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風に吹かれて

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映画「バッド・ジーニアス 危険な天才たち」

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高校生たちが試験のカンニングをするというだけの話で、果たして面白い映画などできるのか。
いったいどんな映画なのかと、観る前はあまり期待をしていなかったが、これほど面白い映画だったとは。
まずはそのことに驚かされた。
いい意味で予想外だった。
とにかくよく出来た映画だ。

語り口のうまさは、まさにお見事のひと言。
いかに巧妙に気づかれないでカンニングを成功させるかという展開は、並の犯罪ミステリーをはるかにしのぐ面白さ。
終始味わえる緊迫感も並ではない。

さらに特筆すべきは、主人公の天才女子高生リンを演じるチュティモン・ジョンジャルーンスックジンの可愛さ。
黒木華と蒼井優を合わせたような個性的な顔に長い手足。
けっして美人というわけではないが強く惹きつけられる。
そんな彼女の魅力がこの映画の大きなプラス要素になっている。
調べてみると、15歳からモデルとして活動しており、この映画が初出演ということだ。
だが初出演とは思えない見事な演技を披露しており、適役、大いに魅了された。

古今東西、いずれの国でも競争社会の厳しさは変わることはない。
それを生き抜いていくことは並大抵のことではない。
それを基にこうした面白い映画を作り出したことは、素晴らしい。
あまり馴染のないタイ映画だが、これほどレベルの高い映画があるとは。
侮るべからずである。

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Category: 読書

Tags: ミステリー  

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横山秀夫「ノースライト」

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図書館での予約待ちが数か月、ようやく順番が回ってきた。
本屋大賞にノミネートされた人気作である。
横山秀夫のミステリーを読むのは「64(ロクヨン)」以来のこと。
「ノースライト」はミステリーではあるが、犯罪が描かれるわけではない。
建築家ブルーノ・タウトをキーワードにした建築家の話が語られるだけ。
そんなものが果たしてミステリーになるのかとの疑問は、読み始めるとすぐに払拭された。
そしてあっという間に読み切ってしまった。

「ノースライト」とは住宅の北側から射し込む明かりのこと。
普通、住宅ではとり入れることのない明かりである。
その「ノースライト」に拘る建築士が、「あなたが住みたいと思う家を作って欲しい」という依頼を受けて、北側に大きな窓を持った家を設計する。
それが建築雑誌に紹介されて代表作になる。
だが、なぜか施主は新居には住まず、忽然と姿を消してしまう。
そして「ノースライト」の部屋には、「タウトの椅子」だけが残されていた。
その椅子を手掛かりに、施主一家の失踪の謎に迫ってゆく。
その探索のなかで別れた妻と娘との関係や、幼少期の暗い記憶などが、友人やライバルたちを絡ませながら描かれてゆく。
ミステリーとしての面白さはもちろんのこと、人間ドラマとしても秀逸。
「64」に劣らない面白さだった。


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Category: 外国映画

Tags: ミステリー  

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映画「サバービコン 仮面を被った街 SUBURBICON」

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この映画を観て連想したのが、「ブラッドシンプル」や「ファーゴ」といったコーエン兄弟の映画である。
ブラックなユーモアや、間の抜けた犯罪、そしてひとつの犯罪が次々と悲惨な犯罪を誘発していく展開、こういったテイストから出てきた連想であった。
そこで観終わった後調べてみると、やはりその勘は当たっており、コーエン兄弟がこの映画の脚本を担当していたのである。
なるほどと大いに納得した次第。

サバービコンとは架空の街の名前。
映画の冒頭で、街の成り立ちが説明されるが、それによれば1947年に数軒の小さな家から開発が始まり、その後数年で多くの移住者が全米から集まって出来たアメリカン・ドリームを実現した街である。
その街に住むロッジ家と隣に越してきた黒人一家のふたつの家族が、悲惨な運命に翻弄される。
ロッジ家では強盗が入り、妻が殺されるという事件が持ち上がる。
いっぽう黒人一家は住人たちによる執拗ないじめと排斥運動に晒される。
そしてその事件をきっかけに、明るく平和で理想の街だと思われていたものが、実は底の浅い虚飾だらけの街だったということが露わになってゆく。
かつてのアメリカが夢見ていた理想の生活というのも、蓋を開けてみれば実はこの程度のものだったという、いかにもコーエン兄弟らしい皮肉たっぷりな話なのである。

監督はジョージ・クルーニー。
そういえば彼はコーエン兄弟の映画の常連だ。
また主演のマット・デイモンとは、こちらもクルーニーの監督作である「ミケランジェロ・プロジェクト」で共演している。
いずれも旧知の仲というわけで、肩の力の抜けたいいアンサンブルを見せている。

この映画ではロッジ家と黒人一家のどちらにも幼い一人息子がいるが、そのふたりが物語では重要な役割を果たしている。
そしてどす黒い騒動ばかりが続くこの映画の中にあって、最後に見せるふたりのキャッチボールに、わずかな救いを見ることができる。
なかなかシャレたいい幕切れである。


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Category: 外国映画

Tags: 戦争映画  ミステリー  

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映画「手紙は憶えている」

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90歳の老人ゼヴは、アウシュビッツの生き残りである。
今は老人ホームで暮らしており、認知症を患っている。
眠るたびに記憶をなくし、妻を亡くしたことさえ忘れてしまう。
そんなゼヴが、アウシュヴィッツ収容所で家族を殺したナチス将校を捜し出し、復讐を遂げるための旅に出る。
同じく、アウシュビッツの生き残りであるマックスから手渡された手紙を頼りの旅である。
その手紙には、なぜ自分が旅をしているのか、そしてこれから何をやるべきなのかが、詳細に書かれている。
それを読み返すことで記憶を取り戻し、やるべきことをひとつひとつ実行していく。
そしてついに目的の相手に辿りつく、というのがこの映画のストーリーである。

第2次世界大戦が終わってすでに70年の歳月が流れている。
しかし、いかに時間が経とうとも、戦争の傷跡が癒えることはない。
そして憎しみや怨念もやはり消え去ることはない。
それを復讐と云う手段で実行に移そうとする、老人ふたりの執念の根深さに驚かされる。
罪はそれほど重いということだ。

ゼヴの歩みは心許ない。
その姿を見ていると、こんな老人に果たして大仕事を成し遂げることができるのだろうかという疑問が湧いてくる。
だが、考えてみれば、だからこそハラハラドキドキとしたサスペンスが盛り上がることになるのである。
また逆に老人だから怪しまれず、着実に実行ができるという利点もある。
カメラはけっして大げさにならず、日常の延長線として、淡々とその姿を追っていく。
覚束なくゆっくりとしたゼヴの歩みに合わせるように。
そしてその日常の先に、予想外の結末が用意されている。
驚愕の事実、それを知った時、復讐の旅という悲劇は、見事な完結を見せるのである。

戦後70年、戦争の記憶が薄れ、歴史の彼方へと消え去ろうとしている今だからこそ創りえた作品である。
原題の「Remember」の意味するところは大きい。
巧みなストーリーを書いたのが、まだ30代のベンジャミン・オーガスト。
これが脚本家デビューというから驚きだ。
そしてその緻密な脚本を上質に映像化したのが、カナダの名監督アトム・エゴヤン。
見事な連携である。

ふたりの老人を演じたのは名優クリストファー・プラマーとマーティン・ランドー。
クリストファー・プラマー86歳、マーティン・ランドー88歳。
ともにこの映画が最後で、そして最大の代表作になることは間違いない。


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映画「チャイルド44 森に消えた子供たち」

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この映画の原作であるトム・ロブ・スミスの小説は3年前に読んだ。
2009年の「このミステリーがすごい! 海外編」で第1位になった小説である。
その圧倒的な面白さは、3年経った今でもはっきりと憶えている。
それを映画化したのが、この映画である。
だが果たしてその面白さがどの程度再現されているのか。
観る前はいささか不安であったが、その心配は映画が始まるとすぐに解消された。

1953年のモスクワが舞台であるが、その時代の再現が素晴らしい。
戦後間もないスターリン独裁政権下の暗さと恐怖がしっかりと描きこまれており、これがアメリカ映画ということを忘れてしまう。
そして何よりも主役のレオ・デミドフを演じるトム・ハーディがいい。
「楽園に殺人は存在しない」、「殺人は資本主義の病だ」とする社会の中で、真実を追い求めようと孤軍奮闘する姿はとてもスリリングだ。
そしてギリギリのところで、血の通う人間として生きようとする姿には強い共感を覚える。

昨年観た「マッドマックス 怒りのデス・ロード 」「ウォーリアー」そして「レヴェナント 蘇えりし者」と、作品ごとに多彩な魅力を見せてくれたが、今回もまたそれらとは違った新しい面を見せてくれた。
彼は単なるアクションスターというだけではなく、そこに人間的な深みを感じさせてくれる俳優である。
こうしたことは、意図してできるというものではなく、やはり資質の問題であろうと思う。
彼にはそうしたものが自然と身についている。
現在イチ押しの俳優である。

いずれにしても一筋縄ではいかないこのミステリーの映画化としては、間違いなく及第点である。
映画として十分に楽しめた。


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プロフィール

cooldaddy

Author:cooldaddy
住んでいるところ:青森県弘前市
出身地:香川県
年齢:今年(2018年)70歳です。
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還暦(10年前)という節目を迎え、何か新しいことを始めようとブログを開設しました。
趣味のこと、生活のこと、心に残ったことなど、My Favorite thingsを、気ままに書いていこうと思います。
末永くおつき合いください。

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