風に吹かれて

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映画「プライベート・ライアン」

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一昨日の夜中である。
目が醒めたのでいつものようにテレビをつけ、何気なく見ていたところ、映画「プライベート・ライアン」が始まった。
いちど観た映画なので、観ないでおこうかと思ったが、冒頭の上陸の場面が始まると少しだけ見てみようという気になり、そのまま観続けたところ、すぐに目が離せなくなってしまった。
そして結局は最後まで観てしまうことになったのである。

この映画を最初に観たのは、1998年の公開時。
映画はノルマンディーのオマハビーチ上陸の場面から始まる。
上陸艇がオマハビーチに到達すると、乗り込んだ兵士たちが、次々と上陸していく。
その兵士たちに、ドイツ軍の銃撃が雨嵐のごとく襲いかかってくる。
兵士たちは成すべくもなく次々と倒れていく。
ある者は上陸することもなく海に沈む。
またある者は敵前に辿りつく前に倒れてしまう。
海岸は次第に兵士たちの死体で埋まってゆき、海は見る見る血の色に染まっていく。
まるで本物の戦争を見ているような凄惨な場面である。
それが延々と20分間にわたって繰り広げられていく。

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これほどリアルな戦闘場面はそれまで見たことがなかった。
思わず目を背けたくなるほどだが、それでいて目を反らすことができない。
迫力ある映像が怒涛のごとく押し寄せてくる。
心底圧倒されてしまった。
そしてこの場面の衝撃があまりに大きく、その余韻を引き摺ったため、その後のドラマは表面的な進行を追っただけで終わってしまったのである。

ところが今回見直してみると、初見の時とは違って、その後に展開されるドラマのほうに強く惹きつけられるものがあった。
確かにオマハビーチ上陸の場面は今見ても凄く、その迫力はいささかも衰えてはいなかったが、それでもやはりいちど見ているということもあって、かなり冷静に見ることができた。
そのため続くドラマも以前とは違い冷静な状態で観ることができ、以前気づかなかったことに気づかされ、深くドラマに入りこむことができた。
そこには新たな発見があり、この映画の良さをより深く理解することができたのである。
名作はやはり繰り返し観るべきだ。
つくづくそう思う。

そういうわけで寝不足にはなったが、そのことはまったく苦にならなかったのである。


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映画「マリアンヌ」

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前半はカサブランカ、後半はロンドンへと場所を移して繰り広げられるサスペンス・ドラマ、そしてラブストーリーである。
時代に翻弄される男女の物語は、まさにハリウッド映画の王道、華麗で壮大なドラマである。

時は1942年、仏領モロッコのカサブランカ。
カナダ空軍のパイロットで、英国情報部の工作員として働くブラッド・ピット演じるマックスと、フランス人のレジスタンスであるマリオン・コティヤール演じるマリアンヌが、フランス人夫婦に偽装、ドイツ軍のパーティに潜入して大使暗殺を謀る。
生きて帰ることは叶わないと覚悟して臨んだ作戦だったが、無事生還、作戦遂行のなかで心を通わせたふたりは、ロンドン帰還後に結婚、やがて娘も生まれ、満ち足りた生活を送っていたが、マリアンヌにドイツ軍の二重スパイとしての疑いが浮上する。

前半のカサブランカの部分は、まさに映画「カサブランカ」と時も場所も同じである。
モロッコ最大の都市カサブランカは、当時フランス領であったが、ドイツ軍が占領、その支配下に置かれていた。
そのため、連合国側とドイツ軍の間では様々な暗闘が繰り広げられていた。
この物語もそんな背景の中で描かれるが、スパイ映画の王道を行く展開は、ハラハラドキドキの連続である。
もうそれだけで堪能してしまうが、続くロンドン篇では、それをさらに上回るサスペンスが待ち構えている。
二転三転するストーリー展開、美しく自在な撮影、当時を再現したゴージャスな美術や衣装、主役二人の息の合った演技、そしてそれらを巧みに生かした演出の冴えと、すべてがハリウッドの王道を行く一級品の味わいである。
こういう映画には安心して身を任せられる。
監督は名匠ロバート・ゼメキス。
「フォレスト・ガンプ/一期一会」、「コンタクト」、「キャスト・アウェイ」、「ザ・ウォーク」など秀作が多いが、この映画もそれらの代表作に連なるものだ。
また戦争を背景にした恋愛映画に名作は多いが、この映画もそうした系列に名を連ねることができる。
久しぶりにハリウッド映画の王道を、心ゆくまで堪能した。


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映画「レッド・リーコン1942 ナチス侵攻阻止作戦」

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2015年のロシア映画、日本未公開だが、見応えのある作品。
大げさな題名から、よくある戦争アクション物かと思ったが、予想に反してなかなか見せる人間ドラマで、思わぬ拾いものであった。

時は1942年、ドイツ軍がソ連に攻め込んだ、いわゆる独ソ戦さなかの物語である。
ウラル山脈の森林地帯にある、小さな村に配備された少数の守備部隊。
前線から離れているため、緊張感はなく、酔っ払った兵士が問題を起こすことも珍しくない。
苦り切った隊長のヴァスコフは、代わりに酔っ払わない兵士を寄こせと要求。
やってきたのは女性兵士ばかり。
がっかりするが、ドイツ軍の飛行機が来ると、意外な活躍を見せる。
彼女たちはそれぞれ家族や恋人をナチスに殺され、ドイツ軍に対する強い憎しみがあり、ドイツ軍をやっつけようという強い使命感を持っている。
そうした彼女たちの過去が、繰り返し映し出されていく。

ある日、森で数名のドイツ兵が目撃される。
そこでヴァスコフは、女性兵士5名を選んで、森の奥深くへと偵察に出発するが、少人数と思っていたドイツ兵が、予想をはるかに超えた大人数であった。
それは森の先にあるシベリア鉄道を抑えるために、送られた部隊だということが、次第に分かってくる。
ヴァスコフは救援部隊を呼ぶために、兵士ひとりを帰すが、救援部隊が駆け付けるまでの間、残った女性兵士たちとともに戦うことを決意する。
圧倒的に不利な状況のなか、決死の戦いが始まる。
そしてひとりまたひとりと、女性兵士たちが倒れていく。

独ソ戦では、多くの女性兵士が存在したそうだ。
ほとんどが20歳前後の若い女性たちで、なかには男の兵士を凌ぐほどの活躍をした兵士もいたという。
あまり多く語られることのない、戦争の裏面史である。

この映画は、1973年に作られたソ連映画「朝やけは静なれど…」のリメイク作品で、オリジナルのこちらは、アカデミー外国語映画賞にもノミネートされたということだ。
ロシア映画らしく、重くリアルな戦争映画であった。


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Tags: 戦争映画  ミステリー  

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映画「手紙は憶えている」

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90歳の老人ゼヴは、アウシュビッツの生き残りである。
今は老人ホームで暮らしており、認知症を患っている。
眠るたびに記憶をなくし、妻を亡くしたことさえ忘れてしまう。
そんなゼヴが、アウシュヴィッツ収容所で家族を殺したナチス将校を捜し出し、復讐を遂げるための旅に出る。
同じく、アウシュビッツの生き残りであるマックスから手渡された手紙を頼りの旅である。
その手紙には、なぜ自分が旅をしているのか、そしてこれから何をやるべきなのかが、詳細に書かれている。
それを読み返すことで記憶を取り戻し、やるべきことをひとつひとつ実行していくのである。
そしてついに目的の相手に辿りつく、というのがこの映画の大まかなストーリーである。

第2次世界大戦が終わってすでに70年の歳月が流れている。
しかし、いかに時間が経とうとも、戦争の傷跡が癒えることはない。
そして憎しみや怨念もやはり消え去ることはない。
それを復讐と云う手段で実行に移そうとする、老人ふたりの執念の根深さに驚かされる。
罪はそれほど重いということだ。

ゼヴの歩みは心許ない。
その姿を見ていると、こんな老人に果たして大仕事を成し遂げることができるのだろうかという疑問が湧いてくる。
だが、考えてみれば、だからこそハラハラドキドキとしたサスペンスが盛り上がることになるのである。
また逆に老人だから怪しまれず、着実に実行ができるという利点もある。
カメラはけっして大げさにならず、日常の延長線として、淡々とその姿を追っていく。
覚束なくゆっくりとしたゼヴの歩みに合わせるように。
そしてその日常の先に、予想外の結末が用意されている。
驚愕の事実、それを知った時、復讐の旅という悲劇は、見事な完結を見せるのである。

戦後70年、戦争の記憶が薄れ、歴史の彼方へと消え去ろうとしている今だからこそ創りえた作品である。
原題の「Remember」の意味するところは大きい。
この巧みなストーリーを書いたのが、まだ30代のベンジャミン・オーガスト。
これが脚本家デビューというから驚きだ。
そしてその緻密な脚本を上質に映像化したのが、カナダの名監督アトム・エゴヤン。
見事な連携である。

ふたりの老人を演じたのは名優クリストファー・プラマーとマーティン・ランドー。
クリストファー・プラマー86歳、マーティン・ランドー88歳。
ともにこの映画が最後で、そして最大の代表作になることは間違いない。


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映画「フランス組曲」

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1940年、第二次世界大戦下のフランス。
ナチスによってパリが陥落、さらにその侵攻の鉾先は地方にも及び、フランス中部に位置する街ビュシーもナチスによって占拠される。
そこに住むヒロインのリュシルは、大地主の姑アンジェリ夫人とともにフランス軍の兵士として出兵した夫の帰りを待っている。
厳格で気難しく、小作人に対する態度も容赦のない姑との生活は陰鬱なものでしかない。
自分を押し殺しての毎日である。
その邸宅にナチの将校ブルーノが宿舎として住むことになる。
ブルーノは作曲家でピアニストである。
彼は夜ごとリュシルのピアノを弾くようになる。
微かに聴こえてくるその曲は、聴いたことのない曲であった。
その曲にリュシルの心が癒されていく。
やがてこの曲はブルーノが作曲した「フランス組曲」ということを彼から教えられる。
それがこの映画の題名である。

敵対する相手ということで一定の距離を置いていたリュシルだが、次第にブルーノに関心を覚えるようになっていく。
やがてそれが道ならぬ恋となっていくのである。
ふたりが愛し合うということは、同胞からすれば裏切り者ということになる。
先には悲劇だけしか見えない望みのない恋である。
それでも互いに惹かれてゆく姿が切なくもあり、スリリングでもある。
カーテン越しに相手の姿を見つめたり、ドアの隙間から隠れ見するようなショットが繰り返されるのは、そうした恋の危うさを表しているからである。

ヒロインのリュシルを演じるのは、ミシェル・ウィリアムズ。
けっして美人というわけではないが、控えめな中に意志の強さや情熱を秘めており魅力的。
穏やかなブルーノが惹かれるのがよく分かる。
そしてブルーノを演じるのがマティアス・スーナールツ。
以前観た「リリーのすべて」で、主人公の幼馴染の画商を演じていたのが印象に残った俳優であるが、ここでもまた新たな魅力を見せている。

この映画はアウシュビッツで亡くなったイレーヌ・ネミロフスキーの未完の小説を映画化したものである。
この小説は60年間開けられることのなかったトランクの中に眠っていたもので、それを彼女の娘が母親のためにと発表したものである。
そして出版されるや一躍ベストセラーとなった。
それを出版後10年を経て映画化されたのがこの作品である。
こうした事実はタイトルバックを見て初めて知ったことだが、それを知ることでこの映画がまた一段と深い彩りを帯びて見えてきた。

映画の中でパリから逃れてきたユダヤ人母子が出てくるが、おそらくこれがネミロフスキー母子なのだろうと思う。
ユダヤ人であることを隠していたが、最後は見つかり、収容所送りとなってしまう。
だが幼い娘だけは逃れることができ、アンジェリ夫人の邸にかくまわれることになる。
そうした添景として挟み込まれたエピソードが、この映画のさらなる悲劇性を高める要素になっている。


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プロフィール

cooldaddy

Author:cooldaddy
住んでいるところ:青森県弘前市
出身地:香川県
年齢:今年(2018年)70歳です。
性別:男

還暦(10年前)という節目を迎え、何か新しいことを始めようとブログを開設しました。
趣味のこと、生活のこと、心に残ったことなど、My Favorite thingsを、気ままに書いていこうと思います。
末永くおつき合いください。

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