風に吹かれて

My Life & My Favorite things

Category: 月別観た映画と読んだ本

Comment (0)  Trackback (0)

今月観た映画と読んだ本(2016年12月)

観た映画


woman-in-gold.jpg
黄金のアデーレ 名画の帰還(DVD)
2015年アメリカ/イギリス 監督:サイモン・カーティス 出演:ヘレン・ミレン/ライアン・レイノルズ/ダニエル・ブリュール/ケイティ・ホームズ/タチアナ・マズラニー/マックス・アイアンズ/チャールズ・ダンス


kaononai-s.jpg
顔のないヒトラーたち(DVD)
2014年ドイツ 監督/脚本:ジュリオ・リッチャレッリ 出演:アレクサンダー・フェーリング/フリーデリーケ・ベヒト/アンドレ・ジマンスキー/ゲルト・フォス/ヨハネス・クリシュ/ヨハン・フォン・ビューロー


danish-girl-s.jpg
リリーのすべて(DVD)
2015年アメリカ/イギリス/ドイツ 監督:トム・フーパー 出演:エディ・レッドメイン/アリシア・ヴィキャンデル/ベン・ウィショー/アンバー・ハード/マティアス・スーナールツ/セバスチャン・コッホ/エメラルド・フェネル


border-line.jpg
「ボーダーライン」(DVD)
2015年アメリカ 監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ 出演:エミリー・ブラント/ベニチオ・デル・トロ/ジョシュ・ブローリン/ヴィクター・ガーバー/ジョン・バーンサル/ダニエル・カルーヤ/ジェフリー・ドノヴァン/ラウル・トルイロ


chiyarifuji.jpg
「血槍富士」(BSプレミアム)
1955年 監督:内田吐夢 出演:片岡千恵蔵/島田照夫/加東大介/植木基晴/喜多川千鶴/植木千恵/横山運平/田代百合子/月形龍之介/加賀邦男/進藤英太郎/杉狂児/渡辺篤/坊屋三郎/吉田義夫


police-story3.jpg
「ポリス・ストーリー3」(BSプレミアム)
1992年香港 監督:スタンリー・トン 出演:ジャッキー・チェン/ミシェル・キング/マギー・チャン/ケン・ツァン/ユン・ワー/タン・ピウ


tyusingura-s.jpg
「忠臣蔵」(BSプレミアム)
1958年 監督:渡辺邦男 出演:長谷川一夫/市川雷蔵/鶴田浩二/勝新太郎/川口浩/梅若正二/黒川弥太郎/林成年/川崎敬三/京マチ子/若尾文子/山本富士子/淡島千景/木暮実千代/三益愛子/香川良介/中村鴈治郎/滝沢修/小沢栄太郎/田崎潤/船越英二/志村喬/菅原謙二


jakkale.jpg
「ジャッカル」(BSプレミアム)
1997年アメリカ 監督:マイケル・ケイトン・ジョーンズ 出演:ブルース・ウィリス/リチャード・ギア/シドニー・ポワチエ/ダイアン・ヴェノーラ/マチルダ・メイ/ジェイ・ケイ・シモンズ/スティーヴン・スピネラ/リチャード・ラインバック


64-zenpen-s.jpg
64 ロクヨン 前編(DVD)
2016年 監督:瀬々敬久 出演:佐藤浩市/綾野剛/榮倉奈々/窪田正孝/夏川結衣/永瀬正敏/赤井英和/窪田正孝/筒井道隆/烏丸せつこ/小澤征悦/椎名桔平/滝藤賢一/奥田瑛二/仲村トオル/吉岡秀隆/瑛太/三浦友和


64-koupen-s.jpg
64 ロクヨン 後編(DVD)
2016年 監督:瀬々敬久 出演:佐藤浩市/綾野剛/榮倉奈々/窪田正孝/夏川結衣/永瀬正敏/緒形直人/柄本佑/小澤征悦/椎名桔平/滝藤賢一/奥田瑛二/仲村トオル/吉岡秀隆/瑛太/三浦友和


brooklyn-s.jpg
ブルックリン(DVD)
2015年アイルランド/イギリス/カナダ 監督:ジョン・クローリー 出演:シアーシャ・ローナン/ドーナル・グリーソン/エモリー・コーエン/ジム・ブロードベント/ジュリー・ウォルターズ


omiokuri-s.jpg
「おみおくりの作法」(DVD)
2013年 監督/脚本:ウベルト・パゾリーニ 出演:エディ・マーサン/ジョアンヌ・フロガット/カレン・ドルーリー/アンドリュー・バカン/シアラン・マッキンタイア/ニール・ディスーザ/ポール・アンダーソン


accidental-spy.jpg
「アクシデンタル・スパイ」(BSプレミアム)
2001年香港 監督:テディ・チャン 出演:ジャッキー・チェン/ヴィヴィアン・スー/キム・ミン/ウー・シングォ/エリック・ツァン


the-walk-s.jpg
ザ・ウォーク(DVD)
2015年アメリカ 監督/脚本:ロバート・ゼメキス 出演:ジョセフ・ゴードン=レヴィット/ベン・キングズレー/シャルロット・ルボン/ジェームズ・バッジ・デール/クレマン・シボニー/セザール・ドムボイ/ベネディクト・サミュエル


navarone-s.jpg
「ナバロンの要塞」(BSプレミアム)
1961年アメリカ 監督:J・リー・トンプソン 出演:グレゴリー・ペック/デイヴィッド・ニーヴン/アンソニー・クイン/スタンリー・ベイカー/アンソニー・クェイル/イレーネ・パパス/ジア・スカラ/ジェームズ・ダーレン


3otoko-s.jpg
「第三の男」(BSプレミアム)
1949年イギリス 監督:キャロル・リード 出演:ジョゼフ・コットン/アリダ・ヴァリ/オーソン・ウェルズ/トレヴァー・ハワード/バーナード・リー/パウル・ヘルビガー/エルンスト・ドイッチ




読んだ本


sawarabinohu.jpg
「さわらびの譜」(葉室麟 時代小説)


syunrai.jpg
「春雷」(葉室麟 時代小説)


odutotokyo.jpg
小津安二郎と「東京物語」(貴田庄 評論)


kakuretameisaku-s.jpg
日本映画 隠れた名作(川本三郎/筒井清忠  対談集)


nagaiiiwake-s.jpg
eiga-x.jpg
永い言い訳(西川美和 現代小説)


kakuretameisaku-s.jpg
「映画にまつわるxについて」(エッセイ 西川美和)


tero-parasoru.jpg
「テロリストのパラソル」(ミステリー 藤原伊織)



ブログランキング・にほんブログ村へ 
  ↑ クリック、お願いします。 ↑

スポンサーサイト


Category: 外国映画

Comment (0)  Trackback (0)

映画「ザ・ウォーク」

the-work.jpg

1974年、当時世界一の高さを誇ったニューヨークのワールド・トレード・センタービルの間を、命綱なしで綱渡りに挑んだフランス人フィリップ・プティの実話を映画化した作品である。
見たことのない世界を見せてくれるのが、映画の魅力のひとつだとすれば、この映画はまさにそうした魅力に溢れた映画である。

フィリップの45分に渡る空中でのパフォーマンスは、手に汗を握るスリルと、不可能に挑戦しようとした者だけが持つ輝きに満ちている。
高所恐怖症ではあるが、そのパフォーマンスを見ているうちに、いつか高さの恐怖から解放され、フィリップとともに空中を浮遊しているような気分になってきた。
高さ411メートルをカメラは自在に行き来し、あり得ない角度からの映像をつぎつぎと見せてくれる。
こうした体験は現実ではけっして味わえないもの。
まさに映画ならではだ。

無意味なことに命を懸け、それに邁進する、そうした常軌を逸した行動をするのは、気が強く、独断的で、我が道を行くというタイプの人間でなければ成し得ないこと。
フィリップはまさに、そうした人間である。
自ら綱渡りテロリストと呼ぶように、誰に何と言われようとも、自分の信じる道を突き進んでいく。
それは、傲慢とも狂気とも映る。
時には協力しようとする者さえ引いてしまうほどである。
だが、フィリップはそうしたことは意に介せず、ひたすら前に向かって進んでいく。
その姿を見ているうちに、やがて誰もがそれに従ってしまう。
こうした強引さがあればこその快挙なのである。

観る前は、これほど面白い映画だとは思ってもいなかった。
綱渡りをするだけの映画のどこが面白いのだろうという疑問があったが、監督がロバート・ゼメキスということで観ることにした。
ところがその選択が大当たり、観ているうちにどんどん引き込まれていった。
そして誰もなし得ることのできないことを成し遂げたフィリップの栄光と矜持に満ちた表情を見ているうちに、無謀で非常識と思われていた綱渡りが、神へ近づこうとする崇高な行為だったのかもしれないと思えてきたのである。
そう思うと感動がさらに深いものとなってきた。
さすがはロバート・ゼメキス、信頼のおける名監督である。

「あなたはタワーに命を吹き込んだわ」、これは最後に恋人がフィリップに投げかけたセリフである。
その言葉を聞き、さらにふたつのワールド・トレード・センタービルが聳え立つ映像を見ていると、言い表せない悲しみと淋しさに襲われてきた。
そして考えたのである。
ひょっとすると今はなきワールド・トレード・センタービルが、この映画のもうひとつの主役なのではなかろうか、と。
そうしたオマージュが、この映画には込められているのかもしれない。


にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ 
  ↑ クリック、お願いします。 ↑



Category: 日本映画

Comment (0)  Trackback (0)

映画「64 ロクヨン 前後編」

64-movie.jpg

今年の邦画界は「シン・ゴジラ」、「君の名は。」、「この世界の片隅で」など、近年にないほどメガ級のヒット作が目白押しである。
このヒットの要因に大きく貢献しているのが、ネットの情報発信である。
映画を観て感動した観客が評価の高い情報を発信することで口コミとなって広がり、それによって観客がさらに増えるという循環が生まれる。
それがこうしたメガヒットへと結びついているのである。
この映画「64 ロクヨン」もそうしたもののひとつである。
封切後ネットに好意的な情報が飛び交い、それを目にし、ぜひ観に行きたいと思いながらも、結局行きそびれてしまったのである。
それがようやくDVDとして出た。

前編は、警察内部の確執と、時効が1年後に迫った通称「64(ロクヨン)」と呼ばれる誘拐事件を中心に描かれる。
主人公の三上義信(佐藤浩市)は事件当時、県警本部刑事部捜査一課で捜査を担当していたが、14年後の今は広報室広報官となっている。
警察と記者クラブとの間を橋渡しする職務であるが、上層部の無理難題や身勝手さと、記者クラブからの難しい要求の板挟みになっている。
また家庭では親子関係が壊れた娘が、家出をして行方不明という問題を抱えている。
そうした四面楚歌のなか、1年後に時効となる事件「64(ロクヨン)」と再び向かい合わなければならない状況へと追い込まれていくというのが、前篇の大まかな流れである。

とにかく広報官の追いつめられ方が尋常じゃない。
まるで全員がよってたかって広報官ひとりをいじめているとしか思えないような追いつめられ方なのである。
出口なしの状況に苦悩する姿が、延々と続いていく。
演じるのは佐藤浩市、渾身の演技である。
そして彼を追いつめる警察上層部は、奥田瑛二、椎名桔平、滝藤賢一といった芝居達者な面々。
さらに記者クラブの記者は瑛太を中心に、一癖も二癖もある無名俳優たちが演じている。
そうした有名無名の多くの俳優たちの激しい演技のぶつかり合いによって、緊迫の度合いがますます高まっていく。

こうした群像劇というものはとかく人間関係が複雑で、かつ情報量が多くなるのが特徴である。
観ている方は、それに追いついていくのがひと苦労。
時には細部を見落とすこともある。
それでも映画の本筋さえ見失わない限り、それほど大きな問題はないと考えている。
「シン・ゴジラ」でもそうだったが、映画にダイナミックな勢いさえあれば後は了解して観てしまうもの。
その勢いがあるかどうかが、分かれ目になってくるが、この映画にはそれがある。
後で考えれば腑に落ちない点や、綻びに気づくこともあるが、勢いに押されて流れに乗っていってしまう。
それが映画の持てる力というものであろうと思う。
そしてその勢いのまま64(ロクヨン)を模倣した事件が起きる後編へと突入していく。

後編の見所はその模倣事件の展開と、それを引き金にした「64(ロクヨン)」事件の解決へと至る展開であるが、ここで模倣事件の被害者の父親を演じる緒方直人が新たに登場して熱演をみせている。
そしてそれに広報官の佐藤浩市と、実際の事件「64(ロクヨン)」の被害者である永瀬正敏と当時の事件の重要な担当者であった元刑事、吉岡秀隆が絡み、意外な展開を見せて行くことになる。
ところで新たに登場した緒方直人と主人公の佐藤浩市について、面白い見方があるので紹介してみたい。
それは評論家の春日太一が、週間文集に書いた『佐藤浩市&緒方直人~それぞれの父の面影』という記事である。
ふたりの父親、三国連太郎と緒方拳は映画「復讐するは我にあり」で共演しているが、そこで火花の散るような演技合戦を見せている。
そのふたりに重ねて、「息子たちは、父親の神業にどこまで近づいたか。『64』でご確認いただきたい。」と書いている。
そうした興味深い見方ができるのも、またこの映画の大きな見どころである。
前後編合わせて4時間、この長丁場を飽きずに見せてくれるこの映画は、間違いなく今年を代表する映画のひとつである。

参考までに原作のレビューはこちらです


にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ 
  ↑ クリック、お願いします。 ↑
テーマ : 日本映画  ジャンル : 映画


Category: 読書

Comment (0)  Trackback (0)

西川美和「永い言い訳」

nagaiiiwake.jpg

一時期、映画界で異業種監督というのがブームになったことがある。
北野武をはじめ、村上龍、桑田佳祐、小田和正、石井竜也といった映画にはまったくシロートの作家や芸能人たちに、監督をやらせるというもの。
これと似たような形で異業種小説家とでも呼びたい人たちを、最近よく目にするようになった。
先頃芥川賞受賞で話題になったお笑いの又吉直樹をはじめ、劇団ひとり、歌手のさだまさしや谷村新司、さらにはサブカル界のリリー・フランキー(今では異業種俳優)といった人たちである。
なかには一発屋として終わった者もいるが、高い評価を得た者もいる。
玉石混交さまざまだが、そうした中にこの本の著者、西川美和がいる。
ゆれる」、「ディア・ドクター」、「夢売るふたり」などの映画監督である。
ただし彼女の場合は、映画で評価を得るようになる以前から、すでに小説は書き始めており、映画監督としての足跡と小説家としての筆歴はほぼ同時進行であった。
そこが他の異業種小説家とはいくぶん違っているところである。

彼女が小説を書いているということは、以前から知っていた。
代表作である映画「ゆれる」も、小説として発表されている。
しかし監督としての才能は認めるものの、果たしてジャンルの違う小説となると、果たしてどの程度の小説を書くのかという疑いが生じ、どうしても読む気にはなれなかった。
小説を読んで、それがもし期待を裏切るようなものであったとしたなら、映画監督としての彼女の華々しいキャリアに対する見方に、いささか微妙な変化が生まれるのではないか、そんな危惧から彼女の小説を読むことに積極的にはなれなかったのである。
ところがこの小説を評価する書評をたまたま読んだことから、試しにいちど読んでみようという気になったのである。
そして映画同様の才能を、小説の世界でも発揮していることを知ったのである。
これはそんなマルチな才能を持った彼女の最新作であり、直木賞の候補にもなった小説である。

主人公は、衣笠幸夫、かつてのプロ野球の名選手、衣笠幸雄と同じ読み方をする名前をもった男である。
職業は作家、筆名は、津村啓。
若くして作家となったものの、芽が出ず、学生時代に知り合い結婚した妻に、10年以上にわたって経済的に頼るという生活を余儀なくされていた。
そしてようやく職業作家として自立できるようになったが、妻との関係は冷え切ったものになってしまった。
そんな折、妻が親友といっしょに出かけたスキー旅行で、バス事故によって亡くなったしまう。
妻の親友にはトラック運転手をしている夫と、小学6年生の息子と4歳になる娘がいる。
その残された家族とひとりになってしまった幸夫との奇妙な交流がそこから始まる。
その交流のなかで彼らが何を感じ、どう変化していくか、それを書いたのが、この小説である。
そしてそれを読むことで、家族とは、愛するとは、そして人生とは?といった様々なことを考えさせられていくのである。

主人公の衣笠幸夫は小説家ではあるが、けっして出来た人間ではない。
いや、むしろ女々しく浅はかさで自分勝手な人物として描かれている。
しかしそれでいて読んでいるうちに次第に親近感を覚えるようになっていく。
それは自分の中にもある愚かさと共鳴する部分があるためではないか。
苛立ちながらも次第に共感してしまう自分がいる。
またそれと対照的な人物である、妻の親友の夫、大宮陽一を配することで、それがより鮮明に浮き彫りにされてくる。
さらに子供たちとの交流によって、彼らの変化によりいっそう拍車がかかり、縺れた糸が次第にほどけていくようになっていく。
そうした仕掛けや人物造型がなかなかうまい。
長年にわたって映画や小説を作り続けてきたことで培われてきた技であろう。
そうした創作活動の中で、人生や人間について深く考え続けてきた賜物に違いない。
人間を見つめる確かな目や深い洞察を感じるのである。
最後は不覚にも涙を流してしまった。
そしていい小説を読んだな、という清々しい余韻に浸ったのである。

この小説は彼女によって映画化され、現在上映中である。
「夢売るふたり」以来4年ぶりとなる映画である。
また映画化にあたっては、『映画「永い言い訳」にまつわるXについて』という本も出版されている。

それを観ること、読むことが楽しみになってきた。


ブログランキング・にほんブログ村へ 
  ↑ クリック、お願いします。 ↑
テーマ : 図書館で借りた本  ジャンル : 本・雑誌


Category: 読書

Tags: 川本三郎  エッセイ・評論  

Comment (0)  Trackback (0)

川本三郎/筒井清忠「日本映画 隠れた名作」

kakuretameisaku.jpg

副題に「昭和30年代前後」とあるように、映画全盛時代に量産された日本映画のなかから、注目されずに忘れ去られてしまった名作の数々を掘り起し、再評価し直そうという対談本である。
著者は川本三郎と筒井清忠。
ともに古い日本映画に造詣の深いふたりだが、筒井清忠氏はこの本で初めて知った。
著者紹介文によると、帝京大学文学部日本文化学科教授とある。
昭和23年(1948)生まれなので、同年齢である。
東映のチャンバラ映画から始まったという映画遍歴は、われわれ団塊の世代にとっては共通の定番コースといえるものである。
そのためか昭和19年(1944)生まれの川本氏との対談を読んでいると、いっしょに話題に参加しているような気分になってくる。
各章はひとつのテーマのもと、何人かの監督たちが採り上げられており、その作品について話を進めて行くという体裁をとっている。
それらを列記していくと、家城巳代治、鈴木英夫、千葉泰樹、渋谷実、関川秀雄、清水宏、川頭義郎、村山新治、田坂具隆、滝沢英輔、野村芳太郎、堀川弘通、佐伯清、沢島忠、小杉勇、中村登、大庭秀雄、丸山誠治、中川信夫、西川克己といった監督たち。
「いつまでも<小津、黒澤>ばかりではないだろう、と私も思っており、いまではマイナーになってしまった監督を採りあげたいですね」と川本氏が語っているように、今ではあまり論じられることがなくなった監督たちばかりである。
そうした監督たちの知られざる映画の知られざる情報が、つぎつぎと語られていくのを読んでいると、あっという間に昭和の時代へと連れ戻され、時間を忘れてしまう。
楽しく懐かしい対談本である。


にほんブログ村 本ブログへ 
↑ クリック、お願いします。 ↑

テーマ : 日本映画  ジャンル : 映画


Category: 外国映画

Comment (0)  Trackback (0)

映画「リリーのすべて」

lili.jpg

基本的に映画を観る前は、なるべく予備知識を持たないで観るようにしている。
この映画もそうやって何の予備知識もなく観たが、これが大当たりであった。
後で詳細を調べてみると、監督はトム・フーパー、「レ・ミゼラブル」、「英国王のスピーチ」の監督である。
なるほど、それならばさもありなんと納得、この映画でもさらにその才能の冴えを見せてくれたのである。
映像の美しさ、作劇の確かさ、俳優の選択等々、すべてにおいて一級品であった。

原題は「The Danish Girl」、訳すと「デンマークの少女」、デヴィッド・エバーショフが書いた小説が原作となっており、実在の人物であるデンマーク人の画家アイナー・ウェゲナーと、その妻グレタの物語である。
20世紀初頭のデンマークのコペンハーゲンが舞台となっており、その時代の再現が見事。
一気にその時代へと誘われていってしまう。
そしてふたりの数奇な物語が、切なくかつ華麗に繰り広げられ、その甘美な物語に酔わされたのである。

妻役を演じたアリシア・ヴィキャンデルは、この作品で本年度のアカデミー助演女優賞を受賞。
主人公のアイナー・ヴェイナーを演じたのは、「博士と彼女のセオリー」で昨年度のアカデミー主演男優賞を受賞したエディ・レッドメイン、今売り出し中の俳優である。
トム・フーパー作品は「レ・ミゼラブル」以来2本目となるが、作品ごとに見事な演技を見せてくれる彼の姿は、まさに今が旬、これからも注目度大の俳優である。


にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ 
  ↑ クリック、お願いします。 ↑


カレンダー
11 | 2016/12 | 01
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
プロフィール

cooldaddy

Author:cooldaddy
住んでいるところ:青森県弘前市
出身地:香川県
年齢:今年(2008年)還暦です。
性別:男

還暦という節目を迎え、何か新しいことを始めようとブログを開設しました。
趣味のこと、生活のこと、心に残ったことなど、My Favorite thingsを、気ままに書いていこうと思います。
末永くおつき合いください。

映画サイト「マイ・シネマ館」もやっています。
こちらもよろしく。

ランキングサイトに参加しています。
もしよければクリック、お願いします。↓
ブログランキング・にほんブログ村へ 

cooldaddyの本棚
FC2ブログランキング
ブログ内検索
QRコード
QRコード

1234567891011121314151617181920212223242526272829303112 2016