞こえてくるようだ。


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プロフィール

cooldaddy

Author:cooldaddy
住んでいるところ:青森県弘前市
出身地:香川県
年齢:今年(2018年)70歳です。
性別:男

還暦(10年前)という節目を迎え、何か新しいことを始めようとブログを開設しました。
趣味のこと、生活のこと、心に残ったことなど、My Favorite thingsを、気ままに書いていこうと思います。
末永くおつき合いください。

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