Category: 弘前
弘前城植物園
この上天気に誘われて、弘前公園の植物園に散策に出かけた。
それというのも今日5月の最終日曜日は、弘前城植物園が無料で開放される日になっており、娘に誘われて、ふたりで出かけたのである。

上天気のせいだろう、園内はかなりの人出で賑わっていた。
12ヘクタールある敷地には1,500種、12万4,000本の樹木などが植わっており、さまざまな花が咲いていた。
まずハンカチツリーの花がちょうど見ごろを迎えていた。

咲いた花がハンカチをたらしたように見えることから名づけられた珍しい木で、中国南西部の山地に野生する落葉高木である。
この花が咲くと毎年のようにニュースで取り上げられるが、実物を見たのは今日が始めて。
ほんとうに何枚ものハンカチが木の枝に引っかかっているように見える。


このほかにも、シャクヤク、ボタン、ハナミズキ、菖蒲、ツツジなどが、満開であった。

沼地にはハスの花も咲いていた。

鬱蒼とした森の中は、木漏れ日が美しい。
街の真ん中で森林浴が楽しめるという贅沢を味わった。
1時間半ほどの散策であったが、いいリフレッシュになった。


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Category: 暮らし
パソコンのトラブル
始まりは「ノートン」のバージョンアップだった。
数日前「ノートン」の更新を促す画面がパソコン上に現れ、それに従ってダウンロードをしたところ、パソコンの動きが極端に悪くなってしまった。
以前もけっして動きが快調というわけではなかったが、それでもストレスを感じるほどではなかった。
ところが今回はイライラするほど動きが悪い。
そこで対策として使っていないソフトの削除や、必要のないファイルの削除や移し変えをやってみたが、いっこうに改善されない。
次にデフログでハードディスクの整理をしたところ、わずかに改善がみられたものの、今度は画面が暗くなるというトラブルが発生、万事休すとなってしまった。
業者に相談したところ、どうやらこれはソフトではなく、ハード面のトラブルではないかということだ。
対応としては、メーカーにパソコンを送って診断、修理ということになるのだが、どのくらいの費用がかかるかは診断しだいということなので、決めかねている。
そんなわけでここ数日のブログの更新もままならず、この文章も、仕事用のパソコンで書いている。
頭の痛い話である。


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Category: 美味しいもの
ヤキトリ
家内が以前から「ヤキトリを食べに行きたい。」とくりかえし言っていたのを聞き、気を利かせて誘ってくれたのです。
行ったのは新鍛冶町の「とり畔」というお店です。

ここはわれわれ夫婦のお気に入りの店で、以前はたまに出かけることもあったのですが、最近はほとんど足を向けることがなくなっていました。
それというのも、いったん出かけるとなると、酒を呑んだ後は代行車で帰ることになり、それを考えるとどうしても面倒な気持ちが先立って、腰が重くなり、結局は断念していたのです。
でも今夜は娘の連れ合いの運転で帰れるということもあって、安心して着いて行ったわけです。

待望のヤキトリです。
ハツ、カシラ、レバー、ひな皮、手羽先、砂肝、ねぎ、しいたけ等々、久しぶりのヤキトリはどれもうまかった。
またこの日は最高気温が24度まで上がったこともあり、生ビールのおいしかったこと。
心ゆくまで堪能しました。


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Category: 暮らし
庭に珍客
アマガエルです。

ベンチの上に座ったまま、動こうともしません。
ちょっとひと休みといったところです。
そういえば最近はカエルを見かけることも少なくなりました。
わが家のまわりには田んぼも畑もあるのですが、それでもカエルを見ることは珍しくなってしまいました。
珍客到来といったところです。

庭のライラックの花がもうすぐ満開になりそうです。

ハナミズキの花は今が盛りです。
風薫る5月ですね。


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Category: SONGS
命くれない
76歳だった。
代表曲には石川さゆりの「天城越え」、大川栄策「さざんかの宿」、五木ひろし「細雪」、美空ひばり「真赤な太陽」などがあるが、調べてみて初めて知ったが、石川セリの「八月の濡れた砂」も彼の作詞だった。
どの曲も名曲ぞろいで好きな曲ばかりだが、今夜は瀬川瑛子の「命くれない」を聴きながらこのブログを書いている。
これも演歌の名曲だ。
ほろ酔い気分で聴いているので、いつもよりさらに心に沁みこんでくる。


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Category: SONGS
八木美知依「Seventeen」

NHK FM放送で土曜の午前9時から放送される番組に「世界の快適音楽セレクション」という番組がある。
ゴンチチのゴンザレス三上とチチ松村のふたりが、掛け合い漫才のようなトークで、世界のさまざまな音楽を紹介するという番組である。
この時間帯にはいつもクルマを運転しているので、毎週必ず聴いている。
先日(5月1日)この番組を聴いていると、ちょっと気になる音楽が流れた。
八木美知依(やぎみちよ)という筝奏者が演奏する「ザ・バイシクル・ライド」という曲である。
和筝であるが、メロディーもリズムも和を感じさせない、前衛的な匂いのする音楽であった。
調べてみると、演奏する筝は十七弦箏というもので、従来の十三弦筝では出せない低音部を強化するために宮城道雄が考案した箏だそうである。
それを駆使して前衛ジャズから現代音楽、ロックそしてポップスまでと、幅広いジャンルの音楽を演奏するのが八木美知依という筝奏者である。
興味をひかれ、他の曲も聴いてみたいと、AmazonでCDを探して注文していたのだが、それが届いた。
「ザ・バイシクル・ライド」も入っている最新アルバム「Seventeen」というCDである。
タイトルの「Seventeen」は十七弦箏の17からとっている。
さっそく聴いてみたが、さまざまなテクニックを駆使して作り出す音楽世界はかなりユニークなものだ。
ハープを思わせるような柔らかい音から、弦を叩いて出す打楽器のような音まで、さまざまに表情を変える演奏にしばし時間を忘れて聴き入った。
箏がこれほど豊かな表現力をもっていることをこのCDで始めて知った。
こうして一味違う世界を味わうことで、また音楽世界が少しだけ広がった。


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Category: 弘前
りんご公園
この陽気に誘われて、市郊外にある「りんご公園」に行ってきた。
桜の花が終わると、次はりんごの花の季節である。

園内のりんごの木は、今を盛りと白い花が咲き誇っていた。
りんごの木の下では、桜の花見ならぬりんごの花見をしている人たちがいる。
これも津軽ならではの光景である。
園内にはいくつかの記念碑が建てられている。

これは「石坂洋次郎文学記念碑」
「物は乏しいが空は青く雪は白く、林檎は赤く、女たちは美しい国、それが津軽だ。
私の日はそこで過ごされ、私の夢は、そこで育まれた。」と書かれている。

そしてこちらは「りんご追分の碑」
この記念碑の前に立つと美空ひばりの歌う「りんご追分」が流れるという仕掛けになっている。
それを聴きながら周りの景色を眺めると、そこには「りんご追分」の世界が広がっているというわけである。

公園の中央には「すり鉢山」と呼ばれる小高い丘が聳えている。
標高83m、江戸時代に鉄砲、大砲の練習の標的にするために築かれた人工の山で、頂上からはりんご公園の全景と津軽平野が遠くまで見渡せる。
南に久渡寺、南西に白神山地、北に梵珠山、東に八甲田連峰、南東に阿闍羅山など津軽の山々が見えるが、なかでも岩木山の姿は雄大で、これぞ津軽!という景色である。

わずか小一時間の散策ではあったが、津軽の春を満喫して帰路に就いた。


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五木寛之「親鸞」上巻、無料公開中

五木寛之著「親鸞」の上巻が今ネット上で全文公開されている。
6月11日までの期間限定ではあるが、昨年12月に刊行されたばかりのベストセラーが無料で読めるというのは、画期的なことである。
著者の五木寛之は「一人でも多くの読者に読んでもらい、若い世代が書店に足を運んでくれるきっかけとなれば、これほどうれしいことはない。いずれ時がくれば、下巻も公開したい」とコメントしている。
さっそくアクセスして読んでみたが、面白さに一気にぜんぶ読んでしまった。
続いて下巻も読んでみたいと思ったが、はたして本を買うべきか、それともネット公開を期待して待つべきか、迷うところである。
興味のある方は、こちらにアクセスしてみてください。


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Category: 弘前
逆さ富士

低温続きの天気も一段落、すっきりと晴れ上がったなかを、朝の散歩に出かけました。
その途中に出合った風景です。
岩木山が田植えの準備のために張った田んぼの水に映っています。
「逆さ富士」ならぬ「逆さ岩木山」ですが、岩木山も別名「津軽富士」とも呼ばれているので、これも立派な「逆さ富士」です。
今の時期だけに見られる津軽の貴重な風景でした。


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Category: 外国映画
映画「HACHI 約束の犬」

1987年に公開された日本映画「ハチ公物語」をリメイクしたハリウッド映画である。
オリジナルの「ハチ公物語」は公開当時に観ており、またリメイクということもあって観る気はまったくなかったのだが、ふとしたことからこの映画の監督がラッセ・ハルストレムだと知り、俄然興味をそそられた。
ラッセ・ハルストレム監督といえばスウェーデン出身の監督で、「マイライフ・アズ・ア・ドッグ」で注目された後にハリウッドに渡り、「ギルバート・グレイプ」や「サイダーハウス・ルール」といった良質の映画を撮り続けている監督である。
その彼が監督したということは、きっと静かで叙情的な映画にちがいない。
そう考えたのが、この映画を観た動機であった。
そしてその予感は見事に的中した。
心温まる映画である。
犬好きならば必見の映画、また犬に関心のない人でも、胸を熱くすること間違いなしの映画である。
「Dog」を反対に読めば「God」となり、犬は神が人間に与えた最高の贈り物、と誰かがいったが、それが頷けるような内容。
映画の前半はハチと飼い主(リチャード・ギア)との幸せな日々、そして後半は一転、飼い主が亡くなった後も彼を待ち続けるハチの孤独な日々。

分かってはいても、愚直に主を待ち続けるハチの健気な姿には、何度も涙を誘われてしまう。
まさに神が与えた最高の贈り物である。
犬好きにとっては、たまらない映画であった。


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Category: 読書
吉村昭「海も暮れきる」

自由律俳句の代表的俳人であった尾崎放哉の凄絶な生きざまを描いた小説である。
ちなみに自由律俳句とは季語や定型音数(五七五)といった縛りをなくした、 自由な形式の俳諧のことである。
河東碧梧桐が創作したことに始まり、荻原井泉水が俳誌『層雲』を主宰したことで確立された俳諧である。
代表的な人物としては、尾崎放哉のほかに種田山頭火がよく知られている。
尾崎放哉は一高・東大を卒業後は保険会社の要職につくという、エリートコースを歩んでいた。
にもかかわらず、酒の失敗からその職を失い、妻とも別れ、京都、須磨、小浜の寺の寺男となって流浪の生活を送ることになる。
そして最後は小豆島の西光寺の別院南郷庵で、41年という短い生涯を閉じた。
この小説は小豆島に渡ってから死に至るまでの八ヶ月間にわたる放哉の姿を描いたものである。
何もかも失い、無一物になった放哉は、俳誌『層雲』の同人たちの物心両面の支えだけを頼りに生きていく。
そして若くして患った結核は確実に彼の肉体を蝕み、病状は日々悪化していく。
死と隣り合わせのなかで、句作だけが唯一の生きる証であった。
そしてそんな死を見つめる日々は、彼の句をますます研ぎ澄まされたものにしていく。
之でもう外に動かないでも死なれる
肉がやせて来る太い骨である
障子しめきって淋しさをみたす
雀等いちどきにいんでしまった
白々あけて来る生きていた
咳をしても1人
底知れない孤独のなか、時には禁酒の誓いを破って酒の助けを借りて自らを慰めようとすることもあった。
だが、ひとたび酒が入ると同席した人たちに罵詈雑言を浴びせて絡むという、悪い癖が頭をもたげ、同じ過ちをくりかえしてしまう。
こうした失敗を重ねるたびに、支援してくれる同人たちも愛想を尽かしてしまう。
度重なる謝罪と後悔、そして甘えと自己弁護のなかで、才能ある自分が何でこうした境遇にあるのか、といった悲痛な思いに苛まれる。
さらにままならない貧しさと病の苦しさのなかで七転八倒を繰り返す。
こうした人間、尾崎放哉の引き裂かれた思いと矛盾する心情は、限りなく悲しい。
海が少し見える小さい窓一つもつ
障子あけて置く海も暮れきる
いつしかついて来た犬と浜辺に居る
こんな好い月を一人で見て寝る
海風に筒抜けられて居るいつも一人
何か求むる心海へ放つ
墓地からもどって来ても一人
風吹きくたびれて居る青草
やせたからだを窓に置きむせている
大晦日暮れた掛け取りも来てくれぬ
あすは元日が来る仏とわたくし
足のうら洗へば白くなる
なにがたのしみで生きているのかと問われて居る
貧乏して植木鉢並べて居る
とんぼが淋しい机にとまりに来てくれた
火の気のない火鉢を寝床から見て居る
自分をなくしてしまって探して居る
迷って来たまんまの犬で居る
いれものがない両手でうける
そして最後に
「春の山のうしろから煙が出だした」
という句を残し、41年の生涯を閉じるのである。
俳句を愛し、酒に溺れ、病と闘った壮絶な人生。
世に受け入れられることもなく、悲惨ともいえる人生ではあるが、読後は静かな感動に包まれた。
それはいかに惨めであっても、自らの人生と格闘し、そこから珠玉の言葉を紡ぎ出し、人生を確かに生き切ったということ、さらにこうした人生もあったのだという発見が、そうした感動を誘い出したのだと思う。
読み応えのある一冊だった。


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Category: 地域情報
気温が上がらず
上空には依然寒気が居座ったままで、気温が上がらず、連日寒い日が続いている。
今日も予想最高気温は12度となっており、寒い一日になりそうだ。
そろそろ田植えも始まり、リンゴの花が咲き始めている。
この時期の低温は農作物に大きな影響を与えるそうである。
なんとか早く平年並みの気温に戻ってもらいたいと願うばかりである。


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葉室麟「秋月記」

葉室麟の小説を読むのは、これが二冊目である。
ちょうど1年前、昨年の5月に「銀漢の賦」を読んで以来のことになる。
今回の「秋月記」も「銀漢の賦」と同様のお家騒動を中心にした、小藩の苦闘の歴史を描いたものである。
福岡県の山間に位置する町、秋月(あきづき)がその舞台。
秋月藩は江戸時代初期に黒田長政の三男・長興が5万石を分知されて福岡藩から分かれた小藩である。
以来福岡藩との間で支配、独立を巡る確執が長く続くことになる。
そうした背景のなかでの藩政のあれこれが主人公、間(はざま)小四郎(のちの余楽斎)の成長とともに描かれる。
主人公は、後に藩政の中心となって働き、最後は謀反罪として捕らえられることになるが、なぜそうした結末を迎えねばならなかったかが、数十年の物語として語られていく。
孤り幽谷の裏に生じ
豈世人の知るを願はんや
時に清風の至る有れば
芬芳自ずから持し難し
これは小説のなかに書かれた広瀬淡窓という詩人の「蘭」という詩である。
「蘭は奥深い谷間に独り生え、世間に知られることを願わない。しかし、一たび、清々しい風が吹けば、その香りを自ら隠そうとしても隠せない」という意味である。
この小説の底には、こうした詩情が強く貫かれている。
「ひとはおのれの道を最後まで行くしかないのだ。たとえ1人になろうともな」という小四郎の言葉、そして「ひとは美しい光景を見ると心が落ち着く。なぜなのかわかるか」・・・・・「山は山であることを迷わぬ。雲は雲であることを疑わぬ。ひとだけが、おのれであることを迷う。それゆえ、風景を見ると心が落ち着くのだ」という政敵、織部の言葉が忘れられない。
捨石として終わることを厭わなかった、ふたりの武士の覚悟と潔さに、人が生きることの深い意味を見たように思う。


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Category: 地域情報
寒い毎日
今日も気温は14度までしか上がらず(青森市は10度)、おまけに雨模様で、肌寒く、まるで冬に逆戻りしたようだ。
いったいいつまでこの寒さが続くのだろう。
ほんとうに夏がやってくるのだろうか、そんな疑心暗鬼な気持ちにさせられる、最近の天気である。


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Category: 日本映画
映画「うた魂(たま)♪」

笑いあり、涙アリの青春映画の傑作。
描かれる題材は「合唱」。
地味でダサいイメージの「合唱」に情熱を燃やす高校生たちの姿が爽やかだ。
とくにヤンキー高校生たちが力の限りに歌う「15の夜」には涙が流れた。
こんな意表をつく描き方もあったのだ。

「合唱舐めてんじゃねえぞ!」「一生懸命な姿を恥ずかしいと思う奴は、一生ダセェまんまだ!」
ゴリ演じるヤンキー高校生のリーダー権藤が叫ぶ、クサいほどのセリフがダイレクトに胸に響いてくる。
それを空々しく感じさせないゴリの演技は素晴らしい。
「嫌われ松子の一生」でアレッと思わせるような存在感を見せていたが、この映画で、さらにその演技の確かさとキャラクターのおもしろさに気づかされた。
今後は貴重な存在の俳優として、独自の地位を確立していくにちがいない。
また主役の女子高校生を演じた夏帆も素晴らしい。
自意識過剰な勘違い娘を、嫌味にならず可愛く演じていて好感がもてる。
「合唱」に疑問を感じ、迷いながらも成長していく姿に、今時の高校生のリアルな姿を見たように思う。
映画を観た後は、自分もいっしょになって歌を歌い切ったような充実感を感じた。
清々しい印象を残した青春映画であった。


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Category: 行事・記念日
母の日
家内がもらったプレゼントは赤いミニバラ。

贈り主は娘の連れ合い。
夕べわが家に来た時に手渡されたのですが、予期せぬプレゼントに、家内は感激しきりでした。
さっそく鉢植えにしました。
大切に育てないとね。


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Category: 読書
あおもり はやり歌 人もよう

歌謡曲、とくに演歌の世界では北を志向することが多い。
恋に破れ、また人生に疲れたとき、ひとは北を目指す。
その寒く、厳しい風土が、傷ついた心の表象として、これほど似合うものはないからにちがいない。
なかでも「津軽」はたびたびその世界に登場する定番の舞台となっている。
その津軽を含めた青森県に関わりの深い歌謡界の人たちを取り上げて検証したのが、この「あおもり はやり歌 人もよう」という本である。
地元紙「東奥日報」に2006年1月から2007年8月まで連載された記事をまとめたものである。
県出身の歌手や作曲家、作詞家を中心に、取り上げられた人物の数は、全部で45人。
これを多いというか、少ないというかは人それぞれだろうが、かなりの数であることは間違いない。
とくにその名前を見れば、いかに多彩な顔ぶれであるかが分かるだろう。
まず歌手では、淡谷のり子、菅原都々子、奈良光枝、三橋美智也、井沢八郎、佐々木新一、三上寛、矢野顕子、岸千恵子、西尾夕紀、林あさ美、作曲家では上原げんと、上原賢六、渡辺浦人、桜田誠一、菊池俊輔、浜圭介、鈴木キサブロー、作詞家ではサトウハチロー、川内康範、寺山修司、そして県出身ではないが、関わりの深い人物として美空ひばり、石川さゆり、北島三郎など。
これは歌謡界を席巻しそうな陣容といえるかもしれない。
ただし本県出身で、しかも現在も県在住者である吉幾三が入っていないのは、画竜点睛を欠いていると言わざるをえないが、(なぜ入っていないかについての記述はない)それにしても錚々たる顔ぶれである。
このことからも、いかに青森県が歌謡界と関わりが深い県なのかが、よく分かる。
雪国という寒く厳しい風土、そして津軽三味線を中心とした民謡が盛んであるといった文化的な背景、ねぶた祭りに代表されるような激しさを内に秘めた、荒ぶる精神の風土が産み出したものではないだろうか。
そうした独特の風土が、いかに人々の情緒を揺さぶる魂を生み育てているかが、この本を読んでいるとよく分かる。
そしてこれは青森の文化にとっての貴重な資料となっている。
と同時に昭和歌謡史としての価値をも備えた、一冊である。
今後も繰返し読むことになりそうだ。
最後に、取り上げられた主な歌手、作曲家、作詞家の代表的な曲名と出身地を、資料として書いておこうと思う。
歌手
淡谷のり子「別れのブルース」青森市出身
菅原都々子「月がとっても青いから」三本木町出身
奈良光枝「青い山脈」弘前市出身
三橋美智也「哀愁列車」「リンゴ村から」北海道出身だが父親が板柳町出身、祖父が柴田村(現・つがる市)出身、そして津軽三味線の白川軍八郎に師事。
井沢八郎「ああ、上野駅」弘前市出身
佐々木新一「あの娘たずねて」藤崎町出身
三上寛「夢は夜ひらく」小泊村(現・中泊町)出身
矢野顕子「春咲小紅」青森市出身
岸千恵子「千恵っ子よされ」碇ヶ関村(現・平川市)出身
西尾夕紀「海峡恋歌」弘前市出身
林あさ美「つんつん津軽」六ヶ所村出身
作曲家
上原げんと「東京の花売娘」「私は街の子」「港町十三番地」木造町(現・つがる市)出身
上原賢六(げんとの弟)「俺は待ってるぜ」「錆びたナイフ」「赤いハンカチ」木造町(現・つがる市)出身
渡辺浦人「赤胴鈴之助」「おそ松くん」青森市出身
桜田誠一「川は流れる」「望郷酒場」「北の漁場」尾上町(現・平川市)出身
菊池俊輔「怨み節」「旅の終りに」弘前市出身
浜圭介「舟歌」「石狩挽歌」「望郷じょんから」「雨の慕情」「終着駅」「心凍らせて」旧・満州生まれ、戦後大鰐町に引き揚げ、小学校2年まで在住。
鈴木キサブロー「for you」「DESIRE」「涙をふいて」弘前市出身
作詞家
サトウハチロー「リンゴの唄」父親の佐藤紅緑が弘前市出身
川内康範「誰よりも君を愛す」「伊勢佐木町ブルース」「おふくろさん」函館市出身だが、後に三沢市、八戸市に長年在住。
寺山修司「時には母のない子のように」「ふしあわせという名の猫」「ひとの一生かくれんぼ」弘前市出身


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Category: 日本映画
名優、佐藤慶死去

俳優の佐藤慶が亡くなった。
81歳だった。
先日観た映画「60歳のラブレター」で大会社のカリスマ経営者役で出演していたのを久しぶりで見て、懐かしく感じていたところだったので、訃報は意表をつかれた感があった。
ただ、出演したシーンでは車椅子での登場だっただけに、(映画の設定がそうだったというよりも、実際に足腰が弱っていたのではないかと想像した。)やはりそうだったのかと、納得の感も一方にはあった。
佐藤慶の出演映画でまず思い出すのは、デビュー作である「人間の条件」の脱走兵役と「白昼の通り魔」の犯人役である。
「人間の条件」の脱走兵は、戦争に批判的なインテリで、そのために軍隊内では特殊な立場の兵隊であり、異彩を放つ役柄であった。
この演技がきっかけで、翌年、大島渚監督の「青春残酷物語」に出演することになり、以後、「太陽の墓場」、「日本の夜と霧」、「白昼の通り魔」、「無理心中日本の夏」、「絞死刑」、「儀式」といったほとんどの大島作品に出演、小松方正、戸浦六宏、渡辺文雄などとともに大島作品には欠かせない存在の俳優となった。
なかでも「白昼の通り魔」での悪魔的な演技は強烈であった。
とにかく彼が悪を演じると、薄っぺらな悪ではなく、奥深いものを感じさせた。
その存在感は際立っており、彼が出演するだけで、作品に深みが出た。
人間の複雑に屈折するあらゆる側面を見事に演じ分ける、そういった稀有な存在の俳優であった。
名優死す、の思いを強くした死であった。


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Category: 弘前
まだまだ見ごろ
そば屋が公園をはさんでちょうど反対側にあるので、散策がてらに公園を横切って歩いていくことに。
大手門から本丸へ、そして西堀へ回ってそば屋というコースです。










そしてそば屋に着いて、今月の変わりそば「ぶっかけそば」を食べて本日の散策は終了。

5月晴れのなか、爽やかな気分の散歩でした。


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さくらまつり最終日
同時に弘前のさくらまつりも昨日で会期が終了しました。
最後の夜に、夜桜見物に行ってきました。




まつり期間中の人出は247万人。
前倒しや延長などの会期変更がなかった年としては、これまでで最高の人出でした。
園内の桜はまだまだ見ごろのため、6日から9日まで、「準まつり体制」として延長されることになりました。
このためほとんどの出店が営業を継続、夜間照明も引き続き行われます。
もういちどくらいは桜見物に行こうかなと思っています。


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花見


昨日、朝テニスの有志が集まっての花見がありました。
毎年恒例の行事です。
各自それぞれが酒肴を持参しての花見です。
昨年は参加者が少なかったのですが、今年は大勢集まり(17人)、賑やかな花見になりました。
1時から始まった宴会は、かなり盛り上がり、気づいたときにはもうすでに5時を回っていました。
いい酔い心地で公園を後にしました。


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弘前さくらまつり


昨日、一昨日と2日続けて雨になり、せっかくの祭に水を差された恰好でしたが、今日はカラリと晴れて、久しぶりにいい天気になりました。
この好天に誘われて、祭り会場の弘前公園に様子を見に行ってきました。
好天だけあって、すごい人出でした。
人を掻き分けて前へ進むという状態でした。

いちばん人気の撮影スポット、天守閣前の下乗橋付近はご覧のような混雑ぶり。
天守閣をバックに記念撮影する人の群れで大混雑。
ちょっとこのなかに入っていく気にはなりませんでした。

四の丸の露天街もご覧のような人の波。
どこへ行っても人、人、人。
園内の桜は4分咲きから8分咲き程度。
見ごろはまだまだこれからという状態。
そういうことで明日以降はもっと人出が増えるのではないかと思います。


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