Category: 月別観た映画と読んだ本
今月観た映画と読んだ本(2014年10月)
観た映画
「ビフォア・ミッドナイト」 (2013年アメリカ 監督:リチャード・リンクレイター 出演:イーサン・ホーク/ジュリー・デルピー/シーマス・デイヴィー=フィッツパトリック )
「とらわれて夏」 (2013年アメリカ 監督:ジェイソン・ライトマン 出演:ケイト・ウィンスレット/ジョシュ・ブローリン/ガトリン・グリフィス/トビー・マグワイア )
「蜩の記」 (2013年日本 監督:小泉堯史 出演:役所広司/岡田准一/堀北真希/原田美枝子/青木崇高/寺島しのぶ/井川比佐志/串田和美/小市慢太郎/渡辺哲 )
「ダラス・バイヤーズクラブ」 (2013年アメリカ 監督:ジャン=マルク・ヴァレ 出演:イーサン・ホーク/ジュリー・デルピー/シーマス・デイヴィー=フィッツパトリック )
「あなたを抱きしめる日まで」 (2013年フランス=イギリス 監督:スティーヴン・フリアーズ 出演:ジュディ・デンチ/スティーヴ・クーガン/ソフィ・ケネディ・クラーク )
「ブルー・ジャスミン」 (2013年アメリカ 監督:ウディ・アレン 出演:ケイト・ブランシェット/アレック・ボールドウィン /サリー・ホーキンス/ )
「ローン・サバイバー」 (2013年アメリカ 監督:ピーター・バーグ 出演:マーク・ウォールバーグ/テイラー・キッチュ/エミール・ハーシュ/ベン・フォスター /)
「アウトロー」 (1976年アメリカ 監督:クリント・イーストウッド 出演:クリント・イーストウッド/チーフ・ダン・ジョージ/ソンドラ・ロック/ジョン・ヴァーノン /)
読んだ本
「僕の行く道」(新堂冬樹 現代小説)
「天然理科少年」(長野まゆみ 現代小説)
「思えばいとしや“出たとこ勝負” 小沢昭一の<この道>」(小沢昭一 エッセイ)
「上を向いて歌おう 昭和歌謡の自分史」(永六輔 語り下し)
「男が泣ける昭和の歌とメロディー」(三田誠広 エッセイ)
「そこへ行くな」(井上荒野 現代小説)
「古本とジャズ」(植草甚一 コラム)

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「ビフォア・ミッドナイト」 (2013年アメリカ 監督:リチャード・リンクレイター 出演:イーサン・ホーク/ジュリー・デルピー/シーマス・デイヴィー=フィッツパトリック )
「とらわれて夏」 (2013年アメリカ 監督:ジェイソン・ライトマン 出演:ケイト・ウィンスレット/ジョシュ・ブローリン/ガトリン・グリフィス/トビー・マグワイア )
「蜩の記」 (2013年日本 監督:小泉堯史 出演:役所広司/岡田准一/堀北真希/原田美枝子/青木崇高/寺島しのぶ/井川比佐志/串田和美/小市慢太郎/渡辺哲 )
「ダラス・バイヤーズクラブ」 (2013年アメリカ 監督:ジャン=マルク・ヴァレ 出演:イーサン・ホーク/ジュリー・デルピー/シーマス・デイヴィー=フィッツパトリック )
「あなたを抱きしめる日まで」 (2013年フランス=イギリス 監督:スティーヴン・フリアーズ 出演:ジュディ・デンチ/スティーヴ・クーガン/ソフィ・ケネディ・クラーク )
「ブルー・ジャスミン」 (2013年アメリカ 監督:ウディ・アレン 出演:ケイト・ブランシェット/アレック・ボールドウィン /サリー・ホーキンス/ )
「ローン・サバイバー」 (2013年アメリカ 監督:ピーター・バーグ 出演:マーク・ウォールバーグ/テイラー・キッチュ/エミール・ハーシュ/ベン・フォスター /)
「アウトロー」 (1976年アメリカ 監督:クリント・イーストウッド 出演:クリント・イーストウッド/チーフ・ダン・ジョージ/ソンドラ・ロック/ジョン・ヴァーノン /)
読んだ本
「僕の行く道」(新堂冬樹 現代小説)
「天然理科少年」(長野まゆみ 現代小説)
「思えばいとしや“出たとこ勝負” 小沢昭一の<この道>」(小沢昭一 エッセイ)
「上を向いて歌おう 昭和歌謡の自分史」(永六輔 語り下し)
「男が泣ける昭和の歌とメロディー」(三田誠広 エッセイ)
「そこへ行くな」(井上荒野 現代小説)
「古本とジャズ」(植草甚一 コラム)


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映画「ブルージャスミン」

シニカルな笑いに誘われているうちに、ふと気づくとシリアスな悲劇の世界へと導かれている。
そんなウディ・アレンらしい苦い皮肉がたっぷりと散りばめられた映画である。
ニューヨークでセレブ生活を送っていた主人公のジャスミン。
そんな優雅な生活も、夫の仕事が詐欺として摘発されることで終わってしまう。
その結果転がり込んだのが、サンフランシスコに住む妹の家。
だが無一文になったにも関わらず、セレブ生活で身に付いた虚栄とプライドの高さは、捨て去ることができない。
過去の幻影を追い求めるばかりで、質素な暮らしにはとても耐えることができない。
そんな思い通りにならない現実のなか、次第に精神の破綻を兆すようになっていく。
そして再起を図る絶好のチャンスとなるはずだったエリート外交官との結婚も、彼女のついた嘘が明かるみに出たことで、脆くも崩れ去ってしまう。
構造的には過去の作品「マッチポイント」と共通するものがあるが、こちらは「マッチポイント」とは違い、ボールは反対側に落ちてしまう。
ウディ・アレンの映画からはいつも、「人生は皮肉に満ちている」との声が聞こえてくる。
主人公ジャスミンを演じたケイト・ブランシェットの演技が秀逸だ。
虚言癖があり自分勝手、傍迷惑でこの上なく嫌味ではあるが、どこか人を惹きつける不思議な魅力を放つ女ジャスミンを、時に憎々しげに、時に可愛らしく演じて眼が離せない。
そして夢破れた後の壊れゆく様は、まさに鬼気迫るものがある。
アカデミー主演賞が納得の名演である。
ここ数年、ヨーロッパを舞台にした作品ばかりだったウッディ・アレンが、久しぶりに母国アメリカを舞台に撮った秀作。
78歳にして、まだまだこうした瑞々しい感覚の作品を創り出すことができるとは。
涸れることのない才能に改めて感服させられた。


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Category: 行事・記念日
誕生パーティー
昨日25日は、孫のすずの誕生日だった。
そこで夜はわが家で、誕生パーティーをやることになった。
食事の用意は長女がやってくれるということで、午後4時にはすずを連れて連れ合いと一緒にたくさんの食材を抱えてやってきた。
さっそく料理が始まった。
すずが邪魔をしないように、すずの面倒は連れ合いが見ている。
それでも遊びに飽きると、娘の側に行き、纏わりついて邪魔をする。
適当にあしらいながら、娘は料理に孤軍奮闘である。
どんな料理ができるのか、楽しみである。
午後6時半頃、仕事を終えた次女と家内が孫の瑚太郎を連れて帰ってきた。
これで今日のメンバーは全員揃った。
ただし次女の連れ合いだけが仕事のために出席できない。
残念だが、仕方がない。
家族全員が揃うのは、次回の瑚太郎の誕生日まで待つことになる。
さっそくパーティーの開始である。
まずはケーキのローソク消しから始める。
4本のローソクに火をつけて「Happy Birtuday」を全員で歌う。
それを聴いてすずは嬉しそうに微笑みながらも、幾分恥ずかしげだ。
ちょっとよそ行きの顔である。
そんな表情がすずらしくて可愛い。


歌が終わると椅子の上に立ち上がって、思いっきりローソクの火を吹き消した。
続いて瑚太郎のローソク消しである。
同じことをやらさないと、瑚太郎は承知をしない。
しかし、これもまた微笑ましい出来事である。
全員を大笑いさせてくれて、イヴェントは終了である。

娘が頑張って作ってくれた料理は、パエリヤと春巻き、そして野菜サラダとポタージュスープが添えられている。
手の込んだ料理に思わず舌鼓を打った。
そしてあっという間に食べ終わってしまった。
料理を作るのは時間がかかるが、食べるのはほんとうにあっという間のことである。
こうして誕生パーティーの夜が楽しく過ぎていったのである。

ふたりともプレゼントをもらってご満悦

ハローウィンが近いので、ハローウィンの衣装を着て

自己流のダンスを踊ってくれました。

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そこで夜はわが家で、誕生パーティーをやることになった。
食事の用意は長女がやってくれるということで、午後4時にはすずを連れて連れ合いと一緒にたくさんの食材を抱えてやってきた。
さっそく料理が始まった。
すずが邪魔をしないように、すずの面倒は連れ合いが見ている。
それでも遊びに飽きると、娘の側に行き、纏わりついて邪魔をする。
適当にあしらいながら、娘は料理に孤軍奮闘である。
どんな料理ができるのか、楽しみである。
午後6時半頃、仕事を終えた次女と家内が孫の瑚太郎を連れて帰ってきた。
これで今日のメンバーは全員揃った。
ただし次女の連れ合いだけが仕事のために出席できない。
残念だが、仕方がない。
家族全員が揃うのは、次回の瑚太郎の誕生日まで待つことになる。
さっそくパーティーの開始である。
まずはケーキのローソク消しから始める。
4本のローソクに火をつけて「Happy Birtuday」を全員で歌う。
それを聴いてすずは嬉しそうに微笑みながらも、幾分恥ずかしげだ。
ちょっとよそ行きの顔である。
そんな表情がすずらしくて可愛い。


歌が終わると椅子の上に立ち上がって、思いっきりローソクの火を吹き消した。
続いて瑚太郎のローソク消しである。
同じことをやらさないと、瑚太郎は承知をしない。
しかし、これもまた微笑ましい出来事である。
全員を大笑いさせてくれて、イヴェントは終了である。

娘が頑張って作ってくれた料理は、パエリヤと春巻き、そして野菜サラダとポタージュスープが添えられている。
手の込んだ料理に思わず舌鼓を打った。
そしてあっという間に食べ終わってしまった。
料理を作るのは時間がかかるが、食べるのはほんとうにあっという間のことである。
こうして誕生パーティーの夜が楽しく過ぎていったのである。

ふたりともプレゼントをもらってご満悦

ハローウィンが近いので、ハローウィンの衣装を着て

自己流のダンスを踊ってくれました。


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Category: 地域情報
十和田湖までドライブ
先週の岩木山に続いての行楽である。
紅葉の時期にはもう遅いかもしれないと思いながら、十和田湖までドライブ。
おそらくこれが今シーズン最後のチャンスになるだろう。
国道12号線を黒石、滝ノ沢、御鼻部山と行き、奥入瀬バイバスを抜けて奥入瀬渓流まで出る。
そして奥入瀬渓流沿いに十和田湖の子ノ口までというコース。
2時間ちょっとのドライブである。
出かける前に予想していたのとは違って、温川温泉を過ぎたあたりから紅葉が始まり、登るにしたがって色が濃くなってゆく。
そして考えていた以上に素晴らしい景色が次々と展開していった。
おまけに絶好の行楽日和、逆光の中を乱舞する色彩の美しさに思わず目を奪われてしまった。
クルマの中に流れる音楽が、それをさらに盛り上げてくれる。
しばし至福の時間を過ごすことができた。
毎年紅葉のシーズンには必ず出かけているが、ちょっとタイミングを外しただけでいい紅葉を見ることができないことが多い。
それが今年は大当たりであった。
いい時期に出かけることができて本当にラッキーだった。









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紅葉の時期にはもう遅いかもしれないと思いながら、十和田湖までドライブ。
おそらくこれが今シーズン最後のチャンスになるだろう。
国道12号線を黒石、滝ノ沢、御鼻部山と行き、奥入瀬バイバスを抜けて奥入瀬渓流まで出る。
そして奥入瀬渓流沿いに十和田湖の子ノ口までというコース。
2時間ちょっとのドライブである。
出かける前に予想していたのとは違って、温川温泉を過ぎたあたりから紅葉が始まり、登るにしたがって色が濃くなってゆく。
そして考えていた以上に素晴らしい景色が次々と展開していった。
おまけに絶好の行楽日和、逆光の中を乱舞する色彩の美しさに思わず目を奪われてしまった。
クルマの中に流れる音楽が、それをさらに盛り上げてくれる。
しばし至福の時間を過ごすことができた。
毎年紅葉のシーズンには必ず出かけているが、ちょっとタイミングを外しただけでいい紅葉を見ることができないことが多い。
それが今年は大当たりであった。
いい時期に出かけることができて本当にラッキーだった。










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Category: 暮らし
冬に備えて
ふたつ目の薪小屋を作ったことは先日のブログに書いた。
その薪小屋の間を屋根と壁を作って繋げることにした。
そこは冬になると屋根の雪が落ちて大量に雪が溜まる場所である。
その度に雪かきをしなければならないので、その作業がかなり大変である。
今回作ったふたつの薪小屋の間を、屋根と壁で繋ぐことで、それが解消できるのではと考えたのである。
さっそく作業に取り掛かった。
ここはちょうど大きな窓と重なる部分なので、その明り取りを邪魔しないように、屋根と壁を透明な波板で作ることにした。
また雪のシーズンが終わると取り外せるようにした。
冬専用の雪よけ対策というわけである。
それでも強風や雪の重さに耐えられるしっかりしたものにしなければいけない。
ヤワなものだとあっという間に押しつぶされてしまう。
あれやこれやと考えながらようやく完成した。


なかなかいい空間が出来上がった。
これなら冬の物置としても使える。
雪のシーズンの収納場所に頭を悩ませている物がいくつかある。
そういった物をさっそく運ぶことにした。
これでいつ雪が降っても安心である。
ひと足早い冬支度であった。

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その薪小屋の間を屋根と壁を作って繋げることにした。
そこは冬になると屋根の雪が落ちて大量に雪が溜まる場所である。
その度に雪かきをしなければならないので、その作業がかなり大変である。
今回作ったふたつの薪小屋の間を、屋根と壁で繋ぐことで、それが解消できるのではと考えたのである。
さっそく作業に取り掛かった。
ここはちょうど大きな窓と重なる部分なので、その明り取りを邪魔しないように、屋根と壁を透明な波板で作ることにした。
また雪のシーズンが終わると取り外せるようにした。
冬専用の雪よけ対策というわけである。
それでも強風や雪の重さに耐えられるしっかりしたものにしなければいけない。
ヤワなものだとあっという間に押しつぶされてしまう。
あれやこれやと考えながらようやく完成した。


なかなかいい空間が出来上がった。
これなら冬の物置としても使える。
雪のシーズンの収納場所に頭を悩ませている物がいくつかある。
そういった物をさっそく運ぶことにした。
これでいつ雪が降っても安心である。
ひと足早い冬支度であった。


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Category: 暮らし
紅葉見物と映画
仕事が休みの昨日は、家内とふたりで映画「蜩の記」を観に行こうと計画していたが、あまり天気がいいのでその前に紅葉見物に出かけることにした。
映画が始まるのが11時50分なので、あまり遠出はできない。
そこで近場の岩木山へ行くことにした。
時間があれば十和田湖や八甲田山に行きたいところだが、岩木山でも紅葉はじゅうぶん楽しめる。
クルマで走ること20分程で岩木山の中腹近くの嶽に辿り着いた。

クルマを降りて岩木山を見る。
いつも見る岩木山と違い、間近で見る岩木山はやはり雄大である。
それにしても、こんな近場でこうした豊かな自然に触れることができるというのは、ほんとうに恵まれたことだと思う。
いい環境に住んでいることを改めて思う瞬間である。
この後は湯段温泉からゴルフ場を抜けて市内へと帰って行った。
およそ1時間半ほどのドライブであったが、いい秋の行楽になった。
映画館へ行く途中、コンビニに立ち寄って昼食用のおにぎりとお茶を買った。
客席に座るとすぐに予告編が始まった。
それを観ながらおにぎりを頬張った。
こういう映画鑑賞もなかなか乙なもの。
いい味わいがある。

映画は原作のよさをうまく生かした秀作であった。
静かで凛とした映画に背筋が伸びる思いであった。
映画が終わったのが、2時5分、時間があるので帰宅後また映画を観ようと意見が一致、DVDを借りていくことにした。
1本だけのつもりだったが、家内の「時間があるから、2本は観られる。」の言葉に従って2本借りることにした。


「ダラス・バイヤーズクラブ」と「あなたを抱きしめる日まで」である。
どちらも新作が出たら観たいと思っていた映画である。
家に帰るとさっそく観始め、結局観終わったのは8時近くであった。
どちらも見応えのあるいい映画であった。
このようにして映画漬けの一日が過ぎていったのである。
いい映画を観ることができ、充実感いっぱいの一日であった。

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映画が始まるのが11時50分なので、あまり遠出はできない。
そこで近場の岩木山へ行くことにした。
時間があれば十和田湖や八甲田山に行きたいところだが、岩木山でも紅葉はじゅうぶん楽しめる。
クルマで走ること20分程で岩木山の中腹近くの嶽に辿り着いた。

クルマを降りて岩木山を見る。
いつも見る岩木山と違い、間近で見る岩木山はやはり雄大である。
それにしても、こんな近場でこうした豊かな自然に触れることができるというのは、ほんとうに恵まれたことだと思う。
いい環境に住んでいることを改めて思う瞬間である。
この後は湯段温泉からゴルフ場を抜けて市内へと帰って行った。
およそ1時間半ほどのドライブであったが、いい秋の行楽になった。
映画館へ行く途中、コンビニに立ち寄って昼食用のおにぎりとお茶を買った。
客席に座るとすぐに予告編が始まった。
それを観ながらおにぎりを頬張った。
こういう映画鑑賞もなかなか乙なもの。
いい味わいがある。

映画は原作のよさをうまく生かした秀作であった。
静かで凛とした映画に背筋が伸びる思いであった。
映画が終わったのが、2時5分、時間があるので帰宅後また映画を観ようと意見が一致、DVDを借りていくことにした。
1本だけのつもりだったが、家内の「時間があるから、2本は観られる。」の言葉に従って2本借りることにした。


「ダラス・バイヤーズクラブ」と「あなたを抱きしめる日まで」である。
どちらも新作が出たら観たいと思っていた映画である。
家に帰るとさっそく観始め、結局観終わったのは8時近くであった。
どちらも見応えのあるいい映画であった。
このようにして映画漬けの一日が過ぎていったのである。
いい映画を観ることができ、充実感いっぱいの一日であった。


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小沢昭一「思えばいとしや“出たとこ勝負”」

2009年から2010年にかけて東京新聞に連載された「この道 小沢昭一」に加筆訂正、再構成して出版されたものである。
まずはこんな出だしから始まる。
<「この道」というタイトルですが、私、苦手でしてね。「この道や 行く人なしに 秋の暮れ」という芭蕉の句もそうでしょうが、何かこう、いろんな雑音に惑わされず、一本道を脇目もふらずに歩いていくというイメージでして、だから、「この道」という題には確信を持って己の一生を貫いてきたという意味があるように思うんです。どーも、僕にはそぐわないんですよ。
道は歩いていかねばならんでしょうが、横道、裏道、脇道、路地、迷路に入って、あっちに行き、こっちに行き、うろうろしてきたのが僕の道なのです。
私、同じ道を通るのが嫌いでしてね。どうしても迂回してしまうんです。私は脇道に入って、知らない家の前を見たりしながら歩いたりするんです。面白い発見があるんですよ。
まあ、飽きっぽいというか信念がないというか、目標達成なんていうと負担が重くて、ひと言で言えば「出たとこ勝負」の人生だったと思うんです。何かよく分からないけど、出たとこ勝負でなんとなくかいくぐってきたという、そんな人生だったんじゃないでしょうか。だから“凌ぐ”という言葉が好きなんです。戦争に負けて以来、本当にその日、その日を凌いできたという感じでしたよ。>
そうした小沢昭一的人生が軽妙な語り口で語られていく。
ちなみに目次を書いてみると次のようになる。
この道の人、脇道の私
母の涙と一族のこと
わが“祖国”蒲田
ナマズ、当てムキ、相撲
謳歌した小中学校時代
戦争、敗戦、再出立
河原乞食の世界に
俳優座、そして役者の道へ
舞台、映画、ストリップ
舞台に新境地を求めて
今こそ“鋳掛け屋”時代を
人生は短し、されど…
蒲田で過ごした子供時代の様々な遊びに始まり、麻布中学での交遊録、そしてアルバイトや学生演劇で目まぐるしく過ぎていった大学時代、そして俳優座養成所への入所、その後の俳優生活へと続いていく。
こうした遍歴については、これまでにも著作のなかで何度も語られてきた話ばかりなので、ことさら目新しいものではないが、それでもこうして読んでみるとまた新たな面白さを感じてしまうのは、やはり語りのうまさ、芸というものの持つ力であるのだろう。
謂ってみれば落語を聴く面白さに通じるものということになろうか。
何度聴いても面白い。
落語に対して、ひとかたならぬ思い入れをもっている小沢昭一ならではのことである。
そして最後は次のように結んでいる。
<古代ローマの哲学者セネカの「人生の短さについて」という本に、人生は短い、だけど、よく使えば長いと書いてあります。どうよく使うかというと実務を捨てることだとある。しかし、食べるためには実務は捨てられない。でも、ふと気付いたんです。子どものときは実務をやっていない、なるほど、一年が長かったなと思ったんです。ならば、せめて心の中だけでも子供時代を持ち続けることにしよう。
子どもにかえって神社の森で隠れん坊をしたり、トンボを追いかけたり、魚釣りに興じたりして遊んでみたいと、しきりに思うこのごろです。
という次第で小沢昭一劇場、これにて幕。ありがとうございました。>
というわけで楽しい時間を過ごすことができたのである。


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角田光代 「平凡」

「もうひとつ」「月が笑う」「こともなし」「いつかの一歩」「平凡」「どこかべつのところで」の6つの短編が収録されている。
文芸誌の年始号に年に1作づつ、6年間にわたって書かれたものである。
人生は様々な選択の積み重ねである。
その選択が違っていたならば、もしあの時、ああいう選択をしなかったなら、今とはまた違った人生を歩んでいるかもしれない。
そんな「もしかしたら」をテーマに書かれた短編集である。
後悔のない人生なんてない。
どんな風にやろうとも人間は後悔するようにできている。
また考えても詮無いことなのに考えてしまうというのは、人間の弱さであり諦めの悪さである。
この小説の登場人物たちは、それぞれ今の状況に不安や苛立ちを感じている。
そんな精神状態が自然と過去の選択に疑問を投げかけることになっていく。
そしてあったかもしれない架空の人生と現在の自分との間で思い惑うのである。
謂わば後ろ向きの思考だが、時にはそれが救いになることもある。
「月が笑う」「どこかべつのところで」がそれである。
こういう話を読むと、心の中に灯りが点されたような気分になってくる。
そういえば同じような着想で作られた映画を以前観たことがあった。
グウィネス・パルトロー主演の「スライディング・ドア」という映画である。
ドアが閉まりかけた地下鉄に乗ることができた自分と、乗れなかった自分を同時進行で描いた映画だったが、この小説を読んで、まず最初に思ったのはその映画のことであった。
洋の東西を問わず、人は同じようなことを夢想するものである。
深刻にならず、しかし軽くもなく、それでいて人生のあれこれをじっくりと考えさせてくれる上質の短編集であった。


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Category: 薪ストーブ
薪小屋をもうひとつ

先日新しく薪小屋を作ったが、その小屋も薪でいっぱいになってしまった。
そこで同じような薪小屋をもうひとつ作ることにした。
ただ前回使ったラティスが一枚しか残っていないので、もう一枚を買い足すことにした。
後は廃材の再利用である。
朝夕の空いた時間を見つけながらの作業なので、時間がかかったが、ようやく完成。
この小屋には来シーズン用の薪を積んでいくことににする。
雪が降るまでにできるだけ多くの薪を集めたいと考えている。


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Category: 読書
長野まゆみ「天然理科少年」

独特の美意識に彩られた幻想小説である。
奇妙な題名には耽美的な香りが漂っている。
それに惹かれて読んでみた。
放浪癖のある父親とともに転居を繰り返す少年が、転校先の中学校で不思議な少年に出会う。
宮澤賢治の「風の又三郎」の現代版といった趣がある。
「風の又三郎」は転校生が謎の少年であるが、こちらは転校先で知り合った少年が謎を秘めた存在になっている。
作者独自の美意識によって選ばれた言葉や小道具の使い方が、過去と現在が交錯するこの幻想譚をより魅力あるものにしている。
例えば洋墨(インク)、電鈴(ベル)、筆記帳(ノート)、麺麭(パン)、硝子(ガラス)といった旧字体、そして鬼胡桃の印鑑、檸檬水の瓶、ガラスの笛、まぼろしの湖、神隠しといった道具立て、そしてイラストや装丁は女子美出身である作者自身の手によるもの。
そうしたすべてが堅固な美意識によって貫かれている。
読んでいて連想したのは、稲垣足穂的世界との共通性である。
ひょっとすると作者は稲垣足穂の影響を受けているのかもしれないと思って調べてみると、やはりその勘は当たっており、強い影響を受けていたようだ。
鉱石のような輝きと透明感を持った小説である。
読み終わった後、思わずため息をついてしまった。


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