Category: 月別観た映画と読んだ本
今月観た映画と読んだ本(2019年9月)
観た映画
「孤島の王」(DVD)
2010年ノルウェー・フランス・スウェーデン・ポーランド 監督:マリウス・ホルスト 出演:ベンヤミン・ヘールスター/トロン・ニルセン/クリストッフェル・ヨーネル/マグヌス・ラングレーテ/ステラン・スカルスガルド
「カメラを止めるな!」(DVD)
2018年 監督/脚本:上田慎一郎 出演:濱津隆之/真魚/しゅはまはるみ/長屋和彰/細井学/市原洋/山﨑俊太郎/大沢真一郎/竹原芳子/吉田美紀/合田純奈/浅森咲希奈/秋山ゆずき
「虎狼の血」(DVD)
2018年 監督:白石和彌 出演:役所広司/松坂桃李/真木よう子/滝藤賢一/中村倫也/野中隆光/阿部純子/竹野内豊/中村獅童/音尾琢真/駿河太郎/矢島健一/ピエール瀧/田口トモロヲ/石橋蓮司/伊吹吾郎/江口洋介
「ザ・ハント」(DVD)
2017年ノルウェー 監督:ハラルド・ズワルト 出演:トーマス・グルスタッド/ジョナサン・リス・マイヤーズ/マリー・ブロックス/ヴェガール・ホール/ハラルド・ズワルト
「モリのいる場所」(DVD)
2018年 監督/脚本:沖田修一 出演:山崎努/樹木希林/加瀬亮/光石研/吉村界人/青木崇高/吹越満/きたろう/林与一/三上博史
「妻よ薔薇のように 家族はつらいよIII」(DVD)
2018年 監督/脚本:山田洋次 出演:橋爪功/吉行和子/西村まさ彦/夏川結衣/中嶋朋子/林家正蔵/妻夫木聡/蒼井優
「素敵なダイナマイトスキャンダル」(DVD)
2018年 監督/脚本:冨永昌敬 出演:柄本佑/前田敦子/三浦透子/峯田和伸/松重豊/村上淳/尾野真千子/嶋田久作
「空飛ぶタイヤ」(DVD)
2018年 監督:本木克英 出演:長瀬智也/ディーン・フジオカ/高橋一生/深田恭子/寺脇康文/小池栄子/ムロツヨシ/柄本明/佐々木蔵之介/六角精児/大倉孝二/津田寛治/升毅/笹野高史/岸部一徳
「パトリオット・デイ」(DVD)
2016年アメリカ 監督/脚本:ピーター・バーグ 出演:マーク・ウォールバーグ/ケヴィン・ベーコン/ジョン・グッドマン/J・K・シモンズ/ミシェル・モナハン
「ブランカとギター弾き」(DVD)
2015年イタリア 監督/脚本:長谷井宏紀 出演:サイデル・ガブテロ/ピーター・ミラリ/ジョマル・ビスヨ/レイモンド・カマチョ
読んだ本
「偏屈系映画図巻」(内藤誠 エッセイ)
「日本映画時評集成」(山根貞男 評論)
「砂の街路図」(佐々木譲 ミステリー)

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2010年ノルウェー・フランス・スウェーデン・ポーランド 監督:マリウス・ホルスト 出演:ベンヤミン・ヘールスター/トロン・ニルセン/クリストッフェル・ヨーネル/マグヌス・ラングレーテ/ステラン・スカルスガルド

2018年 監督/脚本:上田慎一郎 出演:濱津隆之/真魚/しゅはまはるみ/長屋和彰/細井学/市原洋/山﨑俊太郎/大沢真一郎/竹原芳子/吉田美紀/合田純奈/浅森咲希奈/秋山ゆずき

2018年 監督:白石和彌 出演:役所広司/松坂桃李/真木よう子/滝藤賢一/中村倫也/野中隆光/阿部純子/竹野内豊/中村獅童/音尾琢真/駿河太郎/矢島健一/ピエール瀧/田口トモロヲ/石橋蓮司/伊吹吾郎/江口洋介

2017年ノルウェー 監督:ハラルド・ズワルト 出演:トーマス・グルスタッド/ジョナサン・リス・マイヤーズ/マリー・ブロックス/ヴェガール・ホール/ハラルド・ズワルト

2018年 監督/脚本:沖田修一 出演:山崎努/樹木希林/加瀬亮/光石研/吉村界人/青木崇高/吹越満/きたろう/林与一/三上博史

2018年 監督/脚本:山田洋次 出演:橋爪功/吉行和子/西村まさ彦/夏川結衣/中嶋朋子/林家正蔵/妻夫木聡/蒼井優

2018年 監督/脚本:冨永昌敬 出演:柄本佑/前田敦子/三浦透子/峯田和伸/松重豊/村上淳/尾野真千子/嶋田久作

2018年 監督:本木克英 出演:長瀬智也/ディーン・フジオカ/高橋一生/深田恭子/寺脇康文/小池栄子/ムロツヨシ/柄本明/佐々木蔵之介/六角精児/大倉孝二/津田寛治/升毅/笹野高史/岸部一徳

2016年アメリカ 監督/脚本:ピーター・バーグ 出演:マーク・ウォールバーグ/ケヴィン・ベーコン/ジョン・グッドマン/J・K・シモンズ/ミシェル・モナハン

2015年イタリア 監督/脚本:長谷井宏紀 出演:サイデル・ガブテロ/ピーター・ミラリ/ジョマル・ビスヨ/レイモンド・カマチョ
読んだ本





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Category: 外国映画
映画「孤島の王 Kongen av Bastøy」

「孤島」とは、ノルウェーのオスロ・フィヨルドにあるバストイ島のこと。
犯罪を犯した少年たちを収容して矯正するための施設があり、1915年に少年たちによる反乱事件が起きた。
その事実を基に映画化された物語である。
主人公は新入り収容者としてこの島に送り込まれたエーリングという少年。
彼に施設内での規則を教え込むように命じられたのが、同室のリーダーであるオーラヴ。
このふたりを中心に施設での生活が描かれていく。
当然自由はなく、過酷な労働に従事させられるという毎日。
エーリングは収容後すぐに脱走を企てるが失敗。
それによって生半な抵抗など簡単に拒絶してしまう「孤島」の厳しさが示される。
そんな希望のない生活のなか、寮長による性的虐待に耐えられなくなった同室の少年の自殺事件が起きる。
それが引き金となって少年たちの反乱が起きる。
脱獄ものと青春ものとふたつの側面を持った物語が、北欧の厳しい自然の中で描かれているのを見ているうちに、以前観た「サーミの血」を思い出した。
「サーミの血」は脱獄ものではないが、自由を求めて生まれ故郷から逃げ出すという意味では、共通するものを感じるからだ。
ただし「孤島の王」の厳しさは、「サーミの血」の比ではない。
少年用施設とはいえ、これまで数々の脱獄もので繰り返し描かれてきた過酷さに負けず劣らずの厳しい生活である。
それを社会経験の少ない感受性豊かな少年たちが強制されるわけで、そうしたことを考えると大人以上の悲惨さといえるかもしれない。
自由を希求する気持ちは、さらなる強さを秘めているに違いない。
そうした背景を含みながら物語は進行していき、ついにそれが暴発する。
まさに北欧少年版「カッコーの巣の上で」である。
そして最後に悲劇と希望の両方を残して幕を閉じるところも、「カッコーの巣の上で」と同様である。
自由と抑圧の激しいせめぎ合いに、深い余韻が残った。


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