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風に吹かれて

My Life & My Favorite things

Category: 月別観た映画と読んだ本

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今月観た映画と読んだ本(2020年4月)

観た映画


aigananda-s.jpg「愛がなんだ」(DVD)
2019年 監督:今泉力哉 出演:岸井ゆきの/成田凌/深川麻衣/若葉竜也/穂志もえか/片岡礼子/筒井真理子/江口のりこ


beale.jpg「ビール・ストリートの恋人たち」(DVD)
2018年アメリカ 監督/脚本:バリー・ジェンキンス 出演:キキ・レイン/ステファン・ジェームス/レジ―ナ・キング/コールマン・ドミンゴ/マイケル・ビーチ/ディエゴ・ルナ/エド・スクライン/ブライアン・タイリー・ヘンリー/デイヴ・フランコ


kiboutoiuna.jpg「僕たちは希望という名の列車に乗った」(DVD)
2018年ドイツ 監督/脚本:ラース・クラウメ 出演:レオナルト・シャイヒャー/トム・グラメンツ/レナ・クレンク/ヨナス・ダスラー


kimisuiso.jpg「君の膵臓をたべたい」(DVD)
2018年 監督:月川翔 出演:浜辺美波/北村匠海/大友花恋/小栗旬/北川景子/上地雄輔


akaikawa.jpg「赤い河」(BSプレミアム)
1948年アメリカ 監督:ハワード・ホークス 出演:ジョン・ウェイン/モンゴメリー・クリフト/ジョアン・ドルー/ウォルター・ブレナン/コリーン・グレイ/ジョン・アイアランド/ノア・ビアリー・ジュニアチーフ・ヨウラチェ/ハリー・ケイリー


nitiniti.jpg「日日是好日」(DVD)
2018年 監督/脚本:大森立嗣 出演:黒木華/樹木希林/多部未華子/原田麻由/川村紗也/鶴田真由/鶴見辰吾


tary.jpg「タリーと私の秘密の時間」(DVD)
2018年アメリカ 監督:ジェイソン・ライトマン 出演:シャーリーズ・セロンマッケンジー・デーヴィス/マーク・デュプラス/ロン・リヴィングストン/キティ・クリスタル/エイミー・ハインズ


apchi.jpg「アパッチ」(BSプレミアム)
1954年アメリカ 監督:ロバート・アルドリッチ 出演:バート・ランカスター/ジーン・ピータース/ジョン・マッキンタイア/チャールズ・バチンスキー/ジョン・デナー/ポール・ギルフォイル


sunset.jpg「サンセット大通り」(DVD)
1950年アメリカ 監督:ビリー・ワイルダー 出演:ウィリアム・ホールデン/グロリア・スワンソン/エリッヒ・フォン・シュトロハイム/ナンシー・オルソン


sinya_202005012044201de.jpg「深夜の告白」(DVD)
1944年アメリカ 監督:ビリー・ワイルダー 出演:バーバラ・スタンウィック/フレッド・マクマレイ/エドワード・G・ロビンソン/ジーン・ヘザー/トム・パワーズ


johu.jpg「情婦」(DVD)
1957年アメリカ 監督:ビリー・ワイルダー 出演:タイロン・パワー/マルレーネ・ディートリッヒ/チャールズ・ロートン/エルザ・ランチェスター/ジョン・ウィリアムス/ヘンリー・ダニエル


tantei.jpg「探偵物語」(DVD)
1951年アメリカ 監督:ウィリアム・ワイラー 出演:カーク・ダグラス/エレノア・パーカー/ウィリアム・ベンディックス/キャシー・オドネル/バート・フリード/フランク・フェイレン/ルイス・ヴァン・ルーテン/クレイグ・ヒル


omei.jpg「汚名」(DVD)
1946年アメリカ 監督:アルフレッド・ヒッチコック 出演:イングリッド・バーグマン/ケーリー・グラント/クロード・レインズ/ルイス・カルハーン/レオポルディーネ・コンスタンチン/ラインホルト・シュンツェル


satujinkyo.jpg「チャップリンの殺人狂時代」(BSプレミアム)
1947年アメリカ 監督/脚本:チャールズ・チャップリン 出演:チャールズ・チャップリン/マディー・コレル/アリソン・ロダン/ロバート・ルイス/マーサ・レイ/イソベル・エルソム/マリリン・ナッシュ


last-stage.jpg「僕たちのラストステージ」(DVD)
2018年イギリス/カナダ/アメリカ 監督:ジョン・S・ベアード 出演:スティーヴ・クーガン/ジョン・C・ライリー/シャーリー・ヘンダーソン/ニナ・アリアンダ/ルーファス・ジョーンズ/ダニー・ヒューストン


kirinohatoba.jpg「霧の波止場」(DVD)
1938年フランス 監督:マルセル・カルネ 出演:ジャン・ギャバン/ミシェル・シモン/ミシェル・モルガン/ピエール・ブラッスール/エドゥアール・デルモン/ロベール・ル・ヴィギャン/レイモン・エーモス


dirty-h4.jpgダーティハリー4(BSプレミアム)
1984年アメリカ 監督:クリント・イーストウッド 出演:クリント・イーストウッド/ソンドラ・ロック/パット・ヒングル/ブラッドフォード・ディルマン/ポール・ドレーク/ジャック・チボー/マイケル・カリー


jaws.jpg「ジョーズ」(BSプレミアム)
1975年アメリカ 監督:スティーヴン・スピルバーグ 出演:ロイ・シャイダー/ロバート・ショウ/リチャード・ドレイファス/ロレイン・ゲイリー/マーレイ・ハミルトン


kokoroto.jpg「心と体と」(DVD)
2017年ハンガリー 監督/脚本:イルディコー・エニェディ 出演:アレクサンドラ・ボルベーイ/ゲーザ・モルチャーニ/レーカ・テンキ/エルヴィン・ナジ




読んだ本



imasyo.jpg「今村昇平 映画は狂気の旅である」(今村昇平 自伝)


wasedade.jpg「あのころ、早稲田で」(中野翠 エッセイ)


hikaritokage.jpg「光と影を映す」(山田太一 インタビュー)


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Category: 外国映画

Tags: 西部劇  クリント・イーストウッド  

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映画「許されざる者」

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西部劇という型にはまらない西部劇、異色の西部劇である。
テレビ映画「ローハイド」に始まり長年西部劇にこだわ続けてきたクリント・イーストウッドが、自身最後の西部劇として監督・製作・主演して撮った作品。

ここに登場する主人公ウィリアム・マニーは、イーストウッドがこれまで演じてきたようなヒーローではない。
かつては列車強盗や保安官殺しで名を馳せた無法者である。
しかしそんな彼が、愛する女性と出会って家庭をもち、銃を捨てて農夫となった。
そしてふたりの息子にも恵まれた。
だがそうした穏やかな生活も長くは続かず、3年前に妻は亡くなり、農業の収穫も少なく、今は貧困にあえいでいる。
そんな彼が、貧困から抜け出すために、再び銃を手にするというのが主なストーリーである。

しかし長年銃を持つことから離れていたため腕は落ち、狙った的に当てることができない。
さらにまともに馬を乗りこなすこともできない。
このあたりの不様で情けないイーストウッドの姿が微笑ましい。
そんな年老いたガンマンが、果たして賞金稼ぎのために荒くれ者たちと戦うことができるのか。
危うさを抱えたまま、相棒ネッド(モーガン・フリーマン)と経験の乏しい若者と連れ立って、目指す町へと乗り込んでゆく。
そこで待ち構えるのは、ジーン・ハックマン演じる保安官リトル・ビル。
正義のためにはどんなことをしても許されると考える人物である。
そんな独裁的で危険な保安官相手に、老ガンマンが戦いを挑んでゆく。
無謀とも思えるその戦いの顛末は、果たして如何に?

人間は正義と悪というふうに単純に色分けできるものではないとの認識のもとに、この映画は作られている。
絶対的な悪が存在しないと同時に、絶対的な善も存在しない。
人間のもつ多様性を勧善懲悪を常とする西部劇の中で描こうとした。
それはイーストウッドがこれまで関わって来た西部劇のなかで描かれてきた善と悪という単純な構造の世界とは異なるもの。
そうした構造をいちどぶっ壊し、再構築してみたのがこの映画である。
そこにイーストウッドの衰えることのない作家精神の輝きを見ることができる。

この作品はイーストウッドの映画作りの師となった2人の監督、セルジオ・レオーネとドン・シーゲルに捧げられている。


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映画「荒野の用心棒」

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1964年にイタリアで制作されたマカロニ・ウェスタン、監督はセルジオ・レオーネ、そして音楽はエンニオ・モリコーネ。

黒澤明の「用心棒」をベースに作られたイタリア版西部劇だが、黒澤明の許可を得ないままの映画化だったため、公開後盗作問題になる。
結局和解して問題は解決されるが、社会問題として大きく取り上げられたことから話題を呼び、異例のヒットとなる。
しかしそうした話題性だけでなく、本家のアメリカ版西部劇とは違った面白さが多くのファンを獲得、以後続々とイタリア版西部劇が作られることになった。
そしてその一大ブームとなったイタリア版西部劇を名づけて、マカロニ・ウェスタン(名づけ親は映画評論家の淀川長治)と呼ぶようになった。

この時イーストウッドが演じた「名無しの男」のキャラクターは、後に彼が演じることになるダーティーハリーを始めとした男たちのキャラクターに繋がっている。
すなわちガンさばきがうまく、皮肉屋で、苦虫を噛み潰したような表情をしたアウトロー。
外見はクールだが内には燃えるような熱いものを秘めた男。
その原型が、この「名無しの男」である。

そしてこの映画最大の見どころは、ラストの対決。
静まり返った町の外れで突然ダイナマイトが爆発、高く舞い上がった煙のなかから現れるイーストウッド。
そこに流れるエンニオ・モリコーネの口笛の曲。
息をのむような緊張感に満たされるなか、イーストウッドがたったひとりで5人の男に立ち向かってゆく。
しかもライフル対拳銃という不利な対決。
しかしそれをあっと驚く方法で逆転してしまう。
その爽快さ、意外性に拍手喝采である。

イーストウッドの出世作。
すべてはここから始まった。




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映画「ダーティハリー4」

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BSプレミアムで放映された「ダーティハリー4」を観た。
製作されたのは、1984年。
初めて観たのは2013年、続いて2016にもういちど、そして今回と、これで3回目になる。
ちなみにシリーズ第1作が作られたのが1971年だから、これは13年後の製作ということになる。
クリント・イーストウッド自らの監督作でもある。

今回扱う事件は男たちが急所を撃ち抜かれて次々と殺される連続殺人事件。
その裏には過去に行われた集団レイプ事件があり、その被害者の女性(ソンドラ・ロック)による加害者のゴロツキたちに対する復讐劇である。
目指す相手を探し当て、ひとりひとり血祭りにあげていく彼女の犯行と、忍び寄る危機にうろたえるゴロツキたち、さらにそれを追うキャラハン刑事の三つどもえの攻防戦が繰り広げられる。
そしてそこに例によってキャラハン刑事の、別な事件でのダーティーな捜査がいろいろと挟みこまれてゆく。
メインのストーリーはもちろん面白いが、脇道のこれらの事件のほうが、よりキャラハンらしさが出ていて、楽しめる。

さらに特筆すべきは、脇役としてブルドックが出演していること。
同僚の刑事からプレゼントされた犬で、キャラハンのいい相棒になってゆく。
以前観た「パターソン」のブルドックも愛すべき存在だったが、こちらのブルドックも負けていない。
いい芝居を見せてくれる。
なかなか憎い味付けである。


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今月観た映画と読んだ本(2020年3月)

観た映画

makeinuno.jpg負け犬の美学(DVD)
2018年フランス 監督/脚本:サミュエル・ジュイ 出演:マチュー・カソヴィッツ/オリヴィア・メリラティ/ソレイマヌ・ムバイエ/ビリー・ブレイン


manbiki-s.jpg万引き家族(DVD)
2018年 監督/脚本:是枝裕和 出演:リリー・フランキー/安藤サクラ/松岡茉優/池松壮亮/城桧吏/佐々木みゆ/緒形直人/森口瑤子/柄本明/高良健吾/池脇千鶴/樹木希林


blank13-s.jpg「blank13」(DVD)
2017年 監督:齊藤工 出演:高橋一生/松岡茉優/齊藤工/神野三鈴/織本順吉/村上淳/神戸浩/福士誠治/蛭子能収/佐藤二朗/リリー・フランキー


ganjisu.jpg「ガンジスに還る」(DVD)
2016年インド 監督/脚本:シュバシシュ・ブティアニ 出演:アディル・フセイン/ラリット・ベヘル/ギータンジャリ・クルカルニ/パロミ・ゴーシュ/ナヴニンドラ・ベヘル/アニル・ラストーギー


7buraikan.jpg「七人の無頼漢」(BSプレミアム)
1956年アメリカ 監督:バッド・ベティカー 出演:ランドルフ・スコット/ゲイル・ラッセル/リー・マービン/ジョン・ラーチ/ドナルド・バリー/ジョン・フィリップス/チャック・ロバースン/スティーヴ・ミッチェル


hitler.jpg「帰ってきたヒトラー」(DVD)
2015年ドイツ 監督/脚本:デヴィッド・ヴェンド 出演:オリヴァー・マスッチ/フランツィシカ・ウルフ/カッチャ・リーマン/ファビアン・ブッシュ/クリストフ・マリア・ヘルプスト/ラース・ルドルフ/マイケル・ケスラー/トーマス・ティーメ


aporon.jpg坂道のアポロン(DVD)
2018年 監督:三木孝浩 出演:知念侑李/中川大志/真野恵里菜/山下容莉枝/松村北斗/野間口徹/中村梅雀/ディーン・フジオカ


concussion.jpg「コンカッション」(DVD)
2015年イギリス/オーストラリア/アメリカ 監督/脚本:ピーター・ランデスマン 出演:ウィル・スミス/アレック・ボルドウィン/アルバート・ブルックス


3god-f.jpg三人の名付け親(BSプレミアム)
1948年アメリカ 監督:ジョン・フォード 出演:ジョン・ウェイン/ペドロ・アルメンダリス/ハリー・ケイリー・ジュニア/ワード・ボンド/ベン・ジョンソン/メエ・マーシュ/ジェーン・ダーウェル/ドロシー・フォード/ミルドレッド・ナットウィック/ガイ・キッビー/チャールズ・ハルトン


kibouhoh.jpg「喜望峰の風に乗せて」(DVD)
2017年イギリス 監督:ジェームズ・マーシュ 出演:コリン・ファース/レイチェル・ワイズ/デヴィッド・シューリス/ケン・ストット/マーク・ゲイティス


red-tartle-s.jpg「レッドタートル ある島の物語」(DVD)
2016年日本/フランス/ベルギー 監督/脚本/原作:マイケル・デュドク・ドゥ・ヴィット


hasekai-s.jpg「半世界」(DVD)
2018年 監督/脚本:阪本順治 出演:稲垣吾郎/長谷川博己/渋川清彦/池脇千鶴/竹内都子/堀部圭亮/杉田雷麟/信太昌之/小野武彦/石橋蓮司


hunter-killer-s.jpg「ハンターキラー 潜航せよ」(DVD)
2018年アメリカ 監督:ドノヴァン・マーシュ 出演:ジェラルド・バトラー/ゲイリー・オールドマン/コモン/リンダ・カーデリーニ/トビー・スティーヴンス/ミカエル・ニクヴィスト


hibiki-s.jpg響 HIBIKI(DVD)
2018年 監督:月川翔 出演:平手友梨奈/アヤカ・ウィルソン/高嶋政伸/柳楽優弥/北村有起哉/吉田栄作/小栗旬/北川景子




読んだ本


north-light-s.jpgノースライト(横山秀夫 ミステリー)



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映画「響 HIBIKI」

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漫画が原作のアイドル映画だろうとの予想を覆しての、この面白さ。
先の読めない展開に、釘づけになってしまった。

15歳の女子高生が書いた小説が芥川賞、直木賞を同時受賞するという荒唐無稽さ。
奇想天外な話だが、それを不自然に感じさせない。
映画が持つ力、物語がもつ力なんでしょうね。
とにかく主人公の女子高生・響の自由奔放ぶりが痛快だ。
自分の考えをけっして曲げず、反対意見に対しては真向から挑む。
そして最後は有無を言わせず、暴力によって相手をねじ伏せてしまう。
わずか15歳の女子高生が、そんな過激な行動で怯むことがない。
現代のピカレスクロマンともいえる内容だ。

主人公・響を演じるのは欅坂46の平手友梨奈。
アイドルとは思えない押しの強さ、ふてぶてしさは特筆もの。
謎を秘めたキャラクターになり切っている。
脇を固めるのは、北川景子、柳楽優弥、小栗旬、北村有起哉といった主役級の俳優たち。
豪華極まりない布陣である。

あまり期待していなかっただけに、面白い映画と出会った満足感には人一倍大きいものがある。


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映画「坂道のアポロン」

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この歳(72歳)になると、高校生が主人公の青春映画を観るなどということは、かなり憚れる。
今さらという気になるが、時代が1966年で、さらにジャズを演奏する高校生が主人公ということになると、気持ちが動く。
そこで試しに観てみようとなったのである。
ところがこれが思わぬ拾い物、気持ちよく泣かされてしまった。

1966年といえば私が高校を卒業して大学に入学した年なので、主人公たちは1学年下ということになる。
ほぼ同年代といってもいい。
そういうわけで自分自身の高校時代を思い出しながら楽しんだ。

1966年の再現は、大分県・豊後高田市にある「昭和の町」でのロケによって行われている。
郷愁を誘う街並みだ。
そこを3人の主人公たちが歩いてゆくと、自然とその時代へと連れ戻される。
もうそれだけでこの映画を観た甲斐があるという気になってしまう。
そしてレコード店の地下室や文化祭でのジャム・セッションが始まると、その気持ちがさらに高まる。
演奏されるのは「モーニン」と「マイ・フェイバリット・シングス」。
あの時代に繰り返し聴いた馴染のジャズナンバーだ。
それらを背景に、恋と友情の物語が展開されてゆく。
時に恥ずかしく時に懐かしい。
そんな真っ直ぐさに引かれながら、知らず知らずのうちに物語世界に嵌ってしまった。
こうやって予想を覆させられるのは、なかなかの快感だ。
思い切って観たのは、無駄ではなかった。
いい映画だった。

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Category: 読書

Tags: ミステリー  

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横山秀夫「ノースライト」

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図書館での予約待ちが数か月、ようやく順番が回ってきた。
本屋大賞にノミネートされた人気作である。
横山秀夫のミステリーを読むのは「64(ロクヨン)」以来のこと。
「ノースライト」はミステリーではあるが、犯罪が描かれるわけではない。
建築家ブルーノ・タウトをキーワードにした建築家の話が語られるだけ。
そんなものが果たしてミステリーになるのかとの疑問は、読み始めるとすぐに払拭された。
そしてあっという間に読み切ってしまった。

「ノースライト」とは住宅の北側から射し込む明かりのこと。
普通、住宅ではとり入れることのない明かりである。
その「ノースライト」に拘る建築士が、「あなたが住みたいと思う家を作って欲しい」という依頼を受けて、北側に大きな窓を持った家を設計する。
それが建築雑誌に紹介されて代表作になる。
だが、なぜか施主は新居には住まず、忽然と姿を消してしまう。
そして「ノースライト」の部屋には、「タウトの椅子」だけが残されていた。
その椅子を手掛かりに、施主一家の失踪の謎に迫ってゆく。
その探索のなかで別れた妻と娘との関係や、幼少期の暗い記憶などが、友人やライバルたちを絡ませながら描かれてゆく。
ミステリーとしての面白さはもちろんのこと、人間ドラマとしても秀逸。
「64」に劣らない面白さだった。


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Category: 外国映画

Tags: 西部劇  

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映画「三人の名付け親 3 GODFATHERS」

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名作ぞろいのジョン・フォードの映画のなかにあって、この映画は意外と評価されていないが、それでもなかなかの愛すべき映画である。
それが先日のBSプレミアムで放映された。

1948年製作というから、私が生まれた年に作られたことになる。
70年以上昔の映画だが、古さを感じさせないのはさすが。

その年のクリスマス興行を目的として作られたというだけあって、宗教的要素が強いが、だからといって難解というわけではなく、われわれ日本人が観ても非常に解かり易い。
そこはやはりジョン・フォードだ、話の進め方、キャラクターの描き方、自然描写のうまさと、唸らされるところが多い。
さらに銀行強盗を働いた3人の男と、それを追いかける保安官たちの攻防も見応えがあり、飽きさせることがない。
そしていちばんの見どころである人情の機微の描き方には、ジョン・フォードらしいヒューマニズムで貫かれている。
どんな人間の中にもある善なるもの、性善説を土台に描かれた人間賛歌には思わず笑みがこぼれてしまう。
心洗われる映画である。

ところで3人のならず者のうちのひとり、メキシコ人のペドロを演じたペドロ・アルメンダリスは、どこかで見たことのある俳優だと思って調べてみると、『007 ロシアより愛をこめて』(1963年)でイギリス諜報機関のイスタンブール支局長を演じた俳優だった。
大きな目玉とひょうきんな個性で印象に残っている。
ところで彼が演じたメキシコ人ペドロは、この映画の中で最後は拳銃自殺をすることになるが、現実の彼もまた51歳という若さで拳銃自殺をしたそうだ。
その悲しい符号に驚かされた。


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Category: 日本映画

Tags: 安藤サクラ  

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映画「万引き家族」

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カンヌ映画祭パルムドール受賞ということで、話題になった映画だが、なかなか観る気にならなかった。
それがレンタル・ショップで旧作になったのを機会に、観てみることにしたのである。

是枝監督の映画はこれまで10本の作品を観てきたが、良かったのはデビュー作の「幻の光」と「誰も知らない」、「そして父になる」、「海街diary」。
残りの6作品(「ワンダフルライフ」、「DISTANCE」、「花よりもなほ」、「歩いても 歩いても」、「海よりもまだ深く」、「三度目の殺人」)は、残念ながら今ひとつ印象に残らないままで終わってしまった。
だからといってそれらの作品が駄作というわけではなく、それぞれに作家性の強いレベルの高い作品であることは間違いない。
だがあまりに淡々とし過ぎていて、ドラマとしての盛り上がりに欠けるところが、今ひとつ不満だった。
そうした傾向は是枝監督がドキュメンタリー映画出身ということからくるものだと思う。
出来るだけ作為的にならず、現実をありのままに切り取ろうとする習性が身についているからだろう。
だがそれがいったんツボにはまると、知らず知らずのうちに作品世界に絡み取られてしまう。
そんな粘着力をもっている。
ただそれも当たり外れがあるわけで、期待が大きいだけに外れたときの失望感も大きくなってしまう。
そんなことから、今回の「万引き家族」は観ることを躊躇していたというわけだ。
そして観た結果は?
ちょっと複雑なものがある。
キャスティングは、レギュラーともいえるリリー・フランキーと樹木希林に加えて是枝組初参加の安藤サクラ、松岡茉優という布陣で、監督好みのメンバーが揃っている。
なかでも最強メンバーともいえる安藤サクラが加わったことが大きい。
今回はどんな演技を見せてくれるか楽しみだったが、期待を裏切らないしなやかで心に刺さる渾身の演技だった。
また子役ふたりは、おそらくオーディションで選んだのだろうが、ともに自然な演技がとてもいい。
そんなメンバーたちが、楽しそうに家族を演じている。
そう、まさに楽しそうにである。
しかしその裏にあるものは?というのがこの映画の胆である。
そしてそれが徐々に明らかにされていく。

いつもながら是枝監督の映画は、いろいろと考えさせられる。
今回もその点は変わらないが、それでも意外とあっさりと終わってしまった、というのが正直なところ。
いまひとつ引っかかるものがなかったということで、いささか憾みが残ってしまったのである。

パルムドール作品ということで、いささか辛口な感想になってしまったが、それでも混迷する現代社会に対する辛辣なメッセージが込められた良作であることは間違いない。
そして社会の片隅に見捨てられた人間たちを、ひたすら掬い上げて作品化しようとする是枝監督の真摯な志には、素直に頭が下がる。
そうした思いをこちらも真摯に受け止めたいと思う。



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プロフィール

cooldaddy

Author:cooldaddy
住んでいるところ:青森県弘前市
出身地:香川県
年齢:今年(2018年)70歳です。
性別:男

還暦(10年前)という節目を迎え、何か新しいことを始めようとブログを開設しました。
趣味のこと、生活のこと、心に残ったことなど、My Favorite thingsを、気ままに書いていこうと思います。
末永くおつき合いください。

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