映画「スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ」

「マカロニ・ウエスタン」「キル・ビル」「日活無国籍映画」をブレンドした和風西部劇。
(その他にもいろんなものがブレンドされていると思うけど、気づいたのは以上の3つだけ)
すなわち泥まみれ、流血まみれの抗争の世界。
しかもセリフは全編英語という荒唐無稽さ。
監督は荒唐無稽大好きの三池崇史監督。
金(ゴールド)を巡ってやくざ同士が対立する村に、流れ者のガンマンが現れて抗争が激化する
という物語のベースは「荒野の用心棒」、すなわち黒澤明の「用心棒」である。
こういった映画はそれを理屈抜きに楽しめるかどうか、その世界にはまることができるかどうかが
評価の分かれ目になってくる。
はまる人は、とことんはまってしまうのかもしれないが、私はダメだった。
「マカロニ・ウエスタン」、「日活無国籍映画」は楽しめても「キル・ビル」はダメな私としては
この映画もやはり退屈でした。
スタッフや俳優たちの破天荒な世界を作り上げようとする熱気は伝わってくるものの、
それ以上のものは伝わってはこない。
熱い思いのエネルギーが拡散されてしまった感が強い。
いちばん光っていたのは桃井かおり。
「ババア、ルリ子(浅丘ルリ子からのいただき?)」役の彼女が、最後に華麗なアクションとガンさばきを披露してくれる。
その点がいちばん印象に残った映画でした。


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