風に吹かれて

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Category: 行事・記念日

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ハロウィン(Halloween)

今日はハロウィン(Halloween)の日です。
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ご近所に毎年ハロウィンが近づくとランタンやイルミネーションを飾る家があります。
この日のために知り合いの農家に頼んでカボチャを栽培してもらっているそうで、今年はそのカボチャ2個をもらいました。
大きなカボチャで、ひとりで持ち上げるのが大変なくらいの重さがあります。
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このカボチャに目、鼻、口をくりぬいて、内側にローソクを入れて作ったランタンを「ジャックランタン(Jack-o’-lantern)」(お化けカボチャ、カボチャちょうちん)というそうです。

ハロウィンというのは万聖節(キリスト教であらゆる聖人を記念する日)の前夜祭のことで、秋の収穫を祝い、悪霊を追い出すお祭りが起源といわれています。
Hallow(神聖な)とevening(夜)から作られた言葉だそうです。
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ところでハロウィンで思い出すのは映画「E.T.」です。
エリオット少年が、E.T.を自転車のかごに乗せて夜空を飛ぶ有名なシーンは、ハロウィンの夜のことでした。
ハロウィンの日には子供たちが思い思いに仮装して町を歩きますが、それに紛れてE.T.にも仮装をさせて逃がそうとします。
そしてあわや捕まるという瞬間に、自転車が空を飛んで難を逃れます。
あのシーンが神秘的に見えるのも、ハロウィンの夜という設定があってのことだろうと思います。

ハロウィンの夜に、「E.T.」をもういちど観なおしてみるというのも、案外おもしろいかもしれませんね。


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Category: テレビ・ラジオ番組

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女(わたし)が愛した作家 太宰治

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NHK教育テレビの「こだわり人物伝」という番組の今月のテーマは「太宰治」であった。
「女(わたし)が愛した作家 太宰治」と題して、4人の作家が太宰の魅力について語っている。
第1回が角田光代でタイトルは「ロックな作家」、第2回が辛酸なめ子で「モテる作家」、第3回が西加奈子で「おもろい作家」、第4回が田口ランディで「刃を自分に向けた作家」というもの。
第1回目の角田光代の回は、残念ながら見逃してしまったが、(ほんとうはこれがいちばん見たかった)あとの3人の放送分はすべて見ることができた。(一昨晩の放送が最終回であった。)
それぞれに個性的な切り口によるアプローチであり、なかなか興味深い内容だった。
またすべてが女性からの視点というところが面白いところで、ときに意表をつかれるようなユニークな迫り方が見られ、なるほどそういう見方もあったのかと、納得すること度々であった。
なかでも最終回の田口ランディの「人間失格」との出会いは特に印象に残った。
彼女がそれを読んだのは中学2年生のとき。
読後はショックで呆然となり、魂が抜けたような状態が一週間ほど続いたという。
それは生きているような死んでいるな状態の人間がいるということへの驚きであった。
そしてそこに酒に溺れて暴力を振るう酒乱の父親と、その暴力を受け続けた兄が引きこもりがちになったという自らの家族の姿と重なるものを、感じたのである。
どうしてふたりは自分を傷つけるようなことばかりするのか、そうした常日頃感じていた疑問が、「人間失格」を読むことで、彼らにも主人公と同じような悩みや苦しみがあるのだということを、おぼろげながら理解することができたというのである。

人間とは救いようがないほど愚かで醜いものであると思っていた太宰は、自らの分身である主人公を徹底的に貶めることで、人間の悪や弱さをあぶりだしてみせた。
それは多かれ少なかれ誰の心の中にも存在するものだ。
そしてその悪や弱さがしだいに人間をどうしようもないところに追い詰めていく。
だが、それで誰かを批判したり、責めたりということはけっしてしない。
いっさいの刃は自らにだけ向けたのである。
そこに太宰の強い精神を見る思いがすると言うのである。
「人間失格」のなかにある最後の一節、「ただいっさいは過ぎていきます。」を彼女は「彼岸の眼」だと指摘する。
生きている人間ではなく、死んだ人間の視点であると。
なかなか説得力のあるおもしろい解説であった。

今回のこのシリーズで、太宰文学を理解する手がかりをいろいろと手にすることができたように思う。
今後、太宰の作品を読むときには、ちょっと違った読み方ができるかもしれない。
そんな気持ちにさせられた。


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Category: 弘前

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紅葉の弘前公園

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秋晴れのいい天気に誘われて、妻と娘の3人で弘前公園に散策に出かけました。
紅葉真っ盛りの公園のなかをゆっくりと歩くのは、いい気分です。
場所によってはまだ紅葉していないところもありますが、それがかえって紅葉を浮き立たせる効果を果たしていて、なかなかいい景色でした。
自然とシャッターを押す回数も多くなりました。
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最後は樹齢300年というイチョウの木です。
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高さが20メートル以上、幹周りが5.4メートルという大木です。
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弘前市の古木名木に指定されています。

おおよそ一時間ほどの散策でした。


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Category: 暮らし

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朝のひととき

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朝食が終わった後、昨夜から泊まっている長女が、昔のLPレコードをひっぱり出してつぎつぎとクラシック音楽をかけています。
隣の部屋でパソコンを見ていたのですが、何気なくそちらを見ると、ロシェルが大人しくそれを眺めています。
いい景色なので思わず写真を撮りました。

のんびりとした今朝の情景でした。


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Category: 薪ストーブ

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薪づくり

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日を追って寒さが身にしみる今日この頃です。
薪ストーブのシーズンが近づいています。
そこで今日は、未処理で、そのままになっていた丸太の薪割りをやることにしました。
あまり太くない丸太ばかりなので、チェーンソーではなく、電動ノコギリで切断していきます。
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直径が20センチ以内の丸太でしたら、電動ノコギリを使ったほうが簡単に作業が出来ます。
午前中に1時間、午後1時間で玉切りはほぼ終了しましたが、薪割りまでは手が回りませんでした。
これは明日以降に時間を見つけてやることにしました。


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Category: 読書

Tags: 角田光代  

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角田光代「空中庭園」

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わが家では今、妻と娘たちが角田光代の小説に、はまっている。
きっかけは妻と次女とのちょっとした雑談から、始まった。
詳しい経緯は省くが、そこから話が発展して、角田光代の話題になり、妻が娘に「対岸の彼女」を読むことを勧めたのである。
そして図書館から角田光代の小説をつぎつぎと借りてきては読むということが始まった。
そのなかの一冊、「空中庭園」を読んだ妻から、「これはぜひ読んでみて」という強いオススメがあったので、読むことにした。

この小説を映画化した「空中庭園」は、一昨年に観ているが、残念ながらあまり印象には残っていない。
その原作ということなので、あまり期待はせずに読んでみたが、そのおもしろさに一気に読んでしまった。
いや、おもしろいというのとは、ちょっと違うかもしれない。
暗く重いものを心に刻まれて、それでも生きているっていいことだと思わせるような感覚、人間ってなんと愚かなものだろう、しかしまたなんと愛すべきものだろう、といった気持ちにさせられる小説であった。

物語は郊外の「ダンチ」で暮らすある家族の話。
「何ごともつつみかくさず」をモットーにしている、一見平和で幸せそうに見える家族。
だが、それぞれの心のなかには、当然のごとく悩みと秘密をもっている。
それが、家族それぞれの独白の形で語られていくなかで、次第に心の闇が見えてくるというもの。
まず娘の視点である「ラブリー・ホーム」、父親の視点「チョロQ」、母親の視点「空中庭園」、母方の祖母の視点「キルト」、そして弟の家庭教師として侵入してくる、父親の愛人の視点である「鍵つきドア」、最後が弟の視点「光の、闇の」という章立てになって物語は展開していく。

いくら家族といえども「何ごともつつみかくさず」なんてことはありえない。
そもそもそうした約束事自体が、異様で現実離れしているのだが、それは母親の少女時代の拭い難い記憶が、そんな馬鹿げたモットーを作り出したのである。
それが理想の家族の形だと母親は信じて疑わない。
かたくなにそれを守ることで崩れかけた家族を支えようとするが、そうすればするほど形はいびつに歪んでいってしまう。
そんな「幸せ家族の幻想」を必死に追い求める姿が滑稽でもあり、哀しくもある。
母親がベランダ庭園にいろんな草花を植えるが、どれもうまく育たない。
それがこの家族の姿を象徴しているようにも思える。
理想の庭園を思い描いているが、現実はけっして理想どおりには運ばない。
当たり前のことなのだが、そうした思い込みにとらわれていると、本当のことが見えてこない。
ますます空回りするばかりである。
そんなジレンマのなかで、いったいこの家族はどこへ行くのか。
大きな不安を抱えつつも、まだ完全には壊れていない、かすかな希望のようなものを残して物語は終わる。
暗く重い内容ではあるが、けっして暗く重いだけの気持ちにさせないのは、そのせいだろう。

対岸の彼女」でも思ったことだが、角田光代の人間を描くうまさには、唸ってしまう。
そんな角田ワールドの魅力を十二分に味わえる一冊であった。


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Category: テレビ・ラジオ番組

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魅惑のスタンダード・ポップス

夕べNHK BS放送で「魅惑のスタンダード・ポップス」を観た。
この番組は毎月1回、第4日曜日に放送される番組で、なつかしのポップスが聴けるという貴重な番組である。
毎回欠かさず見ているが、なかでも楽しみなのは「ポップスの伝説」と「私の青春映画ストーリー」というコーナー。
「ポップスの伝説」はポップスのベテラン歌手が登場して、自らの歌手人生を語り、そして歌うというもの。
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昨夜、出演したのはなんと「旗照夫」!
彼をテレビで見るのは、おそらく何十年ぶりのことである。
ほんとうに懐かしい。
子供の頃は、テレビ画面でしょっちゅうお目にかかっていた記憶があるが、それ以来のことだ。
現在76歳ということだが、背筋をピンと伸ばして歌う姿は年齢を感じさせない。
映画「慕情」の主題歌「Love Is A Many Splendored Thing」と「テニシーワルツ」を歌ったが、声量があり、声に張りと艶もあって、昔と変わらぬ歌声を聴かせてくれた。
今でも日々たゆまぬ努力をされているのに違いない。
「90歳まで歌い続ける。」と夢を語っていた姿が頼もしく見えた。
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さてもうひとつのお楽しみである「私の青春映画ストーリー」のほうは、藤村俊二が今回のゲスト。
こちらはもうかっこいいお年寄の代表選手で、こんなふうに歳をとりたいと思わせるオシャレな人である。
「フレッド・アステア」「ダニー・ケイ」をキー・ワードに、元ダンサーだった若い時代を振り返っての昔話は、彼の飄々とした人柄どおりのおもしろさであった。
そして思い出の曲として井上順が「5つの銅貨」を、今陽子が「ラグタイムの子守歌」を歌った。

続いての「スーパースターメドレー」のコーナーでは、バート・バカラックが取り上げられた。
「恋よ、さようなら」「ウォーク・オン・バイ」「サンホセへの道」「リバティ・バランスを撃った男」「アルフィー」「世界は愛を求めて」「小さな願い」「恋の面影」「遥かなる影」「雨に濡れても」の10曲がつぎつぎと歌われた。
バート・バカラックは妻がファンだったこともあって、昔よく聴いていた時代があった。
特に彼の曲を集めた「ディオンヌ・ワーウィック」のLPは、繰返しよく聴いていたこともあり、どの曲も馴染みが深い。
(ただ「リバティ・バランスを撃った男」の主題歌が彼の作曲だったということは、今回はじめて知った。)

そんなわけで、今回の「魅惑のスタンダード・ポップス」は見どころ満載で、歌と酒に心地よく酔い、幸せな気分に浸ることができたのである。


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Category: アート

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メダカの目 横尾忠則

録画していた『日曜美術館 「メダカの目 横尾忠則」』を観る。
横尾忠則は学生時代に出会って以来、常に気になる存在である。
彼の描く作品、さらには動向のひとつひとつが刺激的で、目が離せない。
それは彼がひとつの場所に留まらず、過去の自分との訣別をし続けてきたというのがその大きな理由のひとつである。
「死亡宣言」「画家宣言」「隠居宣言」そうした宣言をするたびに、新たな自分を作り出してきた。
そしてその変身のいずれもが、驚きに満ちた独創性あふれるもので、その度にワクワクとした期待と刺激を受けてきた。
そんな横尾忠則の現在の姿を追ったのが、今回の番組である。
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横尾忠則は現在メダカを飼っており、飽きずメダカを見続けるという生活をしている。
メダカは何ものにも煩わされず、ただひたすら自由気ままに泳いでいる。
そうした姿から、絵と向かい合う際の心構えのようなものを教えられる。
それはかつて少年のころにメダカを飼っていた記憶とも重なるものである。
その重なりのなかで、少年のように、無垢な心でただひたすら絵を描くことだけに没頭する。
絵を描くということは「戯れ」である。すなわち遊びだと、彼はいう。
そして遊びの中で開放されて自由になることを常に求めている。
自分のなかには、まだまだ知らない自分が存在する。
だからこそ、新たな自分と出会えることを願いながら絵を描いている。
そんな趣旨のことが語られる。

現在73歳の横尾忠則、その歳を感じさせない自由でしなやかな姿を見ていると、また一段と高いところに到達したのを感じる。
だが、そうした評価や賞賛といった世俗的なものとは、もう無縁のところにいるようだ。
番組を見ながら、今回も今までと変わらぬ刺激を受けた。
ますます目が離せない、そんな気持ちを新たに確認することになったのである。


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Category: 地域情報

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今朝の景色

先週の大会以降、テニスを休んでいたが、今朝は久しぶりに出かけた。
途中、弘前公園の外濠付近に霧がかかっていた。
ちょっと幻想的な景色だったので、写真を撮ってみた。
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さらに角度を変えてもう一枚。
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一日の始まりに、こんな光景に出会えると、うれしくなってしまう。
今日はいいことがあるかもしれない!?

テニスが終わって帰る頃になると、青空がひろがり、秋晴れのいい天気だ。
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テニスコートのある運動公園の写真を一枚。

さらに弘前公園でも、もういちど写真を一枚。
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今日はのんびりと自転車を走らせて、秋の景色を味わいながらの行き帰りでした。


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Category: 弘前

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霜降

今日は二十四節気の「霜降」です。
霜が降りるほどの冷え込みが始まる頃ということで付けられた名称だそうです。
この日から立冬までの間に吹く北風を木枯らしと呼ぶそうです。

ところで今日の最低気温は5度までしか上がらず、この秋いちばんの冷え込みになりました。
「霜降」に合わせたかのような冷え込みでした。

今日から弘前城では「菊と紅葉まつり」が始まります。
外濠のソメイヨシノも次第に紅くなり始めて観ごろを迎えています。
いい天気になりそうなので、少し散策にでも出かけてみようかなと、思っています。


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Category: 日本映画

Tags: 小津安二郎  

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映画「秋日和」

テレビをつけると、たまたまBSで小津安二郎監督の「秋日和」をやっていた。
昔観た映画なので、何気なく観ていたが、しだいに引き込まれてしまい、とうとう最後まで観てしまった。
やはりいい映画は、何回観てもいいものだ。
今回観直して気づいたのは、主役のふたり(母娘を演じる原節子と司葉子)よりも脇役であるおじさまたちや娘の親友の存在のほうが目だって魅力的だったということである。
おじさまたちを演じるのは、佐分利信、中村伸郎、北竜二の三人である。
彼らは原節子の亡夫の親友たちで、母娘を陰日なたなく支え続けているという存在である。
そして亡き親友に代わって娘の縁談を画策するというお話である。
だが娘は母親が一人になることが気がかりで結婚に二の足を踏んでいる。
そこで三人は、娘を結婚させるためには、まず母親を再婚させるのが先決だと考えるが、そううまく事は運ばない。
だが、結局このことが原因でちょっとした騒動が持ち上がり、ひょうたんから駒のような按配で娘の結婚が決まっていく。
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その画策をするために、三人が集まって酒を呑みながら相談するという場面が何度も登場するが、そこでの大人の会話がなかなか面白い。
美人の未亡人にそれぞれが少しばかり惹かれている様子をそれとなく匂わしながら、それを酒の肴におもしろおかしくやりとりが展開されていくが、ちょっと猥談っぽいところもあって、この会話がなかなか楽しめる。
だが、さすがに下品にならないような匙加減は、やはり小津安二郎である。
どこまでいっても小津調なのである。
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そしてその三人にからんでくるのが、娘の同僚であり親友の岡田茉莉子である。
母親の再婚話に反発して相談にやって来た司葉子に、「なにさ赤ん坊みたいに」と軽くいなす。
彼女は下町の寿司屋の娘で、ちゃきちゃきの江戸っ子肌、母親を早くに亡くし、いまの母親は後妻であるが、ほんとうの親子のようなざっくばらんな態度で接している。
そんな彼女が言うだけに説得力がある。
そして彼女は親友母娘のためにトラブルの原因を作ったおじさまたちに会いに行く。
さんざんお説教した後で酒に付き合い、実家のすし屋にまで連れて行く。
その顛末がこの映画最大の見どころといっていいかもしれない。

それからちょっとした発見だったが、この映画で岩下志麻が佐分利信の秘書役でほんの少しだけ登場する。
注意して見ていないと見逃してしまうほどの短い場面であったが、こういう発見があると、なんとなくうれしくなってしまう。
ちなみに、この映画の2年後に彼女は「秋刀魚の味」で司葉子と同じようなヒロイン役を演じることになるのである。


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日の出

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散歩の途中に写した日の出の写真です。
時間は6時10分でした。

ここ数日は雨が続いていましたが、今日はいい天気になりそうです。


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Category: 読書

Tags: 太宰治  

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太宰治「ヴィヨンの妻」

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この小説で太宰のユーモアにはじめて触れた。

主人公の小説家が飲み屋の酒代を踏み倒し、それでも足りずに、足しげく通いつめ、その都度酒代を払わず、延々と踏み倒していく。
その大胆さと巧妙さには、思わず笑ってしまった。
作中でも飲み屋の夫婦から事の次第を聞かされて、妻が思わず笑っているが、読んでいるこちらも吹き出してしまった。
切羽詰ったギリギリの生き方は、醒めた目から見ると、ある種の滑稽さを感じさせる。
そして絶望や哀しみで身動きできなくなったとき、後はもう笑うしかないという状況が見事に表現されている。
こういう描写を読んでいるうちに、太宰の同郷の作家、葛西善蔵の小説をふと思い出した。
貧困や絶望を描くという点で、太宰はこの敬愛する作家をお手本としたのかもしれない。

「ヴィヨン」というのは、15世紀フランスの詩人「フランソワ・ヴィヨン」のことである。
無頼、放蕩の生涯を送った詩人で、「ヴィヨンの妻」の小説家をこの無頼の詩人に重ね合わせている。
その夫の放蕩が作り出した借金の穴埋めに、妻が自ら飲み屋に押しかけて、働き始める。
出口の見えない逆境にも動じず、毅然と立ち向かっていく妻の逞しさ、健気さ、哀しみが、非常に印象的である。
そして太宰の苦悩の底にある潔癖なまでの倫理観が痛々しいまでに伝わってくる。
絶望を描きながらも、同時に生きる力も感じさせられる。

この短編集にはこの他にも「親友交歓」「トカトントン」「父」「母」「おさん」「家庭の幸福」「桜桃」などの作品が収められている。
どの小説も味わい深い。
だんだんと太宰の小説の魅力に嵌っていきそうだ。


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今シーズン最後の大会

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弘前テニスクラブ、今シーズン最後の大会が開かれた。
クラブ員同士の親睦を目的に開かれる毎年恒例の大会で、チームに別れて団体戦で競うという内容の大会である。
参加者48名、例年だともっと多くの参加者があるが、今年は他の大会と重なったこともあって、参加者の数が幾分少ない。
時々雨という予報どおりに大会中盤になると、雲行きがあやしくなり、雨が降り始めるが、雨脚が弱まるのを見計らいながらの進行である。
そのうち雨も上がって、青空が現れるが、しばらくすると今度は雷が鳴りはじめ、雨、風が強くなる。
結局3時前に、予定を中断して大会は終了となってしまった。
しかしほぼ8分どおりは消化したので、いい大会だったといえるだろう。
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そして夜はレストランで懇親会。
こちらもかなりの数の参加者があって、大いに盛り上がる。
ひょっとすると、こちらがメインだったかも。
個室カラオケに場所を移しての二次会にもつき合って、久しぶりのカラオケを楽しむ。
約2時間の大騒ぎのあと、午後11時すぎにはお開きとなる。

大会で疲れた体に、酔いが心地いい。
小雨に濡れながら家路につく。
たまにはこんな夜もいいものだ。

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大会のあと、雨が上がった空に、こんな虹がでていました。


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段ボール箱いっぱいの玉ねぎ

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弟から段ボール箱いっぱいの玉ねぎが送られてきた。
箱には「淡路市」の文字が印刷されている。
その文字を見るまでは、何で玉ねぎなのかと、一瞬訝ったが、先日弟がブログに書いていた「淡路島の玉ねぎ」のことを思い出し、なるほどこれが例の玉ねぎなのか、と納得、わざわざこちらにも送ってくれた心遣いに感謝した。
弟同様、私も玉ねぎは大好物である。
子供時代に同じ食環境で生活したことが、似たような味覚を育てたのだろう。
「玉ねぎと肉を炒め、ケチャップをくるめる料理があれば何もいらない。」と書いてあるところなど、まるで自分のことのようである。
さっそく玉ねぎを炒めて食べてみたところ、甘みがあってとてもおいしい。
さすが「日本一」を標榜するだけのことはある。
しかも普段買っているものより、ふた周り以上大きい。
これだけあれば当分玉ねぎ料理が楽しめそうだ。


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Category: 弘前

Tags: 太宰治  

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太宰治 友情・愛・青春

弘前大学みちのくホールで、「太宰治 友情・愛・青春」と題した講演会が行われたので、さっそく行ってきた。
先日「人間失格」を読み、今はちょうど「斜陽」を読んでいるところなので、私にとってはタイムリーな企画であった。
講演者は太宰治の長女、津島園子氏と、太宰研究者である東京大学大学院準教授の安藤宏氏のふたり。
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また講演の前には、弘前大学附属中学の演劇部の生徒たちによる「走れメロス」の朗読が行われたが、これがなかなか聴きごたえ(見応え)があり、原作のよさに加えて、生徒たちの力強い朗読にちょっと胸が熱くなってしまった。
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津島園子氏の講演は、スクリーンに家族写真を映写しながら様々な記憶を紐解いていくというもので、家族から見た生活者としての太宰の一面を語ったものであった。
いわゆる「女たらし」「生活破綻者」「薬物中毒者」といった負のイメージだけではない、別な一面も知ってもらいたい、との思いがこめられた、愛情あふれる内容であった。
とくに中期の太宰作品に明るく前向きの作品が多いのは、太宰が家庭人として充実していたことの証だという話からは、幸せな時間を過ごす若き太宰の微笑ましい姿を想像させられた。
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続いて行われた安藤宏氏の講演は、「人間失格」を中心に、太宰文学の魅力を解き明かしていくというもの。
「自意識過剰の饒舌体」、「関係性のなかの孤独」、「謙譲の文学」、「思春期のはしか」、「言葉の不確実性」など、様々なキーワードを挙げながら、近代文学における太宰文学の価値や魅力をわかりやすく読み解いていく。
太宰文学の入り口を入ったばかりの私にとっては、目を見開かされるような発見がいろいろとある内容で、これでまた太宰文学に対する興味が、少しばかり広がったように思った。


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紅葉狩り

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仕事が休みの今日は、紅葉を見るために、十和田湖方面をドライブ。
国道102号線で、黒石を経由して、浅瀬石川ダムを望む虹の湖公園まで行き、ここで小休止、途中の直売所で買ったおにぎりと赤飯、焼餅で軽く昼食をとる。
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野外で食べる食事は何を食べても、おいしい。
食事が食材や料理だけで決まるものではなく、そのシチュエーション(周りの景色や空気といったもの)が大きく左右するのだということを、あらためて感じる。
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食後は一路、十和田湖を望む滝ノ沢展望台を目指して走る。
標高が高くなるに連れて、紅葉の色が次第に濃く変化していく。
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木漏れ日を浴びて黄金色に輝く木々の景色は素晴らしい。
何度もため息をつきながらの運転である。
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滝ノ沢展望台や御鼻部山展望台から見る十和田湖の景色は、いつ見ても神秘的だ。

ここから下れば十和田湖畔まで数十分の距離だが、あまり時間の余裕がない今日の行程はここまで。
来週はまた別なコースを辿って十和田湖、奥入瀬まで来ようと決めて、折り返す。
紅葉は今月いっぱいはまだまだ楽しめそうである。


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朝陽

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今朝はテニスコートまで行くコースをいつもと違うコースで行きました。
ちょうど途中で朝陽が昇ってきたので、その写真を撮るために、立体交差のある道路に行ってみることにしたのです。
立体交差の頂上から写したのが上の写真です。
その場所で、お年寄3人が朝陽に向かって手を合わせていました。
おそらく毎日そうしているのだろうと思いますが、朝陽を見ると、そういう気持ちになるのはよく分かります。

テニスの帰りに、弘前公園に立ち寄ってみました。
近々「菊ともみじ祭り」が始まるので、公園内の紅葉がどの程度なのか、ちょっと見てみようと思ったのです。
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太宰治「人間失格」

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今年は太宰治生誕100年という年である。
それを記念した催しが各地で行われているが、太宰の生地、津軽でも各種の催しが盛んに行われている。
弘前に住む身としては、いやがうえにもそれらを目にする機会が多くなる。
そんななかで、いちどは太宰作品を読んでみなければという、強迫観念にも似た衝動を覚えることが、しばしばであった。
いわば宿題のようなものでもあったわけだが、ちょうど昨日妻から太宰の「人間失格」を読んだと聞かされた。
娘(次女)が読もうと思って買って持っていたのを、たまたま目にした妻がそれを借りて読んだのである。
そしてその感想が「昔読んだときには気づかなかった面白さを感じた。太宰を誤解していた。太宰のイメージが少し変わった。」というものだった。
そこで、これはいい機会だと思い、さっそく便乗して読むことにした。
今朝がた読み始めたが、その面白さに一気に読んでしまった。

この小説が執筆されたのは、昭和23年3月から5月にかけてのこと。
そして6月には玉川上水に身を投げて自殺をしたので、死の直前の作品ということになる。
そうした時系列と、自らの人生を投影したような内容を考えると、これはいわば遺書のような作品といえるかもしれない。
作家、 杉森久英が太宰をモデルにして書いた小説に「苦悩の旗手 太宰治」というのがあるが、まさに太宰は苦悩し続けた作家であった。
「人間失格」はそうした太宰の苦悩の半生を、どうしても書かずにはいられない、切迫した衝動に突き動かされて書いた小説である。
巻末の奥野建男の解説を読むと、「常に読者への奉仕、読者をよろばせ、たのしまそうとつとめてきた太宰治が、はじめて自分のためだけに書いた作品であり、内面的真実の精神的自叙伝である。」
さらに続けて「この世から本質的に疎外され、自閉的世界に住む人間の、魂の底からの人間への求愛、求信の訴えである。太宰治の全作品が消えても、『人間失格』だけは人々にながく繰返し読まれ、感動を与え続ける、文学を超えた魂の告白と言えよう。」と書いている。

若い者ならいざ知らず、何を今更60面を下げて「太宰」でもあるまい、などといった訳知り顔な言葉が飛んできそうな気もするが、それでもあえて太宰を読んでみたのである。
そしてその素晴らしさを、遅まきながら今になってようやく知ったというわけである。
「人間失格」は「青春の書」という限定つきの文学だけのものではない、もっと深い、誰もが大なり小なり抱え持つ人間のダメさ加減、人とかかわることへの不安や恐怖といった、根源的な問題を内包している小説である。
人間関係が希薄になり、コミュニケーションの不足が叫ばれる現代だからこそ、太宰の作品がさらに輝きを増しているのかもしれない。

このつぎは「斜陽」「晩年」「ヴィヨンの妻」といったところも読んでみようか、と考えている。


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台風一過

大型といわれた台風18号も遠ざかり、今朝は穏やかな朝を迎えました。
風雨も予想していたほどには強くなく、身近では被害らしいものはなかったので、一安心です。
ただ収穫を控えたリンゴや稲が被害を受けなかったどうかが、ちょっと気になるところです。

昨日は雨風も大変でしたが、それに加えて気温が上がらず、寒い一日でした。
最高気温は13度。
この寒さに我慢が出来ず、この秋初めてストーブを使いました。
さすがに薪ストーブではなくて、小型の温風ストーブでしたが。
今日も依然低温が続くそうです。
風邪をひかないように、気をつけないと。


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「Free&Easy」とスティーヴ・マックイーンとポール・ニューマン

甥っ子がブログで雑誌「Free&Easy」について書いていたので、その関連の記事をひとつ書いてみようと思う。
甥っ子は毎号愛読しているそうだが、わが家でもFree&Easyは、時々講読している雑誌である。
仕事柄目を通すということもあるが、甥っ子も書いているように、この雑誌のコンセプトやそのグレードの高さが気に入っているからである。
さらにスティーヴ・マックイーンやポール・ニューマン、ジェームス・ディーンといった俳優たちが、シンボル的な人物として取り上げられていることも、その大きな理由のひとつである。
なかでもスティーヴ・マックイーンはこの雑誌の顔ともいえる存在で、彼の写真が表紙としてこれまで何度も使わている。
おそらく彼の写真がいちばん多いのではなかろうか。

スティーヴ・マックイーンといえば、やはり「大脱走」がいちばん印象に残っている。
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奪い取ったドイツ軍のオートバイ(トライアンフTR6)でスイスを目指し、最後は国境線に張り巡らされた鉄条網のバリケードを、オートバイで飛び越えようとするシーンには、驚きと興奮で舞い上がってしまった。
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収容所からの脱走の常習犯で、捕まるたびに罰として独房に入れられるのだが、その時には必ず野球のグローブとボールを持っていく。
そして独房の壁を相手にキャッチボールを飽きずにくりかえす。
それがヤンキーとしての彼のキャラクターを見事に表現していた。
とにかくこの映画での彼は最高にかっこよかった。
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この他には「荒野の七人」、「シンシナティ・キッド」、「ネバダ・スミス」、「ブリット」、「ゲッタウェイ」といった映画も好きな映画だ。
どの作品も彼のタフで精悍なキャラクターを生かした映画ばかりで、そうした映画で出来上がったイメージが古びずに今に残り、多くの人たちから支持され続けているのである。

ところで「Free&Easy」に登場するもうひとりの俳優ポール・ニューマンだが、彼とスティーヴ・マックイーンとの関係にも縁の深いものがある。
まずともにアクターズ・スタジオで演劇を学び、舞台を経てのデビューといった経路も同じである。
そしてマックイーンの映画デビューが、ポール・ニューマンの出世作となった「傷だらけの栄光」である。
この時のマックイーンは、ほんのチョイ役で、共演とまでは言えないものだったが、後に「タワーリング・インフェルノ」では人気スター同士としての共演を果たしている。
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またふたりはバーブラ・ストライサンド、シドニー・ボアチエらとともに製作会社ファースト・アーティスツを設立するなど、仕事のうえでも深い協力関係を築いている。
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さらにどちらもレースに出場するほどのカーマニアで、その特技を生かしてマックイーンは「栄光のル・マン」、ニューマンは「レーサー」といったカーレースをテーマにした作品に出演したところも共通するところ。
年齢はマックイーンのほうが5歳年下であるが、彼は終生ポール・ニューマンを憧れのライバルと見ていたようである。
そうしたふたりが「Free&Easy」でたびたび取り上げられるというのも、何かの因縁のようにも感じられるが、やはりどちらもアメリカン・スピリットを真に体現した代表的なスターだったということであろう。
どちらも男のなかの男、男が憧れるかっこいい存在なのである。

「Free&Easy」の話題をきっかけに、ちょっとこんなことを書いてみた。


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映画「その土曜日、7時58分」

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今すぐ大金がなければこの先がないという、人生に行き詰った兄弟が、強盗を計画、だがいくつかの誤算が起き、そこから思わぬ転落劇が始まるという犯罪ミステリーである。
観ていてすぐに連想したのは、コーエン兄弟の傑作映画「ファーゴ」である。
身内を狙った犯罪、依頼した実行者の間の抜けた手順の悪さから犯罪が失敗に終わる展開などに共通性を感じた。
ただ、それをさらにもうひとひねりしたような工夫がここではなされており、そこがこの映画最大の見せ場にもなっている。
そしてそれこそが、この映画を通りいっぺんの犯罪映画というだけではない、奥行きのあるドラマに押し上げている要因でもある。
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ひとつの事件をきっかけにどこまでも転落していく人間たちのドラマ。
追い詰められた男たちが切羽詰って、つぎつぎと犯す、暴走とも思えるような犯罪。
その愚かしさから、人間の弱さ、脆さが痛いほど伝わってくる。
そして、そこに至るまでの隠された要因となっているのが、ねじれてしまった親子の関係。
ちょっとしたボタンのかけ違いが、取り返しがつかないほど最悪な結末へとなだれ込んでいく。
強烈なボディブルーを食らったような気分にさせられる。

これを監督したのは「十二人の怒れる男」「狼たちの午後」の名匠シドニー・ルメット。
84歳という年齢を感じさせない若々しい感覚を見せている。
出演者がこれまた役者ぞろい。
犯罪の首謀者である兄をフィリップ・シーモア・ホフマン、兄によって強引に共犯者にさせられてしまう弟にイーサン・ホーク、兄弟の関係を危うくしてしまう原因となる兄の妻をマリサ・トメイ、そして兄弟の父親をアルバート・フィニーという陣容である。
そうした実力派俳優たちが、それぞれの持ち味をじゅうぶんに発揮して、見事なアンサンブルを見せてくれる。
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なかでも複雑な関係をもった親子を演じるフィリップ・シーモア・ホフマンとアルバート・フィニーが素晴らしい。
フィリップ・シーモア・ホフマンは、さすがアカデミー主演男優賞受賞者らしいうまさで、屈折したコンプレックスをもつ二面性のある男を、これまで以上の巧みさで演じている。
そしてアルバート・フィニーはベテランらしい確かな演技で、悩める父親をこちらも見事に演じている。
こうしたふたりの火花を散らす演技が、この映画を単なる犯罪映画にとどまらない、ドラマとして厚みのあるものにしているのである。

アルバート・フィニーが、この映画について語った言葉「ほんの一秒ですべてが変わる。人生において、人間が知りえない唯一のものが、次に何が起こるか、ということなんだ。」が実感として迫ってくる映画であった。


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映画「大阪ハムレット」

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第10回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞した、森下裕美の漫画を映画化した作品。
大阪下町の人情モノ映画。
「生きるべきか死ぬべきか、生きとったらそれでええやんか、幸せってごっつシンプルやで」の言葉通りに前向きで、バイタリティ溢れる逞しい物語だった。

映画の始まりは、一家の父親の突然の死から始まる。
そして葬式の日、父親の弟を名乗るおっちゃんが突然現れて、そのまま同居することに。
そこから始まる一家の物語である。
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昼間は病院で介護ヘルパーを、夜はスナックの手伝いをしながら3人の息子たちを養う、いつも笑顔を絶やさない優しい母親。
何があっても動じず、どんなことも受け入れていく大らかさをもった肝っ玉母さんを、松坂慶子が存在感豊かに演じている。
そしていつの間にか同居してしまう得体に知れないおっちゃんを、岸部一徳がこちらも負けず劣らず見事に演じている。
松坂慶子の肝っ玉母さんに似合いの、不器用で生活力がなく、影の薄い中年男をひょうひょうと演じて、一服の清涼剤のような存在になっている。
こういう役柄をやると岸部一徳は天下一品である。
いつか読書する日」の彼もよかったが、こちらの岸部一徳も演技賞ものである。(この演技で東京国際映画祭特別賞を受賞)
(そういえばこのふたりは小栗康平監督の「死の棘」でも見事な夫婦役を演じたコンビである。)

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そして息子たち。
長男は、いつも大学生に間違われる老けた風貌の中学生で、女子大生と知り合い、大学生と偽って恋に落ちる。
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ヤンキーの次男はケンカに明け暮れる毎日。
ある日学校の先生から「君はハムレットやなぁ」と言われたことから、辞書を片手にシェイクスピアの「ハムレット」の読書に挑戦。
そして自分は亡くなったおとうちゃんの本当の息子なのだろうかと疑問をもち始める。
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小学生の三男は「女の子になりたい」という夢をもっているが、そのことが原因でイジメにあっている。
そんな悩みをそれぞれに抱え、母親とおっちゃんに暖かく見守られながら、次第に成長していく姿が、時にコミカルに、時にシリアスに描かれていく。

気取らず本音で生きる人間たちの飾らない生活、その力強さと人間味あふれる姿、ある種ステレオタイプとも思えるこうした物語は、大阪を舞台にしたドラマには数多くある。
けっしてめずらしくはないが、それを承知の上で、やはりこういう物語には力づけられる。
悩み、苦しみながらもそこから逃げず、自分達らしいやり方でそれを乗り越えていく。
それは時にはいびつで、世間の常識的な目から見ればおかしなものに見えるかもしれないが、それでもそんなことには頓着せずに元気に生きていく。
そういった前向きの姿には勇気づけられ、「生きてるだけでええやん」というメッセージが確実に伝わってきた。
暖かい気分がいつまでも残る、ほのぼのとした、いい映画だった。


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山田風太郎「人間臨終図巻」

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死に様はある意味で生き様でもあるかもしれない。
この本を読んでいるうちに、そんなことを思った。

共通しているのはいい意味でも悪い意味でも、中身の濃い人生。
その総仕上げとしての死。
だから臨終の様子を読みながらも、関心は自然とその人物の人生へと変わっていく。

山田風太郎の筆に詠嘆はない。
淡々とその事実を書き連ねているだけだ。
それだけに、かえってそれぞれの死の重さが伝わってくるようにも思う。

15 歳の八百屋お七、大石主税(ちから)から、121 歳の泉重千代まで、取り上げられた「死」の数は、923人にのぼる。
政治家、軍人、実業家、芸術家、犯罪者、古今東西のさまざまな人たちの死が、享年別に粛々と続いていく。

この本を手にとって最初に読んだのは、現在の自分と同じ年齢の項である。
開いてみると、そこにはマホメット、李白、空海をはじめ、宮本武蔵、三遊亭円朝ら23人の名前が並んでいる。
今の自分と同年齢で死んだ人たち、ちょっと奇妙な感慨にとらわれながら読んだ。
こういった本は、必ずしも冒頭から読み進めるばかりではなく、こうやって年齢や人物を選び、適当なページを開いて、拾い読みしていくというのもひとつの読み方だろう。

こうしてたくさんの死を読んでいくうちに、思うことは「どんな人間も死から免れることはない。」「死に方はいろいろだが、やはり人間、死ぬときはひとり」といったごく当たり前の事実である。
死ぬということは、特別でもなんでもない、誰にでもいつかは必ず訪れるごく当たり前のことだが、普段は縁がなく、つい特別なものとして遠くに追いやってしまっている。
そうではなく、もっと死を身近に置いて、それについて考えてみようというのが、この本が謂わんとしていることなのかもしれない。
メメント・モリ(Memento mori)、「死を想え」である。
また「死」を追い続けるということは、結局は「生」を深く追求したいという欲求の裏返しのようにも思える。
「死」を知ることで、よりよい「生」を生きようというのが、その底に流れる真意なのかもしれない。

この本は時々、読み返すことになるだろうと思う。

さて最後に、それぞれの年齢の冒頭に、死についての短い言葉が、日めくりカレンダーのように書かれているが、そのなかのいくつかを書き抜いておくことにする。

「親も、友達も、みんな死んでゆきました。
それくらいのこと、私にだって出来るでしょう。」 田中澄江

「人間は正視することの出来ないものが二つある。太陽と死だ。」 ラ・ロシュフーコー

「死をはじめて想う。それを青春という。」
「最愛の人が死んだ日にも、人間は晩飯を食う。」
「生は有限の道づれ旅、死は無限のひとり旅」
「同じ夜に何千人死のうと、人はただひとりで死んでゆく。」 山田風太郎



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岩木山と月

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朝の散歩に出かけると、岩木山のそばに月がきれいに浮かんでいました。
ちょっと絵になる風景だったので、写真を撮ってみました。
肉眼で見ると、もっと大きな月なのですが、写真で撮るとこんなふうに小さく写ってしまいます。
望遠にしてもう一枚撮った写真がこちらです。
画像 006
撮影中に鳥が月を横切り、その瞬間の写真も撮りたかったのですが、駄目でした。
こういう一瞬の写真を撮るのは、手持ちのデジカメでは難しいようです。

そういえば、昔「月と雁」という切手がありましたが、それを思い出しました。


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アップルマラソン

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弘前市でアップルマラソンが開催されました。
今回が7回目の大会になります。
行われた種目はフルマラソン、ハーフマラソン、10km、5km、3kmです。
娘(長女)が3kmに出場したので、写真を撮りに行ってきました。
スタート地点では、出場者が大勢で、探すのにちょっと苦労しましたが、スタート時間前に何とか見つけることができました。
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会社の後輩たち2人と連れ立っての出場でした。

天気予報では雨の確率70%だったのですが、幸い雨は降らず、気温も21度と絶好のマラソン日和になりました。
秋を満喫しながら、さわやかな汗を流したようです。


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中秋の名月

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今夜は十五夜、中秋の名月です。
空には雲ひとつなく、満月が光り輝いています。
さっそく写真を撮りましたが、デジカメで月を撮るのは難しい。
こんな写真しか撮れませんんでした。

ところで中秋の名月というのは、旧暦8月15日に出る月のことで、今日がその日にあたります。
例年だと9月になることが多いのですが、今年は10月にずれこみました。
雨や曇りで満月が見えないことが多い中秋の名月ですが、今年は雲ひとつないのは、そのためかもしれません。
こんなにはっきりと見えるのは、かなりめずらしいことのようです。
ラッキーでした。


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今日もやっぱり映画三昧

天気は快晴、しかも仕事が休みということで、午前中は掃除洗濯をすることに。
洗濯は妻の担当だが、汚れ物がたくさんたまっていたので、2回も洗濯機を回すことになる。
私は以前からやり残していた窓拭きを担当、学校時代の掃除当番を思い出しながら作業に励む。
途中から妻も加わってふたりで窓拭きに精を出す。
終わった後のきれいになった窓を眺めると、ちょっといい気分である。

昼食後は、天気がいいのでどこか行楽にでも出かけようかと考えたが、紅葉にはまだ早いし、行く先も思い浮かばないので、結局先週の休みと同じくDVDをレンタルしての映画鑑賞ということになる。
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借りてきたのは「その土曜日、7時58分」と「ベンジャミン・バトン」の2本。
「その土曜日、7時58分」は犯罪ミステリー。
出演者がフィリップ・シーモア・ホフマンとイーサン・ホーク、監督がシドニー・ルメットというのが決め手になって借りてみたところ、これが思わぬ大当たり。
なかなか見応えのあるミステリーだった。(いずれ詳しく紹介します。)
「ベンジャミン・バトン」はブラッド・ピットの話題作ということで借りた。
こちらはちょっと変わった味わいの映画だった。
そういうわけで2週連続の映画三昧の休日になってしまったが、先週、今週といい映画にめぐり合えたので、これはこれで大満足である。


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プロフィール

cooldaddy

Author:cooldaddy
住んでいるところ:青森県弘前市
出身地:香川県
年齢:今年(2008年)還暦です。
性別:男

還暦という節目を迎え、何か新しいことを始めようとブログを開設しました。
趣味のこと、生活のこと、心に残ったことなど、My Favorite thingsを、気ままに書いていこうと思います。
末永くおつき合いください。

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