風に吹かれて

My Life & My Favorite things

Category: 日本映画

Tags: 戦争映画  

Comment (0)  Trackback (0)

映画「紙屋悦子の青春」

kamiya.jpg

一昨日BSプレミアムで観た映画。
黒木和雄監督の戦争レクイエム3部作「明日 TOMORROW」、「美しい夏キリシマ」、「父と暮せば」に続く戦争映画。
1軒の家の中だけで物語が展開するというのは、「父と暮せば」と同じ。
まるで舞台劇を観ているように感じるのは、いずれも戯曲が原作だからだろう。
またこれら戦争もの連作は、すべて戦闘場面が出てこない戦争映画である。
戦時中の市井の人々の暮しが、静かに描かれるだけである。
しかしそれでいて戦争の悲惨さや愚かさが、確実に伝わってくる。
戦場で銃で戦うだけが戦争ではない。
銃後の生活のなかにも、戦争の厳しい影が確実に現れてくるのだ。
そしてその悲しみのなかに、戦場とはまた違った戦争の現実があるのだとするのが黒木監督の一貫した姿勢である。
それは戦時下に少年時代を過ごし、勤労動員先の空襲で、目の前にいた友人が爆撃を受けて死んだという体験を持っている黒木監督ならではの拘りといえよう。

それにしてもこれが遺作となったのは、いかにも戦争もの連作を撮り続けた黒木監督らしい。
いささか地味ながらも、ところどころにユーモアがあり、飽きずに観ることができた。


にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ 
  ↑ クリック、お願いします。 ↑
スポンサーサイト
テーマ : 邦画  ジャンル : 映画


Category: 外国映画

Tags: 戦争映画  

Comment (0)  Trackback (0)

映画「灼熱の魂」

syakunetu.jpg

Facebookで知り合った劇作家・山崎哲氏が傑作だと絶賛しているのを読み、いつか観なければ思っていたが、それでも積極的に探すというところまではいかなかった。
ところがレンタルショップで物色していた先日、たまたまこれを見つけたのである。
さっそく借りて観ることにした。

なるほど山崎氏が絶賛している通りの重い内容の傑作であった。
重い、限りなく重い。
とにかく生半可な気持ちで観ることはできない。
憎しみと暴力の果てしない連鎖のなかで、これは起こるべくして起きたことなのかもしれないが、それにしても何と悲惨で皮肉な話であることか。
そしてこういう悲劇が決して非現実的ではないと思わせる説得力を、この映画は持っている。

中東におけるキリスト教徒とイスラム教徒の宗教対立の根の深さは想像を絶するものがある。
単に宗教の違いというだけではなく、それを背景とした政治的、経済的、そして民族的対立、様々な要素が複雑に絡み合った根の深さである。
そこに生まれる憎しみと暴力、そして報復の連鎖。
そしてその紛争の中で子供たちまでもが、兵士として仕立てられていくという非情な現実。
そうしたことすべてが引き金となって、起きた悲劇である。
まるでギリシャ悲劇を思わせるようなスケールの大きさと迫真力で迫ってくる。

こういう映画を観た後では、言葉の無力さを感じてしまう。
どう表現しようとこの映画の前では、どんな言葉も空しいものに感じてしまう。
それほどここで語られる現実は重い。

2010年のカナダ映画。
レバノン・ベイルート生まれでレバノン内戦を逃れカナダに亡命した劇作家ワジディ・ムアワッドの戯曲『焼け焦げるたましい(原題:Incendies、火事)』を原作に、ドゥニ・ヴィルヌーヴが脚色と監督を務めたレバノン内戦を下敷きにした映画である。
第83回アカデミー外国語映画賞にノミネートされている。
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督は、先日観た「プリズナーズ」の監督でもある。
今後はこの監督から、目が離せなくなった。


にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ 
  ↑ クリック、お願いします。 ↑


Category: 日本映画

Tags: 戦争映画  

Comment (0)  Trackback (0)

映画「永遠の0」

zero.jpg

話題の映画「永遠の0」を観てきた。
封切られてからすでにかなりの日数が経ってしまったが、(昨年12月末の封切)なかなか行く機会がないままに日にちだけが過ぎてしまった。
そしてそろそろ上映が終わろうかという今になって、ようやく映画館に足を運んだという次第である。

結論からいうと素晴らしい映画であった。
原作が良かっただけに、その良さが映画でどの程度再現されているだろうかと、いささか危惧する気持ちもあったが、まったくの杞憂であった。
原作に劣らず、いや部分的には原作を越えた良さで、間違いなく一級のエンターテインメントであった。

こういう戦争ものになると、戦闘場面などでは、チープな印象を持ってしまうことがよくある。
とくに飛行シーンなどには、その傾向が強いように思う。
そうした貧弱な場面を見せられると、それだけで引いてしまうことになるが、この映画はそうではなかった。
ゼロ戦の空中シーンなど、そのクオリティの高さに驚かされた。
まるで本物の戦闘機が飛び交っているような迫力であった。
まさに一級品である。
こうしたシーンがきっちりとリアルに再現されているからこそ、ドラマの部分にも素直に入り込んでいくことができたのである。
さすが「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズで、昭和の風景を見事に再現してみせた山崎貴監督だけのことはある。
その映像的なテクニックのうまさに引きずられながら、今回も「ALWAYS 三丁目の夕日」同様、何度も涙を誘われることになったのである。

また若手の俳優たちと、ベテラン俳優たちのアンサンブルの見事さにも唸らされた。
主人公である宮部久蔵を演じた岡田准一をはじめ、新井浩文、染谷将太、濱田岳らの若手俳優たちの溌剌とした演技、そして戦後を生き抜いたパイロットたちを演じた田中泯、橋爪功、平幹二朗、山本學、夏八木勲といった名優たちの重厚な演技、その見事なアンサンブルに、息を詰めて見入ってしまったのである。
そして144分を短く感じるほど映画に没頭してしまったのであった。
おそらく今年観る映画のなかでのベストの映画になることは間違いない。
そんな感想を持ちながら映画館を後にした。


にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ 
  ↑ クリック、お願いします。 ↑
テーマ : 映画館で観た映画  ジャンル : 映画


Category: 外国映画

Tags: 戦争映画  

Comment (0)  Trackback (1)

久しぶり観た映画2本

久しぶりに映画を観た。
約1ヶ月ぶりのことである。
以前は仕事が休みの日には欠かさず映画を観ていたが、最近は孫の面倒を見るために、なかなかそれも出来難くなくなってしまった。
ところが今日は昨日に続いて臨時に仕事が休みになったので、孫を送って行った後は、レンタルショップでDVDを借りることにしたのである。
家内とふたりで物色したが、どれを借りるかなかなか意見が合わず、結局それぞれ別々にレンタルすることにした。
家内は「サラの鍵」というフランス映画を、私は「リアル・スティール」というアメリカ映画を借りた。
そして家に帰るとそれぞれ別の部屋に分かれて、自分たちが借りた映画を観たのであった。

real-steel.jpg

「リアル・スティール」は「ロッキー」や「チャンプ」といった映画を下敷きにしたようなロボット版ボクシング映画であった。
ダメ男が別れた息子と再会、それをきかっけに再生してゆくという話。
またそれとともに廃棄処分されていた古い型のロボットも、ともに再生するという、アメリカ映画が得意とする負け犬のサクセス・ストーリーである。
映画の王道を行くような娯楽映画で、先が読めてしまうベタなストーリー展開ではあるが、きっちりとツボ押さえた描き方に、思わず泣かされてしまった。
さらにそれを観終わった後は、家内が借りた「サラの鍵」も続けて観ることにしたのである。

saranokagi.jpg

こちらはホロコーストを扱った重いテーマの作品であったが、これも見応えじゅうぶんな映画であった。
おそらく今年観た映画のなかでは一番といってもいいかもしれない。
それほどズシンと心に響く映画であった。

久しぶりに観た映画が2本とも感動作だったことで、今日は有意義な休日を過ごすことができた。
そんな思いの満足感いっぱいの一日だった。


にほんブログ村 映画ブログへ 
  ↑ クリック、お願いします。 ↑
テーマ : DVDで見た映画  ジャンル : 映画


Category: 外国映画

Tags: 戦争映画  

Comment (0)  Trackback (0)

映画「戦火の馬」

senkanouma.jpg

<スピルバーグ監督が『希望』を描く>という惹句に惹かれて観に行った。
2時間半はあっという間に過ぎたから、退屈したわけでも、面白くなかったわけでもない。
泣かせどころにも素直に泣けた。
だがそれ以上でもそれ以下でもなかった。

「プライベートライアン」で第2次世界大戦のノルマンディー上陸作戦を、それまでになかった手法でリアルに描いてみせたスピルバーグが、今度は第1次世界大戦を描いている。
しかし「プライベートライアン」で感じたような驚きや興奮はなかった。
もちろん戦争の悲惨さや最前線の生死を分ける厳しい状況などは、さすがにスピルバーグと思えるリアルな描き方ではあったが。
やはり監督がスピルバーグとなると観る方としても過大な期待をしてしまう。
映画としては平均点以上のレベルだが、それだけでは満足できない。
そうした見方をされるのは、やはり名監督としての宿命であろう。

それにしてもこの映画には、さまざまな映画的記憶が散りばめられている。
「風とともに去りぬ」「影武者」「突撃」「天国の日々」等々。
そうした映画的記憶と重なる場面に出会える楽しみを味わえたのは、映画ファンとしてはうれしいことであった。
そして最後は「家へ帰る(come back home)」というアメリカ映画の好まれる定型で終わるところも、(たとえイギリスが舞台であっても)安定感があって好ましかった。

それにしてもスピルバーグは戦争を舞台にした映画を作るのが好きな監督だ。
そのことをあらためて感じたのであった。


にほんブログ村 映画ブログへ 
  ↑ クリック、お願いします。 ↑
テーマ : 映画館で観た映画  ジャンル : 映画


カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
プロフィール

cooldaddy

Author:cooldaddy
住んでいるところ:青森県弘前市
出身地:香川県
年齢:今年(2008年)還暦です。
性別:男

還暦という節目を迎え、何か新しいことを始めようとブログを開設しました。
趣味のこと、生活のこと、心に残ったことなど、My Favorite thingsを、気ままに書いていこうと思います。
末永くおつき合いください。

映画サイト「マイ・シネマ館」もやっています。
こちらもよろしく。

ランキングサイトに参加しています。
もしよければクリック、お願いします。↓
ブログランキング・にほんブログ村へ 

cooldaddyの本棚
FC2ブログランキング
ブログ内検索
QRコード
QRコード

1234567891011121314151617181920212223242526272829303110 2017