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風に吹かれて

My Life & My Favorite things

Category: 外国映画

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映画「わたしは、ダニエル・ブレイク」

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英国内の社会問題をテーマに、反権力の立場で映画を撮り続けてきたケン・ローチ監督も、すでに80歳を超えた。
そんな高齢にもかかわらず、未だに映画を撮り続けている。
その最新作が、「わたしは、ダニエル・ブレイク」である。
そしてこの映画で、二度目のカンヌ国際映画祭のパルムドール賞に輝いた。

ケン・ローチ監督の映画の特徴のひとつに、ドキュメンタリー・タッチな撮影手法がある。
テレビ出身のケン・ローチ監督が、テレビの世界で培ったもので、その手法を使って労働者や移民といった社会の底辺で生きる人たちを描いていく。
この映画でも主人公、ダニエル・ブレイクの追いつめられた末の孤軍奮闘ぶりが描かれるが、疲弊した官僚的な壁を乗り越えることはできない。
そうした姿を、シングルマザーのケイティや隣人たちとの交流を交えながら、ドキュメンタリーのような映像で写しとっていく。
そしてそんな現実から何を感じ、どう思うかを、静かに問いかけてくる。
それはけっして政治的なメッセージではなく、飽くまでも庶民が生きる姿を真摯に捉えようとするものである。
そのため、映像には本物が持つ力強さがあり、観る者の心を掴んで離さないのである。

「私は依頼人でも、顧客でも、ユーザーでもない。怠け者でも、たかり屋でも、物乞いでも、泥棒でもない。国民保険番号でもなく、エラー音でもない。きちんと税金を払ってきた。それを誇りに思っている。地位の高い人には媚びないが、隣人には手を貸す。施しは要らない。わたしはダニエル・ブレイク。人間だ、犬ではない。当たり前の権利を要求する。敬意ある態度というものを。私はダニエル・ブレイク1人の市民だ。それ以上でも以下でもない。」

これはダニエル・ブレイクが最後に書き残した言葉である。
そこに込められているのは、貧しくとも自分を偽らず、懸命に生きようとする庶民の心の底からの叫びと尊厳である。
その言葉が胸に迫る。


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還暦(10年前)という節目を迎え、何か新しいことを始めようとブログを開設しました。
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