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風に吹かれて

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Category: 月別観た映画と読んだ本

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今月観た映画と読んだ本(2018年5月)

観た映画


hajimariheno-s.jpgはじまりへの旅(DVD)
2016年アメリカ 監督/脚本:マット・ロス 出演:ヴィゴ・モーテンセン/ジョージ・マッケイ/フランク・ランジェラ/スティーヴ・ザーン/キャスリン・ハーン/サマンサ・イズラー/アナリース・バッソ


koinouzu-s.jpg恋の渦(DVD)
2013年 監督:大根仁 出演:新倉健太/若井尚子/柴田千紘/後藤ユウミ/松澤匠/上田祐揮/澤村大輔/圓谷健太/國武綾/松下貞治/鎌滝博秋/杉尾真理子/広瀬登紀江


chinmoku.jpg「沈黙 サイレンス」(DVD)
2016年アメリカ 監督/脚本:マーティン・スコセッシ 出演:アンドリュー・ガーフィールド/アダム・ドライヴァー/浅野忠信/窪塚洋介/笈田ヨシ/塚本晋也/イッセー尾形/小松菜奈/加瀬亮/リーアム・ニーソン


private-ryan-s.jpgプライベート・ライアン(DVD)
1998年アメリカ 監督:スティーブン・スピルバーグ 出演:トム・ハンクス/トム・サイズモア/エドワード・バーンズ/バリー・ペッパー/アダム・ゴールドバーグ/ヴィン・ディーゼル/ジョヴァンニ・リビシ/ジェレミー・デイヴィス/マット・デイモン


kazokuhaturai.jpg家族はつらいよ(DVD)
2016年 監督/脚本:山田洋次 出演:橋爪功/吉行和子/西村雅彦/夏川結衣/中嶋朋子/林家正蔵/妻夫木聡/蒼井優/岡本富士太/広岡由里子/小林稔侍/風吹ジュン/笹野高史/笑福亭鶴瓶


bengonin-s.jpg弁護人(DVD)
2013年韓国 監督/脚本:ヤン・ウソク 出演:ソン・ガンホ/キム・ヨンエ/オ・ダルス/クァク・ドウォン/イム・シワン/ソン・ヨンチャン/チョン・ウォンジュン/イ・ソンミン/イ・ハンナ/リュ・スヨン


saikainosyokutaku.jpg「再会の食卓」(DVD)
2010年中国 監督/脚本:ワン・チュアンアン 出演:リン・フォン/リサ・ルー/シュー・ツァイゲン/モニカ・モー


inside-man.jpg「インサイド・マン」(DVD)
2006年アメリカ 監督:スパイク・リー 出演:デンゼル・ワシントン/クライヴ・オーウェン/ジョディ・フォスター/クリストファー・プラマー/ウィレム・デフォー/キウェテル・イジョフォー/カルロス・アンダース・ゴメス




読んだ本


rakunadokusyo.jpg「楽な読書」(古屋美登里 書評)


syotennotana.jpg「書店の棚 本の気配」(佐野衛 エッセイ)



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Category: 行事・記念日

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運動会

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先日の日曜日、孫の運動会に行った。
当初の日程では前日の土曜日だったが、雨で順延になったのである。
そのためグランドには所々に雨水が残り、乾き切っていない状態のままであった。
今年入学した孫にとって、これが小学校初の運動会。
悪いコンディションではあったが、元気いっぱいの運動会であった。

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久しぶりの運動会見物だったが、それで思い出すのが、映画「無法松の一生」である。
映画の中盤、陸軍大尉・吉岡の遺児・敏雄少年の運動会で、松五郎が徒競走に飛び入りで参加、車夫としての健脚を生かして優勝するという場面。
松五郎の懸命に走る姿を見ているうちに、敏雄少年が次第にその姿に惹きつけられ、気がつくと大声で夢中になって応援をしている。
常日頃、敏雄少年のひ弱な性格を心配していた吉岡夫人だったが、その姿を見て、「これをきっかけに敏雄のなかで何か新しいものが生まれてきそうな気がします。」と松五郎に礼を言う。
この映画の見せ場のひとつであり、これを契機に松五郎と吉岡母子の絆がぐっと高まるという重要な場面である。
「無法松の一生」は何度も映画化されているが、なかでもいいのは坂東妻三郎版の無法松と三船敏郎版の無法松である。
どちらも監督は稲垣浩である。

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そしてもうひとつ思い出すのが、映画「江分利満氏の優雅な生活」。
山口瞳の直木賞受賞小説の映画化作品である。
当初、川島雄三が監督することになっていたが、川島の急死によって急遽岡本喜八にバトンタッチされた。
そして岡本監督はこの映画を戦中派のボヤキを前面に押し出したものとして作り直したのである。
(シナリオは井手俊郎)

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映画の終盤で、小林桂樹演じる江分利満氏の初めて書いた小説が、直木賞を受賞する。
その受賞祝いの会が社内の仲間たちが集まって開かれるが、その席上、若い社員から「好きなものは何ですか」という質問を受ける。
それに対して江分利満氏は「公園と運動会と赤ん坊とラインダンス」と答える。
そしてどうして好きなのかという理由を長々と語る。
少し長いがそのなかの「運動会」の部分をシナリオから書き写してみる。
次のようなもの。
「どこがいいかというと、運動会ならすべてがいいんですが、とにかく一生懸命なのがいいな。体操の先生なんか、白いズボンをはいてはりきっちゃってるからね。女の先生もふだんよりちょいと濃い目の化粧で、そうはいっても先生だから化粧が下手で、口紅なんかはみ出しちゃって、頬紅なんかもつけ過ぎちゃって女金時みたいになってるところが実にどうもチャーミングだ。そこへもってきて鉢巻しちゃって声も上ずってるから、なんとも凄艶とでもいうより仕方がない。校長だっていろいろ気を使うからね。青年団に借りたテントの中にいても怪我人が出ないように、PTA会長にジュースが出ているかどうか、ずいぶん心配してるんだ。父兄席。これが泣かせるね。金持ちの学校もいいし、貧乏人の学校もいい。金持ちの学校ではミンクのコート着たのが絶叫してるからね。どうかして我が子を一等にしたい、つつがなく上級の学校にやりたい、先生にもこの機会にご挨拶申しあげたい、どうしてうちの子のパンツはあんなに汚いんだろう、体操服で寒くないかしら・・・・。貧乏人の学校は、コンクリートの上にゴザ敷いちゃってね、重箱持ったお婆ちゃんや、菜っ葉服にドテラで末の子を負った父ちゃんや、パーマかけた母ちゃんが震えながら応援してるなんざ、涙だね。とに角夢中だ。勿論、生徒たちは上気している。ひそかにサロメチールを用意して脚に塗っている抜け目のない子がいる。これで足が軽くなると信じているわけだ。小遣い銭に不自由している子は医務室に忍び入ってヨーチンを塗ってくるからいかにも勇ましい。速そうに見える。もっと貧しい子はグリコだ。一粒300メートルだから3粒も食べれば必勝疑いなしと信じているから健気なもんじゃないの・・・・」
さらに「その次に運動会のいいところは」と、講釈はまだまだ続いていく。
そしてバー、自宅へと場所を移すうちに、酒に酔った江分利満氏の講釈やボヤキはますます調子に乗り、気がつくと朝を迎えている。
嫌々つきあわされた若い社員たちは、ほとほと疲れ果ててしまう。
この映画の白眉である。
そんな場面を思い出すのである。

ついでに書くと、弘前に来て驚いたことのひとつに運動会のことがある。
どういうことかというと、津軽の運動会はまさにハレの日、お祭りなのである。
この日は家族のみならず親戚など一族郎党が集まって運動会を参観する。
見物席では多くの家族がシートや椅子に座って子供たちを応援する。
なかにはテントやタープ持参の家族もいる。
そして昼休みになると、この日のために特別に用意したご馳走を広げての昼食が始まる。
花見と変わらぬ宴会である。
さすがに現在では酒が入ることは少なくなっているが、昔はかなり盛大な宴会が繰り広げられたようである。
「無法松の一生」の場面を見ると、そんな当時の運動会の様子がよく分かる。
住民あげての地域の一大イベントだったわけで、これは何も津軽に限った話ではなく、全国至る所で繰り広げられた光景のようだ。
しかし私の育った地域ではそうした習慣がなかったので、こちらに来た当初は大きなカルチャーギャップを感じたものであった。

さらにもうひとつ感じたギャップがある。
それは運動会で生徒たちが足袋を履いたという話である。
地下足袋のようなものから普通の足袋のようなものまで、学校によって多少の違いはあったようだが、生徒全員が使用したそうだ。
明治大正といった大昔の話ではない。
昭和40年代ころまで続いていた話である。
同年代の人たちに聞いてみると、履た憶えがあるということだ。
調べてみると「運動足袋」とか「スポーツ足袋」と呼ばれており、昭和60年ころまで生産されていたようだ。
またこれも津軽に限らず全国の様々な所で使用されていたそうで、これは驚きである。
やはり地域による文化の違いは大きい。

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というわけで運動会に関連していろいろと思い出すままに書いてみたが、まとまりがなく、とりとめのないものになってしまった。
ブログに載せようかどうしようかと迷ったが、孫の小学校初の運動会の記念ということでそのまま残しておくことにした。

今日も津軽のあちらこちらで運動会が開かれるようだ。
つい先ほども運動会開催を知らせる花火の音が遠くから聞こえてきた。
今日もいい天気になりそうだ。
絶好の運動会日和である。

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Category: 外国映画

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映画「弁護人」

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韓国は映画作りが盛んな国だ。
そしてその質も高い。
かつては日本に追いつけ追い越せという時代もあったが、今やそのレベルを超えて独自の道を歩んでいる。
そして数々の名作秀作を生み出している。

韓国映画の質の高さを初めて認識させられたのは、「韓流」ブームが起きる以前の2000年。
映画「風の丘を越えて 西便制(ソピョンジェ)」と「シュリ」を観たことがきっかけであった。
「風の丘を越えて 西便制(ソピョンジェ)」は韓国の伝統的な民俗芸能であるパンソリを唄いながら各地を流れ歩く旅芸人親子の物語。
「シュリ」は韓国の情報部員と北朝鮮の女工作員の悲恋を描いたスパイ映画である。
そしてこのふたつの映画の上映を契機に、多くの韓国映画が日本に進出するようになったのである。

この時のインパクトが強く、以来、話題になった韓国映画などを観るようになったが、といって特別熱心な韓国映画ファンというわけではない。
だが気になる存在としていつもあり続けている。
そんななかから印象に残った作品をあげてみると
「八月のクリスマス」、「ペパーミント・キャンディー」、「JAS」、「グリーンフィッシュ 」、「殺人の追憶」、「グエムル 漢江の怪物」、「チェイサー」、「息もできない」、「大統領の理髪師」、「ブラザーフッド」、「オアシス」、「母なる証明」など。
いずれも個性豊かな作品ばかり。
そしてそれらに続いて今回はこの「弁護人」である。

主演はソン・ガンホ。
先にあげた映画の中でも「シュリ」、「JAS」「グリーンフィッシュ 」「殺人の追憶」、「グエムル 漢江の怪物」、「大統領の理髪師」に出演しており、韓国映画を代表する名優である。
そして私にとっても馴染のある俳優である。

物語は80年代の韓国で実際に起きた国家保安法違反事件を扱っている。
国家保安法とは、反国家的な活動を取締る法律で、北朝鮮を念頭に置いて作られた法律である。

この映画では民主化運動に関わった学生たちが、司法の捏造によって国家保安法違反に問われる。
その暴挙に対して、たったひとりで立ち向かったのが、ソン・ガンホ演じるウンソクという弁護士。
ウンソクは高卒ながらも苦学して弁護士となった人物である。
ところが高学歴やコネがものを言う法曹界にあって、ウンソクはのけ者的な存在になっている。
そんな連中を何とか見返したいと考えたウンソクは、法律改正をきっかけに土地登記や税務の分野に進出、それが功を奏して売れっ子弁護士となった。
成功を収めたウンソクは、苦学時代に無銭飲食をした飲食店のことを思い出す。
そこで食堂を訪ね、かつての非を詫びるが、女店主のスネは過去のことは問わず、成功したウンソクのことをともに喜んでくれたのである。
以来、客として頻繁に店を訪れるようになったが、ある時、スネの一人息子が国家保安法違反容疑で検察公安に逮捕されてしまう。
スネは息子のための弁護人として法廷に立つようウンソクに頼むが、政治に関心を持たず、金儲けだけに奔走するウンソクは躊躇する。
だがスネの必死な訴えに折れて息子の弁護人となることを決意、裁判に関わることになる。
そのなかで国家権力の闇の深さを知ることになり、それが正義感の強いウンソクの心に火をつける。
そして「国家を敵に回しても無罪を勝ち取る」と猛然と立ち向かっていくことなる。

この事件のモデルとなったのは、1981年の「釜林(プリム)事件」。
軍事クーデターで大統領となった全斗煥が、「北朝鮮のスパイや不満分子たちが政府転覆を画策している」として全国的に取り締まりを強化したなかで起きた事件。
社会活動家たちが捕えられて不法に監禁拘束、拷問による自白をもとに裁かれたのである。
それを当時税務弁護士であった盧武鉉(ノ・ムヒョン)が、被告となった学生たちの弁護人となって活動した事実をもとに映画化した。
盧武鉉は後に第16代大統領となったが、収賄容疑に関わったとして弾劾、それがもとで投身自殺をした。
そうした背景を持つ難しい役をソン・ガンホは果敢に演じたのである。

ソン・ガンホは、特別容貌が目立つというような俳優ではなく、むしろ外見的にはごく普通で、どこにでもいそうな地味な人物である。
ところがそんな彼が、いったん役を演じると、とたんに強烈な熱気を発散する。
地味であるだけに、どんな役にも染まやすく、その役になり切り、目を見張るような演技を見せてくれる。
「弁護人」での弁護士役も、そうしたソン・ガンホの持ち味を充分に生かした適役である。
その熱演がこの映画の第一の見どころである。

これまで観てきた韓国映画で感じることは、やはり国が南北に分断されたという特殊な事実である。
そのことがどんな映画にも影のように付き纏って離れない。
だがそうした事実が、映画に大きな力を与えていることも確かで、そこが他の国、とくに日本映画と大きく異なるところだろう。

さらに韓国映画のもうひとつの特徴に、けっして観客を飽きさせないサービス精神がある。
その貪欲で過剰なまでのサービス精神が、時に空回りをすることもあるが、いったんツボにはまると予想を上回るエネルギーを発揮することになる。
韓流ブームが起きたのも、そうしたサービス精神に魅せられたところがあるのかもしれない。
この映画にもそうした特徴が随所に見られる。
それがこの映画の大きな力になっている。

しばらく遠ざかっていた韓国映画だが、これでまた韓国映画をいろいろと観てみたいという気持ちになってきた。


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Category: 日本映画

Tags: 山田洋次  

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映画「家族はつらいよ」

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山田洋次監督の映画を観るのは久しぶりである。
2014年に観た「小さいおうち」以来なので、4年ぶりということになる。
調べてみると、「小さいおうち」以後は、「母と暮らせば」(2015年)と「家族はつらいよ」(2016年)が撮られている。
ちなみに「家族はつらいよ」はその後シリーズ化されて、2017年に「家族はつらいよ2」、本年2018年に「妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢ」と続く。
こうやって並べてみると、1年ごとに新作を撮っているわけだ。
80歳を超えてなおこのペースで映画を撮り続けているというのは、ほんとうに驚きである。
過去には100歳を超えてなお現役といったマノエル・ド・オリヴェイラや新藤兼人もいたが、これは例外中の例外。
またハリウッドでは86歳のクリント・イーストウッドや、81歳のウディ・アレンといった例もあるが、それでもやはり稀なこと。
いかに高齢化社会といえども、映画を撮るのはかなりのハードワーク。
気力体力知力が充実していなければ、とても覚束ないもの。
長年の蓄積とたゆまぬ努力といった使い古された言葉しか浮かばないが、それでもやはりその通りである。
そのことには素直に頭が下がる。
但しそのことと映画の出来不出来はまた別物。
作り続けることだけでも、もちろん価値はあるのだろうが、それ以上に内容が問われるのは当然のこと。
「年寄りの冷や水」的なことにならなければとの危惧が多少頭を掠めたが、それはまったくの杞憂であった。
(名匠に対してこの表現は畏れ多いとは思うが、敢えて)

最近の山田作品を見てみると、ほとんどがシリアスな作品ばかりが続き、本来の持ち味であるコメディはほとんど見られなかった。
そういう意味ではこれは原点帰りということになる。
久しぶりのコメディ、現代版落語の世界である。
山田監督にとっては、自家薬籠中のもの。
肩の力の抜け具合が心地いい。
しかしだからといってけっして軽く撮っているわけではない。
軽いものが軽く作られるわけではないというのは自明の理。
ひょっとすると最近のシリアスな作品以上に熱を込めて作ったのではなかろうか。
そんなことを想像してしまう。
いずれにしても楽しい映画である。
いたるところに遊び心があり思わずニヤリとしてしまう。
熱を入れながらも楽しんでいる。
そんな様子が伝わってくる。
円熟した職人技。
老いたるといえども、まだまだしなやかさを失っていない。
そう思うと続く「家族はつらいよ2」、「妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢ」も観たいという気持ちになってくる。
どんな映画になっているか、期待すること大である。


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Category: 外国映画

Tags: 戦争映画  

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映画「プライベート・ライアン」

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一昨日の夜中である。
目が醒めたのでいつものようにテレビをつけ、何気なく見ていたところ、映画「プライベート・ライアン」が始まった。
いちど観た映画なので、観ないでおこうかと思ったが、冒頭の上陸の場面が始まると少しだけ見てみようという気になり、そのまま観続けたところ、すぐに目が離せなくなってしまった。
そして結局は最後まで観てしまうことになったのである。

この映画を最初に観たのは、1998年の公開時。
映画はノルマンディーのオマハビーチ上陸の場面から始まる。
上陸艇がオマハビーチに到達すると、乗り込んだ兵士たちが、次々と上陸していく。
その兵士たちに、ドイツ軍の銃撃が雨嵐のごとく襲いかかってくる。
兵士たちは成すべくもなく次々と倒れていく。
ある者は上陸することもなく海に沈む。
またある者は敵前に辿りつく前に倒れてしまう。
海岸は次第に兵士たちの死体で埋まってゆき、海は見る見る血の色に染まっていく。
まるで本物の戦争を見ているような凄惨な場面である。
それが延々と20分間にわたって繰り広げられていく。

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これほどリアルな戦闘場面はそれまで見たことがなかった。
思わず目を背けたくなるほどだが、それでいて目を反らすことができない。
迫力ある映像が怒涛のごとく押し寄せてくる。
心底圧倒されてしまった。
そしてこの場面の衝撃があまりに大きく、その余韻を引き摺ったため、その後のドラマは表面的な進行を追っただけで終わってしまったのである。

ところが今回見直してみると、初見の時とは違って、その後に展開されるドラマのほうに強く惹きつけられるものがあった。
確かにオマハビーチ上陸の場面は今見ても凄く、その迫力はいささかも衰えてはいなかったが、それでもやはりいちど見ているということもあって、かなり冷静に見ることができた。
そのため続くドラマも以前とは違い冷静な状態で観ることができ、以前気づかなかったことに気づかされ、深くドラマに入りこむことができた。
そこには新たな発見があり、この映画の良さをより深く理解することができたのである。
名作はやはり繰り返し観るべきだ。
つくづくそう思う。

そういうわけで寝不足にはなったが、そのことはまったく苦にならなかったのである。


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Category: 日本映画

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映画「恋の渦」

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製作費10万円、製作日数4日、全員無名の俳優という極小規模の映画である。
監督は大根仁、岸田國士戯曲賞を受賞した三浦大輔の舞台劇が原作で、映画の脚本も三浦自身が担当している。
企画は「シネマ☆インパクト」。
大根監督の作品を後追いするなかで、この映画を観ることになった。

まずは「シネマ☆インパクト」の説明から。
2012年から始まった映画監督山本政志が主宰する実践映画塾である。
そこに大森立嗣、瀬々敬久、鈴木卓爾、深作健太、橋口亮輔、ヤン・イクチュン、山下敦弘、松江哲明、熊切和嘉、廣木隆一、いまおかしんじ、といった監督たちが参加し、受講生と共に限られた時間と予算のなかで実践的に「映画作り」を行うというもの。
そこから生まれたのが、この映画である。
プライベートフィルムと呼んでもいいような規模の映画だが、これがとてつもなく面白い。
こうしたた種類の映画が陥りがちな独りよがりやチープさといったものはなく、また全員無名の俳優とはいえ、けっしてシロート臭はなく、今風の若者を生き生きとリアルに演じていて、躍動感がある。

出演者は男5人に女4人。
今どきの若者の今どきの生活を、それぞれのアパートを覗き見するような形で進行させていく。
そしてそこを男女が入れ代わり立ち代りするうちに、人間関係の裏の部分や隠された本音が露わになっていく。
最初は底が浅く軽薄な会話の連続に、いささか辟易させられたが、観ているうちに俳優たちが演じているのか、地のままの姿なのかが分からなくなってしまうほどのリアルさに、どんどんと引き込まれていった。
ドラマというよりもドキュメンタリーのような肌触りと臨場感である。
まさに彼らの本音や嘘や弱さや強さが「渦」のようにうねる世界に巻き込まれ、あっという間の2時間20分であった。
これはやはり演出の力と脚本の力によるもの。
土台がしっかりしている映画は揺るぎない。
描かれているのは薄っぺらで刹那的な若者たちのどうしようもない世界ではあるが、それが深い人間観察と洞察によって裏打ちされることで、強い説得力のある映画になっている。
限られた予算と時間であっても、これだけの映画が出来てしまう。
そのことをまたあらためてこの映画によって教えられたのである。


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Category: 外国映画

Tags: ヴィゴ・モーテンセン  

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映画「はじまりへの旅」

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先日観たヴィゴ・モーテンセンの映画「涙するまで、生きる」は素晴らしかったが、こちらもそれに負けず劣らずの秀作であった。

アメリカ北西部の森林の奥深くで、現代社会に背を向けて自給自足の生活をしながら暮らすベン・キャッシュ。
それを演じているのが、ヴィゴ・モーテンセンである。
キャッシュには6人の子供がいるが、学校には行かせず、独自の教育方法で子供たちを育てている。
その教育とは、森の中でのサバイバル術を教え、ロッククライミングやランニングで体を鍛え、子供にとっては難解とも思えるような様々な本を読ませるなど、どんな状況に陥ってもけっして挫けないタフな精神と体を作り上げようとするもの。
型破りで偏った教育ではあるが、確実に成果を上げて、子供たちは逞しく育っている。
そんなある日、療養中だった妻レスリーが急死したという報せが届く。
母の葬式に参列したいという子どもたちの願いに応えて、改造したスクールバスで現代社会へと旅立つことになる。
その2,400キロに渡る長い旅のなかで、それまで経験したことのなかった様々な出来事に遭遇、それによって彼らがどう反応し変化していくか。
そしてその行きつく先にはどんなことが待ち受けているのか、そうした姿が描かれる。

いかにもアメリカならではといった映画である。
かってヒッピー文化華やかなりし頃、60年代、70年代には、現代文明に背を向けて生活するコミュニティがアメリカには数多く存在した。
またアメリカには学校に行かせず、家庭で子供を教育するホームスクールという制度が存在する。
そうした背景があるアメリカだからこそ、このような映画が生まれたともいえる。
実際この映画の監督であるマット・ロスは幼い頃、こうしたコミューンで暮らしていたことがある。
そうした実体験をもとに脚本を書き、監督をしたのである。
この映画がけっして荒唐無稽な話ではなく、リアルで説得力のある話として迫ってくるのは、そのような背景があるからだ。

またこの映画を観ていて思い出したのが、「モスキート・コースト」という映画。
ハリソン・フォード主演の映画で、この映画同様現代社会に背を向けて家族6人で中米のホンジュラスへと移住する。
そこで理想とする生活を築こうとするというもの。
過去にそうした映画があったことを考えると、この映画「はじまりへの旅」がけっして珍しい作品というわけではないということが分かる。

この映画でのヴィゴ・モーテンセンはやはり素晴らしい。
彼はキャッシュのように常識に囚われず、自分の主張や意思を曲げないといった信念の男がよく似合う。
「涙するまで、生きる」もそうした信念の男であったが、こちらはそれをさらにひとひねりした役であった。
そういう役を自然体で演じられるのが彼の魅力である。
この映画の原題は「Captain-Fantastic」。
まさしくファンタスティックな役柄であった。
ちなみにこの映画でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされている。

社会とは、家族とは、教育とは、そういった様々な問題を深く考えさせられる映画であった。


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Category: 弘前

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弘前さくらまつり100周年

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今年の桜は、開花から満開までが早かった。
開花したのが4月20日、そして満開になったのが23日と、わずか3日間という早さだった。
平年だと開花から約1週間くらいで満開なので、これは異状に早いペースである。
天候不順の影響とはいえ、残念な話である。
例年だとゴールデンウィークの今頃は、いちばん賑わう時期になるが、今年はその影響でここ数日は客足が大幅に落ちている。
それでもこうなることを予想していたのか、祭り前半はいつも以上に大勢の花見客が訪れて、大きな賑わいを見せていた。
とくに今年は「さくらまつり100周年」ということもあって、イベントが多く、それを目当てに客が大挙して押しかけたということもある。
なかでも祭り初日に行われたブルーインパルスの曲芸飛行は、その最たるもの。
宮城県松島基地から飛んできた6機のジェット機が、弘前上空で曲芸飛行を繰り広げた。
それを大勢の市民や観光客が歓声を上げて見上げた。
こうして100周年を迎えた「弘前さくらまつり」が始まったのである。

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弘前城に桜が植えられたのは1915年(正徳5年)のこと。
弘前藩士が京都・嵐山からカスミザクラを持ち帰り、西の丸に植えたことが始まりとされている。
その後、明治、大正と時代を追うごとに植栽が行われ、それを目当てに1918年(大正5年)に「第1回観桜会」が催された。
それが「弘前さくらまつり」の始まりである。
当時「観桜会」は津軽訛りで「かんごかい」と呼ばれていたが、その呼称は現在も残されており、市民の中には今なお「かんごかい」と親しみを込めて呼ぶ人も少なくない。
長く厳しい冬をひたすら耐えて過ごしてきた津軽の人たちの抑えられていた心情が、この「観桜会」で一気に解き放たれる。
この時とばかりに盛装し、ご馳走を携えて「観桜会」に馳せ参じた。
ハレの日の祭りなのであった。
様々な種類の花がいっせいに咲き誇る津軽の春と同じく、ひたすら耐えてきた津軽のエネルギーが、この時一気に爆発するのであった。
娯楽の乏しかった時代だけに、その熱気はおそらく凄いものであったに違いない。
まさに胸ときめく津軽の春であり、「かんごかい」の光り輝く姿でもあったのだ。
だがさすがに現在では、そこまで熱気が発散されるということはなくなってしまったが、それでもそうした春を愛でる気持ちというのは、今も間違いなく継承されている。
「弘前さくらまつり」は昔と変わらず、市民にとっての誇るべきものであり、特別なものであり続けているのである。
そのことを毎年この時期になると、あらためて感じさせられるのである。

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そして四国を後に

朝6時半、迎えに来た弟のクルマに乗って、「オークラホテル」に行った。
全員で朝食バイキングをとるためである。
レストランはすでに客でいっぱいである。
そしてここでも聞こえてくるのは外国語。
ほとんどが中国人、韓国人のようだ。
最近はどこへ行っても、こうした光景に出会うことが多くなった。
われわれ家族は喧噪を離れて、奥まった部屋に場所をとった。

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弟はこのホテルの朝食バイキングがお気に入りで、月に何回か足を運ぶそうだ。
料理の種類が多くどれも美味いのだから、その気持ちはよく分かる。
近くに住んでいれば私もそうするだろうと思う。
和食、洋食両方の料理をたっぷりと食べた。
昼を抜いてもいいくらいに満腹になった。

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一服した後はホテル前で全員で記念写真を撮った。
そしてクルマで丸亀駅まで送ってもらい、そのまま別れて帰途についた。
こうして今回の旅は終わったのである。

正直もう少しいたかったが、そうもいかず後ろ髪を引かれる思いであった。
しかしわずか3日間(正確にいえば正味2日間)ではあったが、今回の帰省は中身の濃い充実した毎日だった。
中学時代の旧友、森安君との57年ぶりの再会、「滑稽広場」での飲み会、直島行き、西岡との11年ぶりの再会、兄弟揃っての会食、そして「SILENCE BAR」探訪と、ほんとうに盛りだくさんだった。
それにしてもこの時期にこうした旅行ができるとは、考えてもみなかったことである。
帰省のわずか数日前、突然弟から電話があり、今回の計画を聞かされた。
そこから話が動き始め、4年ぶりの帰省になったのである。
母親の七回忌、古希を迎えた年、そして瀬戸大橋開通30周年と、奇しくも3つの節目が重なった年にこうした旅行ができたことは、ほんとうに良かった。
いい記念、いい思い出になる。
揺れる列車の中で3日間の出来事を振り返りながら、四国を後にした。


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プロフィール

cooldaddy

Author:cooldaddy
住んでいるところ:青森県弘前市
出身地:香川県
年齢:今年(2018年)70歳です。
性別:男

還暦(10年前)という節目を迎え、何か新しいことを始めようとブログを開設しました。
趣味のこと、生活のこと、心に残ったことなど、My Favorite thingsを、気ままに書いていこうと思います。
末永くおつき合いください。

映画サイト「マイ・シネマ館」もやっています。
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